中学受験 合否を分ける算数「あと1問」の出来

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入試で算数の点が伸びない理由
「ミスった」の少ない順に合格
合格への近道は「まさか」を潰す
・○囲みの「ひと手間」は有効

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入試で算数の点が伸びない理由

中学受験を終えた先輩、親御さんが実感した1つに「入試本番は過去問演習通りにはいかない」ということがあります。中でも予想していたよりも点数が伸びない、とれないのが算数です。

過去問よりも「難易度が上がった」というのもありますが、多くは本番という精神的に極限状態で12歳の子が「正確に問題を解き続けることの難しさ」が要因として挙げられます。

少しでも早く解かないと、という焦りはミスを誘発します。見直しもしていますが、時間的余裕もないこともあって「上辺だけ」になりがちです。

算数は1問あたりの配点が高く、一番差がつきます。入試では通常、合格者平均と受験者平均では10~15点くらいの差になります。

ボーダーライン上の受験生が1問5点や6点の問題を1つ正解するか、落とすかで、まさに「天国と地獄」の差。運命が180度変わってしまいます。

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「ミスった」の少ない順に合格

個人の偏差値帯や受験校のレベルに関係なく、「あと1問」が得点に結びつかない子に共通して言えることは「日頃のクセで失点する」ということです。

例えば「書いた数字が汚くて自分で読めない」「+、-、×、÷を途中で間違える」「中途半端な消し方をして計算間違い誘発する」などの「悪いクセ」をそれほど深く考えず「ミス」として片づけ入試を迎えてはいませんか。

入試本番では、机から反響する鉛筆の「音」に反応して、せかされるように問題を解き進めます。いつもより解くスピードも速くなりますが、同時に雑な数字を書いてしまったり、符号間違えたりしがちです。先を急ぐあまりこの点を「いい加減」にすると、導き出す解答は「誤答」という流れになります。

算数は「スピード」より「正確さ」を追求することが無駄な失点をしない手堅い「コツ」です。

もちろん慎重すぎて「ペースが上がらない」のは困りますが、過去問演習のときから時間配分を決めて大問1問あたりにかける時間を設定して問題にとりかかります。

「もう少し、もう少し」と1問を解くのに深追いすると、時間がなくなるとともに焦りから間違いをしがちになります。試験時間50分なら、1時間ならどれだけこの問題にかけられるかを過去問を使って入念に検証します。

「ギリギリ」で想定するのではなく、トータルで5~7分「余る」ように組みます。「深追い」しかけたら、「余った時間に」を過去問演習時から徹底します。

算数の失点を「ミスった」で済ませてしまう子は多いてす。しかし、この「ミスった」が何年もの努力を一瞬にして水の泡にする悲劇を招きます

難しい問題ができたかできないかは、合否にほとんど関係ありません。合格は「ミスった」の数が少ない順に決まります

合格への近道は「まさか」を潰す

各中学校の入試問題冊子は割と広めに余白があります。これを十二分に使って、計算スペースは広めにとります。

しっかりした字で書き、消すときは焦らずきちんと消します。できれば過去問の実物を使って、計算スペースのとり方、消し方などを一度確認すると効果的です。

「そんなことまで…」と思うかもしれませんが、12歳の子が挑む試験です。「まさか」を潰していくのが合格への近道です。

もし、まだ「早さ勝負」とか言って雑な計算をしているのだとしたら、残り時間わずかですが「シフトチェンジ」です。算数の成績が良い子ほど早さにこだわる傾向がありますが、本番で痛い目にあったケースは枚挙にいとまがありません。

算数で歯車が狂うと大量失点につながります。一番冷静に臨まなければならない科目です。

○囲みの「ひと手間」は有効

もう一つ、算数で命取りになるのが「問題文の誤読」です。

入試は時間との勝負で少しでも早く解きたい、難しい問題に少しでも時間を残したいとの思いから、一行問題などを「フルスピード」で走り去ろうとします。問題を最後まで読まずに、冒頭を読んだだけで、あるいはサラッと流して読んで、という具合です。

「読み違い」をするケースがここで起こります。単位換算のミスもよくあります。

問題文の「誤読」をすると、どんなに算数の得意な子でも正解はなりません(本当にできる子は途中で違和感を覚え、もう一度問題を読んで軌道修正できる強さも持っていますが…)。問題文は目で追うだけでなく、最後まで鉛筆でたどりながら読み、キーになる言葉を〇で囲むのが有効です。

この地道な作業を一時は実践しても、「続けられる」子は少ないです。入試本番こそ、確実にやってほしい作業です。

「ひと手間」が「あと1問」の正解への道につながります。

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