芝国際は本当に入試問題を「外注」したのか

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・おおたまさとし氏が指摘「外注」
・中学入試問題に込められた意味
・本当だとしたら…問われる姿勢
・今後の芝国際に期待すること

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おおたまさとし氏が指摘「外注」

先日、インターネットのニュースサイト「文春オンライン」に育児・教育ジャーナリストのおおたまさとし氏にこんな見出しの記事が掲載されました。

「入試で考えられる『ミス』がすべて出てしまった」定員120人に対しのべ出願者4681名“人気新設中学校”「芝国際」はなぜ炎上したのか

記事は校名変更、共学化で初めての入試となった芝国際の一連の騒動を、騒動後のこと共に同校内に設置された入試検証委員会による「報告書」をもとに説明しています。

この記事の中で一番気になったのが「入試問題の多くは外注作成で、入試当日に初めて問題と模範解答を見て記述問題の採点作業にかかわった教員もいました」という関係者の証言です。

中学入試問題に込められた意味

入試問題の外注、は10数年前から大学受験の世界でよく耳にする話でした。予備校や専門に問題作成を請け負う業者も出現して、1教科100万円規模でつくるといいます。

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それが中学受験の世界にまで波及し出しているという話もちらほら聞こえてきたのが数年前。自校の受験者レベルに合わせて問題を作成するのが難しい、あるいは難易度を上げたいがそのさじ加減が分からないなど、さまざまな理由があるようです。

入試問題は「学校からのラブレター」「0時限目の授業」などといわれ、その中学が「どういう生徒を待ち望んでいるか」をアピールする象徴的なものといわれます。

だからこそ各中学校は入試問題にその学校「らしさ」やほしい資質の子を見定めるために、担当者は出題する問題を練りに練ります。問題が漏洩しないようにと単独で作成したり、合議制で決めるなど、作り方は学校それぞれでも「学校が込めた思い」というものが、にじみ出てくるのが入試問題です。

「最先端の教育が実践可能な設備を備えた新校舎や海外のメソッドを取り入れた教育、早期から社会での活躍を意識したカリキュラムを通して、挑戦・行動・突破できる真の国際人を育成します」。

これが芝国際が実践しようとしている教育内容です。教育理念も施設もメソッドも素晴らしいです。こんな学校がこれからスタートするなら、我が子をここに…と思う親御さんの気持ちはよくわかります。

それなのに、学校の最大の財産になる生徒の選抜に外注の入試問題を何の疑問もなく採用していたとしたら、とても「残念なこと」と個人的には強く思います。外見やお題目は立派でも「仏作って魂入れず」状態と言わざるを得ません。

本当だとしたら…問われる姿勢

外注はしたものの、学校の求める生徒を獲得する思想は入っていると反論するかもしれません。例えそうだとしても、おおた氏が得た証言には外注以上に、芝国際の入試に対する姿勢が問われる言葉があります。

「入試当日に初めて問題と模範解答を見て記述問題の採点作業にかかわった教員もいた」

2月1日、入試に挑む12歳の子供たちは程度の差はあっても皆この日のために一生懸命頑張ってきた子です。その努力をしっかり受け止めながら、心血を注いだ解答用紙の採点をする先生方は「身の引き締まる思い」で臨みます。

入試当日に初めて問題と記述問題の模範解答を見て採点にあたった、という話が本当ならば、こんなに子どもたちを侮辱した話はありません。子どもたちも真剣勝負で臨む分、学校側も真剣に細部まで見逃さず、少しでも努力が報われるようにと採点します。だからこそ、1回3万円もする受験料を支払うのです。

入試問題外注は作問できる力量の先生が揃わなかったのか、外注した方が「中学受験らしい問題」が出題できるので体裁が良いと思ったのか…。真意は分かりませんが、偏差値的に見て難関校の仲間入りを早くしたいがための「焦り」が入試問題外注疑惑から透けて見えることは確かです。

今後の芝国際に期待すること

24年度入試の学校説明会がスタートし始めています。3月下旬に東京・有楽町で行われた大手新聞社主催の合同説明会には芝国際も参加していました。

一連の騒動を知ってなのか、昨年のような「大盛況」というわけにはいきませんでしたが、それでも同校のブースを訪ねる受験生親子の姿が断続的に見られました。芝国際の教育に期待している家庭が存在している証拠です。学校側はブースを訪ねてくれた受験生、親御さんの思いをしっかり受け止める必要があると思います。

この春、中学校、高校とも芝国際としての1期生を迎えました。あれだけ叩かれても入学した生徒たちです。学校側の責任は重大です。

学校側の報告書は今回の問題について「ミス」という軽い言葉を使っていますが、入学後も約束と違うことを「ミス」として片付けられては、偏差値がいくら上がっても学校の評判は芳しくなく、結果として生徒は集まらなくなります。

3年後、あるいは6年後「いろいろあったけど芝国際でよかった」と笑顔で卒業できるようにする使命が学校にはあります。この先、他校より数倍も注目を集めます。何かと言われます。掲げた壮大な目標が1つでもできなければ、必要以上に叩かれます。

それでも前を向いて、困難と立ち向かっていけるのかどうか。見切り発車と言わざるを得ない芝国際には厳しい船出となりました。

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