中学受験 国語の採点基準を知り「失点」を防ぐ

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入試で国語が1時間目のワケ
トメ、ハネ… 減点は5割の中学
字数指定は「きっちり」が鉄則
・無視できない記述問題の4ルール

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入試で国語が1時間目のワケ

中学入試で採点に一番時間がかかり、中学の先生方が悩むのが国語です。

ほとんどの中学入試で、1時間目が国語なのは、採点の「手間」がかかるからに他なりません。

記述問題の多い中学では、国語の先生の間でさまざまな意見が交わされながら採点するため、他の科目が終わっても国語の採点がまだ…ということもあると聞きます。

国語の採点で焦点になるのは主に3点。「漢字の書き取り」「文字数指定の抜き書き問題」「記述問題」です。

トメ、ハネ… 減点は5割の中学

漢字の採点基準で減点対象になるのが「トメ、ハネ、ハライ」ができていない場合です。

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日能研系の中学受験雑誌「進学レーダー」12月号で、首都圏140校にアンケート調査を行った結果が掲載されていますが、同調査によると、「トメ、ハネ、ハライ」の不備・不完全で「減点になる」のは約半を超えるの54.8%にのぼります。海城、駒場東邦、聖光学院、洗足学園など難関校で厳しいところが目立ちます。

一方で「減点しなかった」は意外と多く、33.3%。巣鴨、大妻、豊島岡女子学園、広尾学園などが減点しない方針としています。

漢字の書き取りの配点が1点だったりすると、「減点即0点」となります。合否のボーダーライン3点以内の範囲には、50人前後が集まる学校もあります。「トメ、ハネ、ハライ」、些細なことかもしれませんが「致命傷」にならぬよう、簡単に考えず取り組みます。

国語だけでなく、文字が乱雑だった場合はどうなるでしょうか。79.3%が「読むことができれば正解」としています。ただ、学校によって細かい基準があるところも存在します。

「各教科の判断」(本郷)、「国語、算数、理科は複数で判断し、読めれば正解。社会は責任者の判断で正解か不正解か決定」(豊島岡女子学園)「算数と理科は複数で判断し、読めれば正解だが、国語は減点」(芝浦工大附属)など、それぞれ。「できるだけ丁寧に」を心がけるのが無難です。

字数指定は「きっちり」が鉄則

「文字数指定の抜き書き問題」 は難関校ではあまりみられませんが、偏差値50台の上位校、中堅校では頻出問題です。「本文中から7字で抜き出しなさい」といった設問で出題されます。

字数指定は「きっちりあてはまる」ものがあると、出題者が考えて出題しているので、「1字足りない」とか「1字オーバーする」というのは本来不正解のはずです。

しかし、アンケートによると「1字不足で不正解」が20.9%、「1字余り(オーバー)で不正解」34.9%止まりでした。

「字数不足で減点」は23.3%、「字数余りで減点」38.4%と、配点が2点以上の場合は半分得点できる学校もありますが、そういうことは忘れて、字数指定なら必ず「100%」の字数で解答します。

1字足りないときは多くが、「的外れ」の個所から抜き出しているか、「脱字」が原因です。「脱字」は冷静になって解答を見直せば修正可能です。

よく先を急ぎ、違和感を感じながらも立ち止まらない子が多いです。ですが、埋まらなければ、瞬間的に「何かヘン」と感じ「一時停止」です。

本来できる問題を雑に扱うクセがつくと、入試本番はどこかの場面で必ずと言っていいほど「やらかし」ます。親御さんはできなかった問題よりも、「惜しい」という間違いこそ、厳しく接してください。本番で泣かないためです。

無視できない記述問題の4ルール

最後に「記述問題」です。「進学レーダー」のアンケートでも、首都圏の中学入試では94%以上で出題されていることが分かります。最低でも30字、長いものになると200字程度書くよう指示されます。

解答用紙にマス目のない行が3行程度用意されていたり、通称「弁当箱」と呼ばれる四角で囲った解答欄だけあって文字数指定がないハードな記述問題も出題されます。

「採点者(中学校の先生)に読んでもらいやすくするには」を意識し、1行何文字程度が適当かまであらかじめ考えたうえで入試の臨むのが記述での高得点獲得の「鉄則」です。

記述問題は、塾でどれだけ演習を重ね、真正面から取り組んだかが入試の解答用紙にそのまま投影される「ごまかしのきかない」問題です。

配点も5~10点以上と高いところが大半で、配点が高いほど「満点」は至難。ですが、約77%の学校が「部分点あり」としているので、「白紙」だけはNG。必ずトライして、少しでも部分点を「かき集める」ことが合格につながります。

解答の「中身」は設問次第、生徒次第ですが、減点にならないように「型」に関して「最低限のルール」はあります。

塾で口酸っぱく言われ、添削されるたびに注意を受けますが、本番で忘れがちなので入試当日は試験会場に持ち込むノートにメモ書きして、国語の試験の前に確認することをお勧めします。

忘れがちな「型のルール」は主に4点あります。

指定字数があれば、その9割以上書く(100字以内でなら90字以上)。
「●文字程度で」は、指定文字の前後1割以内でまとめる(200字程度なら180字以上220字以内)。
字数指定のないものでは、解答欄の枠をはみ出さないことと、書ききれないからと言って1行の欄に2行書かない
設問に沿った表現で解答の文を結ぶこと(「なぜですか」と問われていれば「~だから」、「~はどういうことですか」は「~ということ」)。

これを「無視」すると、「中身」が素晴らしくても十中八九「減点」です(入試問題には一言も書いていませんが)。漢字テストではないので誤字には多少甘く、前述のアンケートでも記述での間違いでの減点は11%程度ですが、型ができていない場合はい引かれます。

過去問演習の際から「型」については、徹底します。普段やっていないことは、入試本番でまずできないからです。

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