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中学受験 「頭がいい」とはどういうことか


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難関上位校が求める「頭のいい子」
なぜ難関校は「書かせて長い」のか
図鑑が育てる「考える手段」
・「頭がいい」に近づくには

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難関上位校が求める「頭がいい子」

中学受験で御三家をはじめとする難関校、それに準ずる人気上位校が「入学してほしい」と考えている子どもとは、どのような子でしょうか。

簡単に言えば「頭がいい子」です。

ここで言う「頭がいい子」とは、テストで高得点を取れる子や、知識をたくさん覚えている子ではありません。

情報や知識を整理し、自分なりに考える「思考回路(考える道筋)」を持っている子のことです。

頭の中に入ってきた情報や知識を整理・比較、必要に応じて組み合わせて「なぜそうなるのか」を考えたうえで、自分なりの答えを導き出せる子です。

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なぜ難関校は「書かせて長い」のか

もちろん知識は必要です。

しかし、難関校が本当に見ているのは「知識をどれだけ持っているか」ではなく、「その知識をどう使うか」の運用力です。

大切なのは「答え」をたくさん持っていることではありません。

さまざまな課題に対して「自分なりの考え方を組み立て、何かしらの結論に近づこうとする姿勢」です。

難関校の入試では、記述問題が多かったり、算数で途中式を書かせたり、問題文が長かったりします。

これは単に正解だけを知りたいのではありません。

「この子はどのように考えたのか」「どんな道筋でこの答えにたどり着いたのか」…その考えの道筋を見たいのです。

難関校の入試問題が「知識を答える問題」よりも、「知識を使う問題」が多くなる理由がここにあります。

入試問題は「学校からのラブレター」といわれます。

こうした問題に自分の考えを表現できる子、こういう問題を楽しいと思える子に来てほしい。そんな学校からのメッセージが込められているのです。

図鑑が育てる「考える手段」

では、その「思考回路」はどのように育っていくのでしょうか。

「頭がいい子」の原点をたどると、幼い頃に図鑑に夢中だったという話をよく耳にします

図鑑を穴が開くほど眺め、時には「読んで」と親に何度もお願いする。最初は「電車が好き」という単純な興味から始まります。

そのうち「なぜ新幹線は速いのだろう?」「なぜ車両ごとに形が違うの?」「どうして踏切がないの?」など、さまざまな疑問へと発展していきます。

ものによっては「きっと●●だからだ」などと、自分なりの「仮説」を自然に立てたりします。

この時、親御さんは答えをすぐに教えず「どうしてだろうね?」と一緒に探究の旅に付き合ってあげます。

正解そのものより、親子で探究の旅をすることによって、子どもは思考を巡らし、回路(道筋)が育っていきます。

興味を持つ、調べる、比べる、疑問に思う、仮説を立てる、また調べる…本人は意識していませんが、この繰り返しこそが「思考回路」を少しずつ構築していく過程になります。

子どもの頭の中で「考える」が当たり前になります。

子どもの知的好奇心を刺激し、「なぜ?」を増やし「思考回路」育てる最適な教材といえます。

東大生の話を聞くと、小さいころから通塾していた、先取り学習をしていたというより「よく図鑑を見ていた」というのが多いのも偶然ではないでしょう。

「頭がいい」に近づくには

電車、昆虫、恐竜、宇宙、車、魚、ポケモン、ウルトラマン……。

受験に直接関係するテーマである必要はありません。子どもが夢中になれるものなら、思う存分どっぷり浸らせてあげてください。

その時間が「思考回路」構築の土台になります。

大切なのは「何を好きになるか」ではなく、「考える経験」を積み重ねです。

その経験が、勉強にも応用できる「自ら答えを導き出す」へとつながっていきます。

こうした経験があまりない場合、知識を覚えること自体が勉強の目的になりやすく、学びに対して「なぜ」という感覚が希薄になる傾向にあります。

知識の暗記はできてもそれ以上成績が伸びず、頭打ちになるのは「なぜ」の領域に踏み込めていないからと言えます。

先取り学習をしていたにもかかわらず、後から入塾した子に追い抜かれることがあります。

「あの子は頭がいいから」と言われますが、その正体は新しい知識を吸収するだけでなく、それを整理し、比較し、応用する「思考回路」ができているため、学んだことを得点に変えるスピードが速いからです。

たとえ幼い頃に図鑑に親しむ機会が少なかったとしても、心配はありません。

中学受験で学ぶ内容には「なぜ?」となる題材の宝庫です。

教材を通して疑問を持ち、理由を考え、自分なりに答えを探す。その繰り返しこそが「思考回路」を育てていきます。

「なぜだろう」と考える経験を積み重ねた子が、少しずつ「頭のいい子」へ近づいていくのです。

親御さんは、手っ取り早く答えを教える人ではなく「どう思う?」と問いかける人になるだけでも構いません。

その小さな積み重ねが子どもの思考回路を育て、やがて「頭がいい子」と呼ばれる力へとつながっていきます。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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