中学受験 つい忘れがちな「こんな出費」

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受験料同額の中学が増加傾向
「つなぎ」の入学金はピンキリ
偏差値より「特待生」入学の選択
・繰り上げ合格で思わぬ出費に…

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受験料同額の中学が増加傾向

中学受験はどこまでいっても「お金」の話がつきまといます

それも当初想定していたものより出費がかさみます。ざっくりですが、想定の1.5倍くらいになると読んで「軍資金」を用意しておくことが肝要です。

2万円から3万円が相場の「受験料」ですが、併願プランを組んでいるうちに「ここも受ける準備をしておこうか」「前受けをもう1つ」などとやっているうちに、どんどん金額がかさみます。

最近は同じ中学校を複数回受けると、割引になったり、1回の受験料で複数回受けられるなどの「特典」がある中学校も増加傾向にあります。

何回試験を受けても金額が同じなら、可能性のある試験日はあらかじめエントリーしておく方が何かと便利です。エントリーしておけば、合否による翌日以降の受験プランの組み換えも慌てずに済みます。

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そのような「特典」のない中学はギリギリまで出願せず、合否の結果を見て出願すれば…となります。最近はネット出願が主流となり、試験前日の23時59分59秒まで、中には試験当日の朝まで受け付ける学校も珍しくありません。

ただ、注意しなければならないのが、夜遅くの合格発表です。

試験当日に合格発表をする学校、特に午後入試の場合は発表が22時を過ぎることが普通です。多くの学校が余裕をもっての時間設定をしていますが、時々何らかのトラブルか合格判定が長引いて、予定時刻になっても合格者が発表されないことがあります。

23時半を回っても発表されないことがあり、ギリギリまで待って不合格。慌てて翌日の試験に出願しようとしたら、同じような受験生が相次ぎ、なかなかアクセスできず、結局出願に間に合わなかったという「悲劇」も過去には何度もあります。

「つなぎ」の入学金はピンキリ

合格をもらっても、短期間で入学金を支払わなければ「入学辞退」とみなされる学校が大半です。中には合格発表当日の午後で締め切りという「タイト」な中学校もあります。

併願校に合格して、次は第1志望校の試験へとなっても、合格の保証があるわけではないので、少しでも入学する可能性がある学校の場合は「つなぎ」として入学予納金(延納金)を払う必要が出てきます。

この入学予納金の額は、学校によって千差万別です。

1度に全額を、という学校もあれば、一部を先に払い、入学することが決まった際に残額を、というところもあります。また、届け出さえすれば、2月の東京・神奈川入試終了時期まで1円も払わずに待ってくれる学校もあります。

学校によって「出費」を抑えられるか、まとまった額を払わなければならないか、この判断も受験校決定の戦略立案時に考えなければならないところです。

具体例で見てみましょう。東京の中学校の受験前に、埼玉、千葉受験をするケースが多いと思いますが、1月20日が入試の千葉・市川なら入額手続金は33万円(22年年度)ですが、期限までに予納金として15万円を入れれば、2月3日午後6時まで入学の権利を持ったままの状態になります。

御三家との併願が多い1月22日入試の渋谷教育学園幕張は入学手続金28万円のところ、5万円を払えば、こちらも2月3日18時まで待ってくれます。埼玉の浦和明の星は25万円の入学金が必要ですが、届を出せば2月3日まで予納金0円で入学の権利を持ったままでいられます。

偏差値より「特待生」入学の選択

併願校の受験日程を組む際に、この予納金がどうなっているかを調べるのは必須です。

学校によって額も違えば、締め切り時期もさまざま。さらに言えば銀行振り込みでいいのか、直接学校へ持参なのか、カード決済ができるのかもそれぞれです。銀行口座の残高のチェック、場合によっては手元にまとまった現金を所持しておく必要があります。

予納金はまず返還されないので、これを「無駄になる」と考えるか「必要経費」と考えるかは親御さん次第です。

一方で偏差値などにこだわらず、学校の理念や教育方針との考えが合致すれば、学力的にも金銭的にも負担が軽い「特待生」で入学という選択肢も「あり」です。

最初から「特待生」を募集する入試もあります。入学金と最大で中学3年間の学費が無料になる、埼玉の栄東が行う「東大特待」(旧東大選抜)などは有名です。

かつては高校卒業までの6年特待もあったのですが、その間に学力の推移もあることから、現在は長くても3年が主流のようです。

入学金、授業料無料、あるいは入学金免除となれば、2月10日前後に行われる入学者のオリエンテーションまでに入学する旨を学校に伝えれば特待生として入学できます。

一度、入学金など必要額を学校に収めたうえで、後日「奨学金」として全額返金させるシステムの学校が多いようです。

繰り上げ合格で思わぬ出費に…

一度は入学すると決めても、後日第1志望校から「追加合格(繰り上げ合格)」の電話連絡がきて…ということが中学受験ではよくあります

2月半ば、各校の入学オリエンテーションも終わって、第1志望不合格のショックも忘れかけて気持ちが前向きになっている時に、親御さんとしては「何を今さら…」と心中穏やかではありません。一度フラれた相手から「やっぱりあなたでないと」と言われても…です。

その一方で心は揺れます。

追加合格になった学校へ方向転換する場合、入学するつもりだった学校からの返金は、これも学校によります。一度入金したらいかなる理由でも返金しないという学校もあれば、施設費のみ、授業料と施設費を返金などケースはさまざまです。

返金は「入学金以外」という中学が多く、次いで「施設拡充費のみ」という順がスタンダード。金額にして10万円台から40万円前後ですが、慶應義塾3校のように100万円を超える場合もあります。

「追加合格」は涙が出るほど嬉しいのですが、すでに制服も採寸し、必要な学用品まで購入した後の連絡は痛しかゆしです。

中学受験は「思わぬ出費」の連続です。

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