楽できる?算数一科入試を考える

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午後入試として定着した算数入試
ブーム下火、減少傾向続く学校も
算数一科入試が敬遠されるワケ
・「算数ができる」という意味

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午後入試として定着した算数入試

 国算理社の4科目、あるいは国算の2科目のいずれかがスタンダードな中学入試です。一方で近年午後入試が活況となる中で、各校はさまざまな種類の入試を用意しています。その1つが「算数一科入試」です。

 もともと算数一科入試は男子校の攻玉社高輪など先駆ですが、19年度に同じ男子校の巣鴨世田谷学園が始め、品川女子学院普連土学園田園調布学園山脇学園などの女子校も参入。2月の午後受験率が5割を超える流れの中で、当初目立っていた算数一科入試もすっかり定着した感があります。首都圏では国語や英語からの選択型も含め、算数1科入試を行う中学は30校弱あります。

ブーム下火、減少傾向続く学校も

 受験者数も年々増加傾向でしたが、21年度に「ブーム」が下火になり、22年度は学校によっては「隔年現象」で志願者増や減少が見られ、中には減少傾向が続くところもありました。

 21年度に志願者減となった巣鴨は、22年度も志願者数が7%減(47人減)の591人で、実際の受験者数561人、合格者数249人、実質倍率は2.3倍と、数字上は入学への間口がやや広がりました。都内の男子校、女子校で見ると、ほかにも前年比で志願者を減らしたのが、世田谷学園(14%減=61人減)、高輪(13%=34人減)、田園調布学園(9%減=19人減)などで、いずれも2年連続の志願者減となりました。逆に志願者増となったのが、攻玉社(45%増=49人増)、品川女学院(9%増=19人増)、普連土学園(33%増=91人増)でした。

 攻玉社は志願者、実受験者増で実質倍率が21年度の2.4倍から3.1倍になりましたが、品川女学院は例年通りの2.1倍、普連土学園も前年の1.3倍とほぼ変わらない1.4倍でした。志願者が増え、倍率も上がると、翌年は志願者減となる傾向の「隔年現象」が起きやすくなりますが、実質倍率が安定していると、23年度も安定した受験者数を確保できそうな雰囲気があります。

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算数一科入試が敬遠されるワケ

 算数入試の特徴として、難関校が本命の受験生の午後入試の「受け皿」という性質が強く、算数を「切り札」にして中学受験を乗り切ろうという「算数小僧」が多く集まります。試験時間50分から1時間ですが、出題レベルは「高い」です。「1教科だからすぐ終わる」「これなら午後入試でも負担にならない」などと想像し、問題のレベルなどリサーチを十分しないまま受験すると手痛い思いをします

 算数一科入試が導入された当初は、「1科目」という手軽さから受験生も多く集まりました。しかし、志願する生徒のレベルが高いこと、翌年出る合格80%ラインの偏差値が4科入試より高いこともあって、おいそれと出願しにくい状況になりました。「午後入試は確実に勝てるところを」というのが、多くの親御さんの「戦略」ですから、「石橋を叩いて渡る」学校を選択するため、リスクが高い「算数一科」を避けるのは当然の選択と言えます。

なぜ算数ができる子が欲しいのか

 中学側が算数一科の入試を実施するにはいくつかの「ねらい」が当然あります。1つは1科目という受験のしやすさで、受験生を集め、その中から「算数のできる子」を確保したいというものがあります。

 算数の成績が良い受験生は他の科目もできる傾向にあります。算数入試を行っている中学校の先生の中には「算数には問題文を読み解く、という国語の要素も含まれており、算数の出来で全体の学力は測れる」考えています。私立中高一貫校の一番の宣伝材料は「大学合格実績」です。難関国公立、早慶、医学部入試の多くに絡んでくるのが「数学」。先に「素養」のある子を取ってしまいたいという気持ちはよく分かります。

 数学ができないから文系へ、という図式は現在では成り立ちません。早稲田の政経が入試で数学を必須としたように、私立文系でも数学を頑張らなければならなくなっています。東大の文系でも二次試験は数学があります。基本的には中学に入ってからの勉強ですが、算数・数学の「素養」のある子は学校側としても魅力的です。その意味で今後「算数一科入試」は、受験生の増減に関わらず、導入する学校は増加傾向が続くと思われます。(受験デザイナー・池ノ内潤)

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