中学受験 大人気の「国際」系4校 期待と不安

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◆中学受験の窓口 今日のメニュー
・ 「国際」系ブームに乗る前に
・ 三田国際とハイレベルな英語
・ 卒業時は…サレジアン国際の今後
・ 「守破離」千代田国際への期待
・ 全て英語 羽田国際の豪華メニュー

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「国際」系ブームに乗る前に

最近の中学入試の一面として、校名に「国際」が入ると一躍親御さんの関心が集まり、入試が活気づく傾向にあります。いずれも元女子校から校名変更、共学化という共通点があります。

23年度入試でさまざまな面で注目を集めた、芝国際の総志願者数は東京都内約180校の中高一貫校の中でトップでした。

芝国際もそうですが、国内難関大学進学とともに、中高時代にしっかり英語を学び、それを「武器」に海外大学へ進学するという選択肢も可能にすることが「国際」系の学校の大きな「売り」だからです。

校名に「国際」が入っている都内の私立中高一貫校4校。25年度に中学入試がスタートする1校を含め、現時点での「強み」と「懸念材料」双方を見ることで、単にブームに乗るだけではない、冷静な判断をするのが得策です。

三田国際とハイレベルな英語

他校に先駆けて2015年、学校名に「国際」を入れた三田国際学園(東京都世田谷区用賀)。四谷大塚のAライン偏差値(合格可能性80%)で2月1日午前の「インターナショナルコース(IC)」(他校の本科クラスに相当)で男子54、女子56、「インターナショナルサイエンスコース(ISC)」で男子55、女子57で、後半日程などの偏差値は別として、難易度的にはまだ「難関校」の域ではありません。

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ただ、毎年入試は高倍率で推移しており、簡単に合格はできない学校であることは確かです。23年度は3コース計8回の入試で平均の実質倍率は5.2倍。一番合格する確率が高いとされる2月1日午前入試でもICが3.2倍、ISCが4.3倍と1回目入試としては高倍率です。

23年春は中学入学の3期生が卒業。大学合格実績は、京大など国公立大学に19人が合格、早慶上理ICUに計92人、医学部13人、海外大学にも59人の合格者を出し、年々実績は上昇しています。

親御さんが子どもの受験校を決定する際の3大要素が「大学合格(進学)実績」「通学の交通の便」「偏差値」です。合格実績の伸びが、入試の激戦の背景の一因であることは確かです。

帰国性を中心に「英語のレベル」はかなり高いです。英検1級、準1級をすでに取得して入学してくる生徒も珍しくありません。中学受験の4科入試に全力投球して事実上中学から英語スタート、という生徒は正直なところ苦労するケースも結構あるようです。

多種多様な価値観を認めている学校で、校則も緩め、過ごしやすい学校です。一方で英語が母国語レベルの子もたくさんいるため、英語ができないと「疎外感」を強く抱いてしまうことも多々あるようです

入学が決まった後からでも、英語がまだまだ…という場合は、次のステージに進むのが賢明です。

三田国際学園

卒業時は…サレジアン国際の今後

前身は女子校の星美学園。戦後まもなくからの歴史に一度終止符を打て、22年度にサレジアン国際学園(東京都北区赤羽台) 、 翌年はサレジアン国際世田谷(東京都世田谷区大蔵) として「再出発」した2校は、国際系人気の「風」にも乗って順調な滑り出しとなりました。

ひと足先にスタートしたサレジアン国際は、付属小学校以外からの入学者が前年比11倍に。2年目も順調に志願者が増えました。

同世田谷は志願者数は5回の入試機会(10回コース)で計965人を数え、実質倍率も前半は2倍台で推移。2月5日の最終回(第4回)の本科は男子9.0倍、女子5.3倍に。合格者の歩留まりが良く、合格者は男女それぞれ3人ずつでした。

