春に種をまき秋に開花 偏差値15UPへの道筋

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・「あんなに頑張ったのに…」
・ 何をした?偏差値47→海城合格 

・点数ではなく進歩を評価する 
・苦手克服には半年かかるからこそ

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「あんなに頑張ったのに…」

新学年が始まったばかりで夏の話をすると、現実感がないかもしれませんが、「受験の天王山」と一般的に言われる夏休み(夏期講習)を有意義なものにするには、7月までの3カ月がカギを握っています

夏期講習から心機一転、ねじを巻き直してリスタートを試みる受験生、親御さんはたくさんいます。その成果を発揮すべく、9月に行われる模試である程度納得のいく成績を期待します。 

しかし、実際に偏差値がアップしたという例は少なく、現状維持、あるいは下がったという事例が毎年多く見られます。「あんなに夏休み頑張ったのに…」と親子で落胆し、以後のモチベーション維持に支障をきたすこともあります。 

一方で夏休み明けに成果を出し、以後の受験勉強に弾みを付けて第1志望合格を勝ち取った受験生も存在します。成績が伸びなかった子とどこが違ったのでしょうか。実例で検証してみます。

何をした?偏差値47→海城合格 

6年生男子。6月のサピックスオープン(SO)での偏差値は総合で47。第1志望の海城の合格可能性80%偏差値に達するには10以上足りませんでした。算数の偏差値は58でしたが、国語、社会が偏差値40台前半と大苦戦していました。 

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しかし、9月のSOでは総合54.8にまで引き上げ、最終的には12月のSOで総合62.1まで達し、海城ほか3校に合格しました。40台前半だった国語と社会は、国語が最高で58.5、社会は62.9まで到達しました。 

取り組んだことを紹介します。国語は漢字と語彙力の再確認の徹底と記述問題への「型」の習得でした。スタートは春期講習終了直後の6年生4月上旬から。塾のない日を使って家庭学習でルーティーン化しました。 

漢字は塾の小テストを4年生から総ざらい。語彙もテキストに出てきたものを拾い上げ、親御さんがオリジナル問題を作成。穴埋めや意味の選択問題で増強しました。

記述は塾のテキストに沿って現在進行形で記述問題を余すところなく解きました。「Aは〇。それに対してBは●」「Aが〇なのは、●だからである」など対比や理由などを述べる基本形の文を作って答えられるように徹底。塾の先生に添削、アドバイスをもらうこともありました。

点数ではなく進歩を評価する 

夏期講習中、国語は宿題となっている各中学校の過去問演習を必ず午前中にやり提出。返却後は先生の指導を念頭に置いて。記述問題の解答を自ら再構築をしました。

春から取り組んできた記述の「型」を意識。漢字は正確に書くことを第一にトメ、ハネ、字のバランスに留意、ミスでの失点を避けることに神経を使いました。 

社会は土曜特訓のスターとから演習問題を徹底的にやりこみ、実際に出される問題形式で点が取れるようにしました。夏期講習に入ってからも同じで、一問一答式の問題集は避け、志望校以外の過去問を使っての実戦力養成に努めました。 

親御さん曰く「少しでも進歩しているところを見つけて点数以外のところで評価しました。“漢字、いい字が書けるようになったね。形がいいよ”“もう年表の問題は神の領域だね”とか。苦手克服に取り組んでいることを認めてあげたことが良かったのかもしれません」。

継続して勉強することを心掛け、メンタルのコンディションを良好に保つことが親御さんの最大のミッションだったようです。 

苦手克服には半年かかるからこそ

個人差とレベルにもよりますが、苦手科目を克服するには半年近くかかります。夏休みから取り組んだからといって、2カ月後の9月に結果を出す子どもはそう多くはないのです。

夏休みに頑張っても、休み明けに結果が出ないのは当然であって、結果が出たとしたのなら、克服の出口に近づいていたか、小石程度の障害物を取り除く程度の苦手だったか、夏休み以前から取り組んでいたかのいずれかです。

今回は夏休みより3カ月前の4月から取り組んでいたことが大きく、それが夏休みの2カ月をプラスして9月に花開し、その後上昇気流に乗ったのです。 まさに春に種をまいて、秋以降に開花、さらに実力を伸ばしての第1志望合格でした。

5年生くらいから子どもは反抗期もあり、6年生になると親御さんの受験勉強アシストを嫌います。それもあって苦手科目克服に親御さんが関与しにくいという傾向にありますが、もう時間的に余裕があるとはいえません。

追い込まれた夏休みに、ようやく重い腰を上げても直後には良い結果がなかなか出ません。春はまだのんびりしている子が大半です。だからこそこの時期に一歩を踏み出します。夏を意味のある、実力養成期間にできるかどうかは、4月にかかっています

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