早い入塾は中受で本当に有利なのか

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・入塾低年齢化が顕著な中学受験 
・スタートが早ければ…は半分当たり 
・「コスパの悪い」受験への道 
・中学受験は「鍛錬千日 勝負一瞬  
・塾の「漫遊」で「相性」をじっくり見る 

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★入塾低年齢化が顕著な中学受験 
 コロナ禍で揺れに揺れた21年度の中学受験でしが、各中学校では志願者の増減が例年より激しかったケースが多発したものの、トータルで見れば例年並み、どちらかと言えば微増という結果になりました。志願者大幅減という予想もありましたが、ふたを開けてみれば中学受験熱は冷めていないことがよく分かりました。 

 中学受験の最近の流れとして顕著なのが通塾開始の低年齢化ではないでしょうか。東京23区内の一部地域では新小学4年生はもとより、新3年生でも満員で入塾テストすら受けられない塾が出ているほどです。子どもの意思、というよりは親御さんの強い意向が働いていることは間違いなさそうですが、物理的に入塾できなくなる前に、まずは座席を確保という気持ちが強いようです。 

★スタートが早ければ…は半分当たり 
 中学受験はスタートが早ければ早いほど有利、というのは半分当たりで半分は違っています。 

 スタートが早ければ、まだ塾で取り組む量も時間も少ないので、家庭で復習する「勉強習慣」が身に付けば、4年生からの「受験勉強」にスムーズに乗れます。すでに当たり前になっている「勉強習慣」によって、学んだことを次週の塾の授業まで積み残しなくやりきるという「勉強体力」も養われているため、学びの好循環のまま進んでいけます。

 「先行逃げ切り」が中学受験成功の王道ですから、スタートが早くペースをつかんだとすれば、ベストな選択といえます。 

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「コスパの悪い」受験への道 
 しかし、入塾したことでホッとし、後は合格実績抜群の塾が難関校へ導いてくれると考えているとすれば、3年後、4年後に「こんなはずじゃなかった」という結末を迎える可能性はすこぶる高くなります。 

 最初は質量ともそれほどでなく、週1回程度の通塾は負担にもならず、ちょっと賢い子なら大して復習をしなくても「できる」子でいられますが、4年生中盤以降は様相が違ってきます。4年生参入でも「勉強習慣」と「勉強体力」を着実に付けてきた子が夏休み以降にグッと成績を上げて、いとも簡単に抜かれてしまいます。そこで気が付けば挽回は十分可能ですが、“現状維持”のままの勉強スタイルだと、差は広がるばかりです。 

 結局、終わってみれば、当初考えていた志望校には全くと言っていいほど届かず、早くから時間と費用をつぎ込んだのに「コスパの悪い」受験になってしまいます。 

★中学受験は「鍛錬千日 勝負一瞬  
 進学塾への入塾が早いと「先取り学習」をしていると思っている親御さんも少なくありません。小学校の授業よりははるかに高度な内容に取り組んでますし、本格的な受験勉強の前にベースとなる考え方、知識、勉強の進め方をマスターするため、ある意味先取り学習かもしれません。 

 しかし、カリキュラムが前に進むことよりも大切なのは「着実に復習し、自力で再現できること」です。中学受験とは学んだことを「どうしてそうなるのか」の道筋を説明でき、テストで「正解」あるいは「設問に沿った考え方」を文字や数字にしてきっちりアウトプットできるかどうかの勝負です。入塾から入試本番直前まで、地道な積み重ねの成果が各中学校の入学試験で問われるのです。まさに「鍛錬千日 勝負一瞬」です。 

★塾の「漫遊」で「相性」をじっくり見る 
 そうなると、どこの塾を選ぶかは中学受験の「生命線」となります。子どもの「これからを」託す塾は、慎重に選びたいところです。中学受験を少しでも考えているのなら、できれば3年生までの時期は(4年生でも可)、さまざまな塾を「漫遊」してきてほしい時期です。合格実績抜群の大手進学塾から、別の大手、面倒見がいいと言われている塾、少人数、個別塾、個人経営の塾など体験授業なども取り込みながら、親子で塾をそれぞれ吟味してほしいと思います。 

 多少勉強の進みが先行したからといって、3,4年生では大したアドバンテージにはなりません。それより6年冬に勝負をかけることを見通して、「ここなら」と思える塾選びを1年近くかけて取り組んでみてください。親子で「相性のいい塾」を見つけ、その良さを生かせたのなら受験は8割成功したも同然です。 

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