中学受験 第1志望と超安全校を組み合わせる

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第1志望の「旗」は降ろさない
第2,3志望の考え方
失敗ではない「超安全校」入学
・12歳「全落ちの恐ろしさ」

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第1志望の「旗」は降ろさない

志望校、受験校を絞る時期にさしかかりました。まずは軸となる第1志望を決めます。

第1志望の考え方はさまざまですが、ここでは「持ち偏差値に関係なく、本人が一番進学したい中学校」とします。

現状、合格が難しいとしても、この第1志望の試験日程を「いの一番」にプランに組み込みます

ここまで受験勉強を頑張ってきた象徴として掲げてきた「旗」が第1志望校です。受験直前になって旗を降ろすことは、子どものモチベーションを下げます。本人の気持ちが折れていない限り、親御さんは黙って「第1志望受験」の背中を押します。

安易に第1志望校「断念」となると、後は坂道を転げ落ちるように子どもは楽な方に進みます。合格するはずの学校ですら受からなかった、という例は数多くあります。張りつめていた気持ちが緩み、もう「戦闘モード」ではなくなるのです。

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1回しか入試機会のない学校は、最優先でエントリーです。複数回ある場合は、最低でも1回目、2回目は出願です。学校によって複数回受験は「加点」「繰り上げ合格」の対象になるからです。

第2,3志望の考え方

中学受験は第1志望への「熱い想い」が絶対必要ですが、同時に「クール」な一面も不可欠です。

第1志望の日程が決まったら、次に「第1志望に引けを取らない、進学したい学校」を組み入れます。できれば3校程度ピックアップします。通学時間なども考慮しつつ「ここなら喜んで」という学校です。

偏差値を基準に考える親御さんもいれば、それは考えずに子どもとの相性の良さそうな「校風」を重視して選ぶケースも多くみられます。

ただ、ここから先は「理想」だけでは語れず「合格できるかどうか」という現実的な話になります。

持ち偏差値(公開模試数回分の平均偏差値)よりプラス3以内の合格可能性50%程度の学校は1校まで。これに持ち偏差値相応(±0~マイナス3程度)の学校と、安全校(模試で常に合格可能性80%、持ち偏差値マイナス5以上)が、第2、第3志望の基本的な考え方です。

「通わせたい学校はそんなにない」と話す親御さんもいます。無理やり3校選ぶ必要はありませんが、受験校決定では長い時間をかけて「学校研究」をしてきた親御さんの「目利き」がものを言います

5年生以下の子どもがいる親御さんに覚えてもらいたいのですが、学校研究の際、偏差値だけで判断して「ここは関係ない」と、調べもせずに切ってしまうのは残念です。できるだけ多くの学校の説明会、見学会に参加します。「百聞は一見にしかず」です。

通える範囲であるならすべて「進学候補」の1次エントリーくらいはしておきます。どんな展開で「縁がある」か分からないのが中学受験です。

失敗ではない「超安全校」入学

大抵の生徒は「持ち偏差値相応校」「安全校」で収まります。しかし、いくつもの「逆転合格」があるのと同じかそれ以上に「まさかの不合格」も起こります。

できれば「石橋を叩いて渡る」気持ちで、もう1つ「超安全校」(持ち偏差値よりマイナス10)を組み込むのが理想です。

これまで頑張ってきたのに「超安全校」に進むくらいなら公立中学へ、という判断を下す親御さんもいると思います。それも家庭の方針ですが、偏差値だけでは測れないものが、それぞれの私立にはあります

中高一貫校はオリジナルのさまざまな「仕掛け」用意して、中高6年間を使って将来の「きっかけづくり」をします。そのあたりの「趣向」は偏差値的な基準の「難関校」も「中堅」「一般校」も大きな違いはありません。

親御さんが一番気にしているかもしれない大学の合格実績も、高校生ともなれば「通っている学校」はそれほど関係なく、個人がどう自覚をもって取り組むかで勝負が決まります。

中学受験に「成功」して難関校に入っても、その後ついて行けず「深海魚」になることもあれば、勉強することの楽しさに目覚めて中堅校や一般校から東大に現役合格する子もいます。

偏差値的に見て「超安全校」に通うことになっても、中学受験は「失敗」ではありません。中学合格時点では、まだ何も始まっておらず、入学後が「スタート」です。

12歳「全落ちの恐ろしさ」

一番避けなければならないのは、受験校を1つも合格できない「全落ち」です。12歳の子どもにとって、心に大きな傷を残すことになります。

公立へ進むことになっても不登校になったり、高校進学時の受験に消極的になったりするなど何をするにしても「一歩前に出る勇気」がなかなか持てないまま思春期を過ごすことになりかねません。

「この中学以外行く意味はない」と強気なラインナップで受験に臨む親御さんもいますが、偏差値や学校名なんて値札と商品名みたいなものです。高ければよい商品かといえば、そうでもないこともよくあります

購入(合格)できても「合わない」ことも「イメージと違う」「使い勝手が悪い」ということもあります。

商品なら返品できるかもしれませんが、学校はそう簡単に変えられません。「熱い想い」とともに「道は一つではない」というゆとりが、子どもの受験の幅を広くします

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