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25年度開成中学 入試分析と合否の分かれ目


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開成中学 合格への層得点目安
開成中学の算数 傾向と対策
・開成中学の国語 傾向と対策
開成中学の理社 傾向と対策

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開成中学 合格への層得点目安

開成の入試は算数と国語がそれぞれ85点満点、理科と社会が道5点満点の310点満点での入試になります。

過去6年の合格者平均は226.5点(得点率73.1%)と他校の入試より高めです。取れる問題は確実に、が合格への基本線です。

20年から3年間は合格最低点の幅が8点差(21年201点、20年193点)の範囲で収まっていましたが、23年度は237点(76.5%)と大きく跳ね上がり、前年度の199点(64.2%)から38点もアップ。

しかし24年は216点(69.7%)と21点もダウン。乱高下が激しい状態の中で25年度入試を迎えます。

入試問題の傾向と同じく、合格最低点も「読めない」のが開成の入試です。

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合格最低点の6年平均は210.7点(68.0%)。目標点は設定しにくいのですが、得点率7割にあたる217点が1つの目途になります。

開成中学の算数 傾向と対策

傾向、難易度が猫の目のように変わることで有名な開成の算数。24年度も大問数が前年度の5問から3問に減りました。

難易度も23年の合格者平均76.3点(85点満点、得点率89.8)という、「稀にみる超基本問題だらけ」と評された18年度の73.9点をも上回る高い平均点から、18.1点も下がり、開成としては「標準問題」に戻りました。

「超易しい」算数は4,5年に1回の割合で出題されます。その流れで行けば、25年度は開成レベルの標準問題が出題されるとみられ、得点率7割超の60点にまずはとあ達するのが目標です。

24年度は大問1の小問集合3問は、2問目と3問目にそれぞれさらに小問が2つと3つ用意されており、計6問解くことになります。

(1)の「小町算」、(3)の作図を含んだ「三角形の転がり移動」は開成受験者なら正解したいところ。(2)の「割合の要素を含んだつるかめ算や差集め算」というちょっと風変わりな問題ですが、この手の問題を「面白い」と思えたかどうかで、得点を積み重ねたかどうかの差になったかもしれません。

大問2は「場合の数」。誘導に沿って行けば最初の2問は取れるはずで、ここで落とすと合格は厳しくなります。(3)は開成受験組でもやや難。切り替えて次に進むのが得策です。

大問3は「立体図形」の問題。典型題とは逆の流れの問題でした。直方体を3回切断して作った展開図が先に示されているのです。

戸惑う受験生は多かったはずで、この出来も合否の分岐点になる問題でした。

問題の難易度に関わらず、開成の算数は入試までに十分演習を経験し、納得するまで問題を研究してきた子が正解に至る問題が並びます。

「○が付いたからOK」というのではなく、「なぜその答えになったか」まで追い続ける習慣が開成の合否を分けます

開成中学の国語 傾向と対策

合格者平均、受験者平均とも、ここ7年で一番高かった24年度の開成の国語。

合格者平均は60.2点(得点率70.8%)、同受験者51.9点(61.1%)でした。

出題は読解問題2問の一番標準的のパターン。説明文(随筆寄り)が佐々木正人「時速250kmのシャトルが見える」からの出題で、素材文の文字数は約2500字と読みやすい長さでした。

物語文が千早茜「鵺(ぬえ)の森」からで素材部の文字数は約6400字でした。

国語も年によって大問1つだったり、詩が出題されたり、公立中高一貫校の適性問題系であったりと時々「気まぐれ」な出題があります。気にしても仕方がないので出題されたらされたで「出たとこ勝負」です。

記述は指定字数なら鉄則通り「9割以上の文字数は書く」ことを前提に取り組みます。

字数指定がなく、行だけ示されている問題には「1行30文~35文字程度」で収まる答案を書く練習をしておきます。

24年と同じ出題形式なら55~60点を目指して50分の試験時間を有効に使います。

開成中学の理社 傾向と対策

開成の理科と社会はそれぞれ70点満点。算数と国語の85点満点に対し、約82%の比率で、都の抜けない科目です。

両科目とも合格者の得点率は高く、理科は直近6年の平均で58.5点(得点率83.6%)。24年度も合格者平均60.2点(86%)と高い得点でした。

大問4問構成で4分野から1問ずつ出題され、小問数25問。知識、計算、実験に基づく考察問題と一連の問題が並びますが、多くは標準問題です。5つ以上落とすと「危険水域」になります。

24年度は大問1から順に「水溶液の分類と溶解度」「月の動き」「昆虫」「電流のはたらき」からの出題でした。

開成の過去問だけでなく、他校の過去問(記述問題が少ないもの)も十分対策として使えます。

不合格者との差は「ミスの有無」と「標準問題を的確に正解する力」です。

日ごろからの「勉強姿勢」が最後にものを言います。

社会のここ6年の合格者平均は53.6点(76.6%)。受験者平均も49.4点(70.6%)。開成受験組は皆理社がよくできます。

開成の社会の大きな特徴は地理と歴史の出題が半々で、公民の出題が少ないことです。

24年度は3年ぶりに大問数が4問に増えましたが、小問数は58問に抑えられていました。

開成名物「江戸・東京問題」が2つも出題されました。小問で1つ2つ年もあり、ここにも開成入試の「気まぐれさ」が出ています。

大手進学塾の「開成特訓」コースで想定済みなのでしょう。マニアックな小問も少なくない中で、合格者平均52.5点はさすがです。

東京問題もさることながら、基本問題も多いので「確実に」得点を積み重ねたかどうかが、最終的に合否を分けます。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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