塾のアンケートが教える 中受先輩のホンネと嘘

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中受に特別な勉強法、特効薬なし
自分を支えてくれるのは努力だけ
合格の「舞台裏」は明かさない
「失敗」から学ぶことの方が多い

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中受に特別な勉強法、特効薬なし

22年4月に栄光ゼミナールが行った「受験生アンケート」で、受験生の自由回答方式による「これから受験を迎える後輩に学習アドバイスを」という欄がありました。

受験終了直後のアドバイスは、やや「盛って」書いている雰囲気もありますが、どれも貴重です。

どのコメントも伝わってくるのは、中学受験には特別な勉強法や「特効薬」はない、ということ。やはり最後は積み重ねがものを言うのが「中学受験」だということがよく分かります。

自分を支えてくれるのは努力だけ

「入試の1秒前まで自分を支えてくれるのは自分の努力だけです」

小学6年生の言葉とは思えないほど、力強いメッセージです。

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よく言われることですが、中学受験は試験当日まで伸びます。ただし、それは「努力した子」限定です。まさに中学受験の「真理」をついた言葉です。

「入試の最中にも伸びる」ことも多々あります。

問題を解くことに集中できる状態=ゾーンに入った子は、算数や国語の解答が問題用紙から「浮かび上がってくる」といいます。

そういう状態になるのも「努力してきた子だけ」です。

努力は報われるとは限りませんが、努力しないで厳しい入試を突破した子はいない、と断言できます。

「受験をゴールと考えるのではなく、今している勉強が受験以外の自分の夢や将来にも繋がっていくことを意識することが大切」

入学後の学校生活、そして夢、やりたいことが「イメージ」できると中学受験は「自分ごと」になります

中学に入って何をするのか、将来何がしてみたいのか…。夢のような話でも構いません、何か頭に浮かぶものがないと、親御さんがどんなに発破をかけても、ほめても、お金を使っても受験勉強は「他人事」のままです。

妄想でもOK、漠然としていても問題ありません。目指す中学校でこうしたい、というものを早く見つけた子から受験勉強は軌道に乗り始めます。

合格の「舞台裏」は明かさない

保護者からのメッセージは「どのような役割を担いましたか」という質問でまとめられています。

「母は志望校の情報収集や塾とのやり取り、父はフィジカル、塾の送迎、息抜きの運動。夫婦でなるべく一緒に学校説明会に参加しました」

夫婦の役割分担。中学受験で成功する家庭は、これができているバターンが圧倒的に多いです。加えて、塾の先生との連携が密に取れていれば完璧です。

学校説明会では二人で前のめりになるより、どちらかが少し引いて学校の雰囲気や細部を「観察」したり、会の後は別々の先生に質問するのも良し、です。父母のどちらかが「気になる」学校は、とりあえず足を運んでみます。

「勉強に関しては本人と塾の先生にお任せして、親からうるさく言わないようにしていました」

合格体験記に毎年出てくる「よくある」母の言葉です。これ、ほぼ「ウソ」です。

中には自立して勉強を一人で進められる子もいます(女子に多い。男子はほぼ皆無)。ですが「まれ」です。多くは親御さんに尻を叩かれ、格闘し、何とか合格ラインに転がり込むというのが中学受験です。

勉強そのものに関与していない親御さんもいますが、難関校や第1志望校合格を果たした家庭は、塾でやった内容は毎週把握し、宿題のチェック(丸付け)、どこが理解不十分なのか、苦手かなど子どもの「現状」は逐次つかんでいます。

「ウチは子どもにしっかり伴走し、勉強も見ました。親子で勝ち取った第1志望合格です」。

実態はそうだったとしても、塾の合格体験記やアンケートに「熱く」書く人は、ほとんどいません。中学受験で成功した人ほど、合格の「舞台裏」「隠し味」は明かさないものです。「合格体験記は話半分」と理解しておいた方が間違いありません。

「失敗」から学ぶことの方が多い

合格体験記を含めた、塾が行うアンケートは概ね「勝者」の話が主に反映されます

第1志望は残念でも、納得のいく志望校に合格すれば、この手の調査に協力してくれます。塾の悪口を書く人はおらず、合格体験記は合格実績の数字同等で塾の最高の宣伝材料です。

「なぜ合格できなかったか」「なぜ詰め誤ったのか」などのホンネが聞けるアンケートと勝ち組のアンケートを照らし合わせた時、中学受験の家庭の勉強実態が見えてきます。

人生と同じで、受験は「成功事例」より「失敗事例」の方が学ぶことは多いです。

成功には「たまたま」はあっても、失敗は「必然」であることがほとんど。機会があれば「失敗体験」に耳を傾けると、多くの教訓が得られます。

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