悪くない…持ち偏差値「-10」の中学への進学
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◆中学受験の窓口 今日のメニュー
・置かれた場所で花を咲かせる
・「強化指定選手」になるメリット
・「勝負は6年後」の中学受験
・周りではなく独自の中学受験を
置かれた場所で花を咲かせる
中学受験の最終的な目標は志望校合格を勝ち取ることです。
できれば「第1志望に見事合格」というのが「最高の形」です。しかし、第1志望に受かる割合は全体の3割弱。第2、第3志望も残念、ということも珍しくはありません。
自分の本意ではない「まさか」の中学校への進学を余儀なくされることも現実としてあります。憧れの学校が忘れられず、新学期を迎えても気乗りしないまま制服を着ているかもしれません。
ただ、中学受験は長い人生の中での途中経過、しかも序盤戦。いつまでも未練を残して前に進めないより「置かれた場所で花を咲かせる」と切り替えた方が、充実した6年間を過ごすことができます。
「強化指定選手」になるメリット
例えば、受験時の模試などの成績である自分の「持ち偏差値」より「マイナス10」の中学校へ進学したとします。もしかしたら「特待生」での入学かもしれません。
学費の面でも優遇されますが、特待生はその学校の「看板」でもあり、中高一貫校が生徒集めで一番力を入れる大学合格実績の「ポイント」を稼いでくれる「強化指定選手」として大きな期待をかけられます。
難関大学に進む割合がそれほど高くない、中学受験でいう「中堅校」(四谷大塚Aライン偏差値54~45程度)「一般校」(目安として首都圏模試で合格可能性80%が偏差値50以下の中学)では「強化指定選手」は学校を挙げて学習のバックアップをしてくれるケースが目立ちます。
先生は個別指導にも力を入れてくれますし、難関大合格用の、というより「その子用の」プログラムをカスタマイズして組むこともあります。まさに対象の生徒にとっては「面倒見のいい」「塾いらず」の学校です。
「強化指定選手」の待遇は、一般の生徒のそれとは明らかに違います。
大っぴらに学校側は口に出しませんし、人前で特別扱いすることはありませんが、入学すれば分かります。大学合格実績を気にする学校ほどその傾向は強いです。
「勝負は6年後」の中学受験
受験前の自分の持ち偏差値にとらわれず、偏差値相応の学校よりもランクを下げて「6年後が勝負」と照準を大学に定めている受験の家庭も少数ですが存在します。
中学受験で疲弊せず、「第1志望の開成がだめなら家から一番近い学校に進む」「徒歩、自転車で行ける学校」など、偏差値にとらわれず、独自の基準で中学受験をするケースも年々増えています。
医学部進学の目標がある場合、入学する中学校に医学部の推薦枠があれば、自分の持ち偏差値よりも低くても構いません。そこで継続して勉強し続ければ、推薦権を獲得できるチャンスがあります。
学力的には入学時から余裕があるので、手を抜かなければ上位をキープできる可能性が高いでしょう。難関国公立、医学部受験をするにしても、学校側のバックアップも期待できます。
注意したいのは「同じ考えで進学している子はウチだけではない」ということです。
余裕を持って進学したはずなのに「上には上がいる」というのは、中学受験「あるある」です。
持ち偏差値よりも低い学校へ進んでも、勉強をしなくてもいいのではなく、より一層励む必要があります。
周りではなく独自の中学受験を
時々、中学受験での偏差値がそれほど高くない中高一貫校から、東大、京大や国公立医学部、早慶などに合格者を出すことがあります。
入学当初から他の子と「ひと味違う」子もいますが、多くは「後伸び」組です。
入学後、何かのきっかけをつかんだり、心身の成長とともに勉強に向き合う姿勢ができた子が典型例です。
一般受験で目標を達成した子は、学校のカリキュラムに沿ってというより「独自路線」の勉強で突破する子もいます。実はこのタイプが大学受験では一番強いかもしれません。「自学」ができる子です。
「自学」は試行錯誤という、遠回りをすることも多々ありますが、自分の強み、足りないものを常に見つめている分、「ハマった」時の威力は半端ではなく、偏差値が急上昇していきます。
中堅・一般校の生徒は自分から「一歩前に出る」子が少ないので、スイッチが入ったとき抜き去るのも早いのです。
目の前の偏差値ランキングの数字を気にしたり、知名度の高い中学校、進学実績に目が行きがちなのが中学受験です。
そうではなく、家庭独自の価値観、独自の物差しでで進学先を選択することができれば、間違いなく「中学受験の勝者」です。
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