中学受験は「人間万事塞翁が馬」

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◆中学受験の窓口 今日のメニュー
・鉄板の前受けで…かえって本気に
・「生きる道」見つかった第4志望
・頭になかった部活で大学推薦入学
・中学受験「入学後が再スタート」

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鉄板の前受けで…かえって本気に

年が明けて中学受験が目前に迫っている家庭は「合格の喜びの瞬間」を夢見るのと交差するように「もしかしたら…」と悪い想像もしてしまいがちです。

しかし「人間万事塞翁が馬」です。事が起こったときは残念、不運と思っていたのに、それが後々の幸運につながったり、道が開けることは至るところにあります。中学受験はその最たるものかもしれません。

男子の受験生の話です。1月に模試で毎回合格可能性80%だった前受け校が不合格になりました。難関校を受験する子が多数受けるのでレベルも高いのですが、点数開示では合格最低点に16点足りないという「惨敗」でした。泣きじゃくる男の子、呆然自失の親御さん…この後どう立て直すのか、立ち直れるのかというくらい最悪の本番スタートとなりました。

それでも家族で前を向き、もう1つ志願していた前受け校に挑みました。不合格の翌日です。前夜に過去問を4科目丸ごと解いて合格点最低点を大きく上回りました。「解答(記述)をしっかり書く」。特別な対策はせず、それだけを肝に銘じて臨んだそうです。実感なくスタートした入試が「鉄板、不合格」という衝撃によってようやくスイッチが入りました

2つ目の前受けでも国語のが受験者平均を20点近く下回ったものの、算数と理社が「ほぼ満点」で結局特待合格。以後は「連戦連勝」で2月の第1志望を含め、5勝1敗で受験終了。最悪の前受け初戦完敗がかえって入試の恐ろしさを受験生が体感することになり、気合が入ったのです。

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前受けは「合格確実校を受ける」のが鉄則ですが、万が一も起こり得ます。その時、落ち込まず「これも何か幸運に導かれる前触れ」と都合良く考えるのも厳しい中学受験を勝ち抜く「すべ」です。

「生きる道」見つかった第4志望

憧れの伝統ある女子校志望だった受験生。1月の前受け校を除けば、黒星続きで2月4日以降に受験した「第4志望校」に合格しました。「第3志望までには多くの子が収まる」。親子ともそう塾から聞かされていたので、受験終了後も本音の部分では「なぜ、どうして…」と気持ちの整理がつかないまま入学しました。

「住めば都」といいますが、女の子はきちんと学校には通っているものの勉強にも、部活動にもそれほど身が入らず、気が付けばほぼ自動的に併設の高校へ進学。「将来」を少しずつ考えなければならない段階になっても、学校が用意する高大連携や職場体験プログラムでも「ときめく」ものを感じない日々を送っていました。

高校2年の春、修学旅行先はオーストラリアでした。いくつかの大学などを回っていくうちに、彼女は自分の中で何かが動くのを感じます。「言葉ではうまく表現できないけど“ここなら“と思える場所だった。海外と日本の両方でやっていける人間になりたい。これが私生きる道”と思った」

それから女子生徒の生活は一変しました。海外大学進学を目指し、一番苦手だった英語を猛勉強し「IELTS(アイエルツ、 海外留学や海外移住、外国企業就職の際に英語力を証明する英語運用能力評価試験 )」で志望大学の入学基準スコアをクリア、おまけに奨学金まで獲得しました。

私立の中高一貫校はそれぞれ独自にさまざまな「種まき」をします。その中の1粒とか2粒が生徒の心をとらえ、将来進む道の最初の扉を開いてくれる可能性があります。

中学受験時は偏差値とか大学合格実績、知名度、イメージなどがどうしても先行して学校を選びがちになります。けれど入学してから「思っていたのと違う」となるのも多々あります。

逆に志望順位が低く、半ば仕方なく入学した学校で「見つけた!」という瞬間を迎えることも結構あります。自分の居場所、友人、将来の夢、進路…。無責任な言い方ですが「入ってみなければわからない」のです。「最悪」と思っていたことが、「最高」に転じることは珍しくありません。

頭になかった部活で大学推薦入学

大学附属校に入ってラグビー部に入り「花園」へという夢を描いていた男子受験生。合格、入学した学校はなんとラグビー部のない共学校でした。仕方なく入ったのはサッカー部。バリバリ体育会系というより「練習は週3日、2時間くらい」というユルさ。正直気が抜けました。

同じクラスになった気の合う男子はインドア系の書道部。文化祭でどでかい紙に太い筆で文字を書く先輩の姿にあこがれてこの学校に入学したといいます。「お前も来てみれば」何気ない友人のひと言に、サッカー部に物足りなさを感じていた男子は半ば冷やかし程度で書道部を見学しました。

人間の運命とは分からないものです。半紙に向かって集中して筆を動かす、ということにこの男子生徒は興味を持ちます。気が付けばサッカーと兼部で入部。高校からは書道一本に絞って活動しました。

「好きこそものの…」なのでしょう。上達ぶりは周囲も驚くほどで、中学3年からは書道のさまざまな賞を次々と獲得。学業成績も割と余裕で入った学校なので上位をキープし続け、書道の活動実績を携えて国立大学の推薦入試に出願、合格しました。旧帝国大学への推薦合格は、その中高一貫校開校以来初の快挙でした。

やりたい部活があって、その学校に入るために頑張る姿は美しいです。しかし「現実」は時として「冷厳」です。予想もしていなかった入試結果で「まさか」という学校に入るのはつらいです。

「つまんないだろうな」半ばあきらめの境地で進んだ学校で、先生や友人のひと言、出会い、そして自分が飛び込むことによって「流れが変わる」ことがあります。

「置かれた場所で咲く」という言葉は消極的、とする人もいますが、その場所で何かが見つかる場合も少なくありません。人間何が幸いするか、だれも予測できません。

中学受験「入学後が再スタート」

第1志望合格、そして入学。小4の時から遊びたいのも我慢して頑張ってきたことが報われた気持ちになる親子ともども「至福の時」です。真新しい制服に袖を通し、胸を躍らせて正門をくぐります。

それから6年、高校を卒業する際に「この学校で本当に良かった」と思える生徒、親御さんはどれくらいいるでしょうか

難関校に進んで、今までトップの成績だった子が300人中295番になって自信をなくし、浮上しないまま「深海魚」で卒業。同級生も「その後」を知っている人はいない…。

憧れの部活動に入ったものの、上下関係、練習とも厳しくて退部。「新天地」が見つけられず、いい思い出が少ないまま卒業。

「面倒見のいい学校」という看板にひかれ入学したが、勉強、勉強の毎日。特進クラスから外れると、見向きもされず…。

多くは「この学校で良かった」派ですが、全員ではありません。入試直前、志望校合格に向かって走っている中で水を差すようですが、こういう可能性もあるのが中学受験をして私学に行くということです。

中学受験は「塞翁が馬」です。合格した学校の中から1つだけ選んで進学する学校で「入学してからが再スタート」です。

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