両校とも伝統のカトリック系の女子校として、少人数ながら面倒見の良い穏やかな学校でしたが、国語以外の主要教科をオールイングリッシュで学ぶなど、21世紀型教育へと思い切って方向転換しました。

落ち着いた雰囲気の校風は変わらず、おとなしめの男子でも気後れせずに通学できそうですが、若干気になるのは「卒業時の姿」があまりイメージできないところです。

プログラムからは英語に熟達して、海外大学を目指すのか、英語を武器に国内大学の「総合型選抜入試」(旧AO入試)を中心に進学実績を積み上げていく方針が垣間見えますが、やや先行きが不透明な感じは否めません。

国際系の一貫校は、学校側がぐいぐい引っ張って進学実績アップに鼻息が荒いところが目立ちますが、おっとりとした校風に染まってしまうと、親御さんが期待したほどでは…となる可能性があります。

居心地の良い雰囲気も中高一貫校では大切ですが、さらに飛躍を考えている生徒は通塾などで他校の生徒の間で「揉まれる」のも必要かもしれません。

「守破離」千代田国際への期待

130年以上の伝統校・千代田女子学園から、校名変更・共学化し、24年度で3年目を迎える千代田国際(東京都千代田区四番町)は、派手に露出することなく「マイペース」で学校改革を進めてきました。

自らも帰国子女で、「底辺校」だった大阪府立箕面高校の民間校長として海外大学進学を30人以上出した日野田直彦校長が先頭に立ち「答えのない時代に世界を変える」という目標を掲げ、教職員、生徒、保護者で一緒に学校を「創る」という方針です。

千代田国際のベースにあるのが、茶道や武道の修行過程である「守・破・離」の考え方です。

生活、勉強の「基本フレームの習得」(守)、学習を「探求による掘り下げ」(破)、そして「自分らしさの追求」(離)という流れで中学3年間の「ロードマップ」を描いています。基本は先生から教わっても、その先は自らの学びによって先の見えない時代を切り開け、という方向性で6年間を過ごします。

日能研でのR4偏差値は40。首都模試でも44~48。英語4技能の強化を掲げていますが、「国際」系にありがちな英語教育先行の姿勢ではありません。国際教育の別角度からのアプローチは独創的で、合同説明会などで知名度を徐々に上げ、着実に「ファン」は増加中です。

ネックはこのオリジナル路線がどういう方向に進むか未知数なことと、当然ですが進学実績がまだ出ていないことです。「参考資料」が少なく、受験するかどうかの判断が難しい選択になりますが、実際に学校へ足を運び「肌感覚」を大切にしてほしいです。

全て英語 羽田国際の豪華メニュー

24年度に高校がひと足早くスタートする、蒲田女子高校から校名変更、共学化する羽田国際(東京都大田区本羽田)は、25年度から中学が開校します。

空港名と勘違いしそうな、ある意味国際化にマッチした中高一貫校の誕生ですが、親御さんにアピールできる教育プログラムはどれもインパクトがあります。

海外から来日した外国人と自校の施設で交流する「HANEDA留学」、立地を生かしてのJALスカイやANAグループとの教育連携「WINGSプログラム」、授業だけでなく部活も学校行事も基本的に英語で行います。男子生徒確保の目玉としてサッカー部強化も掲げ、元日本代表のゴールキーパー・川島永嗣選手を「プロジェクトアンバサダー」とするなど、トピックスが目白押しです。

入試形態などはまだ分かりませんが、これだけの「豪華メニュー」が並べば開校前から期待値は高くなります。目指す大学レベルは「まずはGMARCHクラス」というほどほど感も、現状の蒲田女子の進学実績から見れば「やや背伸び」程度で現実的です。

教育プログラムが少々「欲張り」のような気もします。メニューは豪華なのに、実際は…という懸念も、まだ「実物」がないだけに不安ではあります。ただ、期待値は高く、事前の広報次第では12月に行われる予定の最初の中学校説明会に、5年生以下の親御さんが殺到する可能性があります。

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