芝国際、サレジアン…先物買いは「あり」?

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校名変更で期待値が上がる
魅力的な「英語教育への期待」
中学受験先物買い「あり」の理由
・恩恵は「頑張った生徒」のみ

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校名変更で期待値が上がる

 ここ数年、毎年のように「校名変更」に伴った、リニューアルされた中高一貫校が登場、必ずと言っていいほど受験生の人気を集めます。代表的な例では21年度に村田女子中学から共学校として生まれ変わった、広尾学園小石川。開校初年度、2年目の22年度とも志願者数は都内最多の3000人超を集め、話題となりました。

 23年度も東京女子学園が、共学の芝国際へと変わり、星美学園世田谷も前年校名変更した姉妹校のサレジアン国際学園にならい、サレジアン国際学園世田谷になります。学校説明会の予約はすぐ満席。合同説明会のブースも訪れる受験生と保護者が後を絶たないほどの盛況ぶり。ある受験生の親御さんは「校名を変えたり、学校の態勢が変わると新しい何かが始まる予感がする」と、期待を寄せます。

魅力的な「英語教育への期待」

 芝国際やサレジアンに共通して言えるのが「英語教育への期待」です。クラスによっては数学や理科まで英語の授業を展開する「オールイングリッシュ」の場面を用意。帰国生だけでなく、日本の小学校を出た子の中ですでに高い英語力を持った子を 積極的に受け入れることで「日常空間に英語が飛び交っている」環境を「売り」にし、それが親御さんに魅力的に映っているのは間違いないでしょう。

 芝国際やサレジアンだけでなく、ほとんどの中高一貫校がグローバル教育の名のもとに英語に力を入れています。授業数は公立の週4時間より2,3時間多いのは当たり前、ネイティブによる授業も驚くべきカリキュラムではありません。一般受験に先立って11,12月に帰国生入試を行うのも、限られた「英語ができる」生徒を先に確保してしまいたいという学校側の思惑が見え隠れします。

 どの学校も同じことをしているのに、新しくアドバルーンを上げた学校が人気なのは、やはり新鮮味があるからです。前出の親御さんのように「何かが始まる予感」がするからです。もう一つは、現時点で偏差値がそれほど高くなく、「手が届く」学校であるというのも大きいです。既に先輩格である広尾学園や三田国際など、一定レベルに達したうえで高倍率の入試を突破しなければならない学校と比べ、「今ならまだ…」という気持ちが働くのも無理はありません。

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中学受験先物買い「あり」の理由

 「校名変更、共学化」の先物買いは「あり」です。学校の体制を思い切って変えた時点で「勝負」に出ているわけですから、学校は結果を出すことに必死です。

 変更1期生が卒業する6年後に、大学の合格実績で「予想以上」の結果を残さなければ、どんなに素晴らしいカリキュラム、英語教育を示していても、人気、偏差値とも頭打ちか下降線をたどることが予想できます。そうなると学校経営としては「致命傷」になりかねません。ゆえに最初6年間の力の入れようは半端ではありません。手厚く面倒みてくれます。ここは「先物買い」としては大きなポイントてす。

恩恵は「頑張った生徒」のみ

 「先物買い」はリスクもありますが、それ以上のメリットが期待できます。ただ、そこに入れば自動的先端のカリキュラムの恩恵を受けられるというわけでなく、本人が6年間主体的に勉強に取り組めるかどうかが鍵となります。恩恵は「頑張った生徒」にのみ与えられるものです。

 学校側も試行錯誤の連続になると思います。その際に親御さんはあれこれ外から言う批評家になるのではなく、ともに新しい学校を創り上げていくためのサポーターとしての役目が求められるかもしれません。中学受験は入試を突破しなければ始まりませんが、入学後はそれ以上に大切です。新しい体制、カリキュラムでスタートする学校こそ、お任せではなく、一緒に歩んでいく姿勢が必要です。(受験デザイナー・池ノ内潤)

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