10日スタート 埼玉入試直前の志願者動向
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・甘くない 栄東A日程&東大特待
・志願者減少傾向も厳しい大宮開成
・読み通りの浦和実、昌平、埼玉栄
・日程変更で志願者増の城北埼玉
甘くない 栄東A日程&東大特待
1月10日の埼玉入試解禁を前に、23年度入試の各校の志願者状況はどのようになっているのでしょうか。市進学院が連日更新している「入試状況速報」を基に見ていきます。(数字は1月8日現在のもの)
首都圏中学入試で最大規模となる栄東はメインのA日程(10、11日)、最難関校志望者が「力試し」に集う東大特待(12日)とも軒並み志願者増となっています。6日に締め切ったA日程は前年比で男子が10日は11%増(326人増)、11日17%増(253人増)、女子は10日が7%増(128人増)、11日は18%増(144人増)となっています。
1年度から22年度も増加だったことから、近年の人気校のトレンドである「増え続ける」傾向が顕著に出ています。
東大特待は算数1科目こそ男子が締め切り3日前で前年比21%減(30人減)ですが、4科は男子18%増(121人増)、女子は8%増(14人増)です。
昨年、A日程は10日の方が実質倍率男子1.3倍、女子1.5倍と11日の男女1.7倍より若干「合格しやすい」感がありますが、問題レベルは年々上がっており、甘くはありません。難関校志望の受験生は「東大クラス」への合格を1つの目標に置きますが、なかなかたどり着かず「一般合格」止まりというケースは枚挙にいとまがありません。
東大特待は男子2.0倍、女子2.8倍(22年度)でしたが、「前受け」としては厳しい倍率です。これが「初戦」の受験生も多く、出ばなをくじかれると、後の入試に影響します。「前受け」と位置付けず「全力でぶつかる」というスタンスでいかないと、偏差値の高い子も足をすくわれます。
志願者減少傾向も厳しい大宮開成
開智は10日午前の一般入試にあたる「先端1」を除いて前年比で減少傾向。「先端1」は前年倍率が1.5倍程度なのに比べて他の機会は2倍弱から最大7.2倍とハードルが高く感じてしまっている分行くが伝わってきます。
22年度全体で3割増の志願者を集めた大宮開成は、横ばいやや減少の流れです。中堅校として実質倍率も2倍に届かない数字で推移していたことから、人気を集めてきましたが。22年度は10日の1回目入試で男女とも2倍を超え、特待入試は8倍超という「激辛」入試でした。これが影響しての志願者減ですが、受験者レベルは確実に上がっており、昨年まで合格できた子が今年は…となりそうです。志願者減でも安心できません。
女子校の浦和明の星女子は前年比2%減(39人減)、淑徳与野は17人減と前年並みの入試に。大妻嵐山は10日午後の1回目入試こそ前年比18%減(67人減)でしたが、12日の奨学生入試は38%増(33人増)と人気に。奨学金が支給されるにもかかわらず、実質倍率1.7倍(22年度)というのが「受けやすい」と映ったようです。
毎年各回500~600人規模の入試となる星野学園は8日の段階で5回の入試機会で2%増(53人増)と微増という状況です。
読み通りの浦和実、昌平、埼玉栄
模試の動向などから志願者増が確実とみられていた浦和実業学園、昌平、埼玉栄は「予想通り」の流れになっています。
浦和実業学園は、22年度入試で前年比14%増(300人増)となりましたが、23年度も前年ほどではありませんが連続して志願者を増やしています。10日午前と午後の1回目入試で締め切り3日前の7日時点、男子は6%増(24人増)、女子はまだ5人ほど前年より少ないですが、締め切りまでには間違いなく前年と同数か上回る情勢です。
他の回も軒並み上昇しており志願者増の背景の1つである「合格のしやすさ」に「前受け」として最適と判断する親御さんが多いようです。
3年連続で東大合格者を出した昌平は、男子を中心に志願者数が軒並み上昇しています。特に入学時から最難関国立大を目指すという「Tクラス」入試でその傾向が顕著。10日午後の1回目で前年比35%増(29人増)、11日午後の2回目同31%増、12日3回目44%増となりました。事実上2回目以降は出願したものの1回目で合格や他校合格などで実際の受験者は大きく減りますが、難関大学合格実績が好成績であり続けると、人気校になるという典型例です。
埼玉栄は「午後受験」の前受けとして人気傾向です。10日は男子が前年比18%増(94人増)、女子が15%増(75人増)。締め切り2日前の数字ですから、さらに増えそうです。11日午後も前年越えは確実な情勢です。ここも実質倍率が2倍までいかないのが「選ばれる理由」。他の日程も締め切りを前に「駆け込み」が目立ちます。
武南も10日午前と午後で男女合計前年比8%増(49人増)とまずまずの人気。西武台新座は多くが100~150人規模の入試ですが、7回の入試機会で締め切り前にして前年比47%増(284人増)と盛況です。
一方で予想に反して伸び悩んでいるのが春日部共栄。模試動向では増加傾向でしたたが、前年を上回っている回もあるものの、全体として22年度の8割程度。21年度も前年比25%減でしたが、典型的な隔年現象という流れになっています。
日程変更で志願者増の城北埼玉
1月25日が試験の埼玉入試で毛色が違う立教新座は前年比77%ですが、まだ締め切りまで日にちがあるので何とも言えない状態。一時の「ブーム」が去った青山学院浦和ルーテルは女子が前年比18%増(27人増)で、男子は微減でした。
城西大川越、獨協埼玉などの大学附属・系属校は軒並み減少傾向。東京農大第三は男子が増加も女子は減少しています。
城北埼玉は日程変更により、前年と日程が変わらない入試機会では志願者数は減っているものの、新設の10日1回目入試では351人を集めるなど、トータルとしては前年比3%増(48人増)となっており、今後も志願者が増えそうです。
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