6年生5月 どうする?偏差値20~30台前半

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・6年で30台前半は「作戦変更」を
中学受験撤退より継続の意味
時間は短く、だけど毎日継続
・「うざい」が「覚醒」の種になる

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6年で30台前半は「作戦変更」を

偏差値30台後半~40台の生徒は、今後ある程度の時間と手順を間違えなければ偏差値は上がります。数値はそれぞれですが10ポイントアップもあり得ます。

最大のカギは、いい先生に教えてもらうことでもテキストでもなく、本人の「どうしても」できるようになりたいという気持ちの強さ。これに親御さんや塾、家庭教師の先生などの適切なアシストが加わり、なかなか上がらない時期を頑張りぬけば、今から始めて秋ごろには結果が出ます。 

しかし、6年生の夏前に偏差値20台、30台前半の場合は「作戦変更」が必要かもしれません

6年生から中学受験参戦でまだ結果が出ていない生徒と、通塾歴2年以上になり、万年偏差値30台では話が違ってきます。

前者は偏差値30、40台からの子と同じ攻め方次第で50台まで持っていけますが、後者の状態の6年生は、偏差値アップというより、入試までに「できるものを1つでも2つでも増やしていく」という方針で、親御さんが進学先を現実路線で吟味し、「身の丈に合った」無理のない受験をすることが現実的です

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中学受験撤退より継続の意味

6年のこの時期に偏差値が20台、30台前半だと「中学受験からの撤退」を親御さんが考えても仕方ないかもしれません。高校受験で頑張る――、という考えもあります。ただ、一度勉強で「挫折」すると、中学で伸びる可能性はそう高いとは言えません

子どもの気持ちが前に向かないのなら、撤退もやむ得ませんが、負担を軽くして、「成功体験」を得ることの方が、中学入学後の頑張りが期待できます。偏差値の高い学校だけが「良い学校」かといえばそうでもなく、探すと「出てくる」ものです。

現状で偏差値20台から30台前半レベルは、全くといっていいほど「勉強に興味がない」ことを意味します。100点満点のテストで3分の1正解するのも厳しいかもしれません。極端な話、記号問題をヤマ勘で適当に選び、4分の1の確率で「当たった」というレベル。十分根拠があって解答している問題は限られています。 

こうなると系統立てて「基礎から…」とか言っている状況ではありません。まずは自力で「できるもの」「ちょっと頑張ればできそうなもの」をピックアップし、その類題の演習を重ねます

「○をもらうことの楽しさ」を体感してもらい、勉強大嫌いから「やってもいいよ」くらいの気持ちにします。おそらく「できる問題」を並べても「ミス」を何問かします。そのミスから「間違いの傾向」を見つけ出し、そこを徐々に修正していきます。これだけでも偏差値は5ポイントくらいアップします。

国語は漢字と慣用句、ことわざや短い素材文の読解、算数なら計算問題とパターンで解ける一行問題、初歩の図形問題あたりに絞り込みます。算数はバターンの「暗記」もOKです。

ただ、どうしてそうなるのかを少しでも、部分的にでも意識させます。「正解には必ず理由がある」という感覚を意識すると、「どうしてそうなるのか」という勉強の基本姿勢が出来上がり、中学入学後の飛躍的な伸びにつながります

時間は短く、だけど毎日継続

集団塾ではなく、個別や家庭教師の先生にお願いするのが得策でしょう。親御さんが見てあげられるのならばそれも「なお良し」です。

正直、2時間、3時間続けて頑張る「勉強体力」を望めないなので、短い時間を細切れにして組み、集中力の持つ範囲内で頑張ります

ポイントは毎日継続すること。続けることで「勉強体力」はついてきます。体力がつくと、できる質量が違ってくるので、レベルが1ランク上がってきます。

できないことに怒っても逆効果。どんな簡単な問題でも正解したことを認めてあげ、少しでも発展した問題にチャレンジしたら、「出来」ではなく、チャレンジした「勇気」を評価します。

「他の子と比べないこと」も大切。作新変更をした時点で「オリジナル受験」です。模試は受けても、狙った問題が正解ならそれで「任務完了」です。

「うざい」が「覚醒」の種になる

中学受験を志した時に思い描いていた中学校ではない学校を目指すことになるかもしれません。塾の合格実績に赤い字や太い字で書かれる学校とも違うかもしれません。

それでも受験をして「合格する」というのは、絶対に自信になります。なぜなら大半の子どもにとっては、初めて自分を「他人が評価し、選ばれる」という貴重な体験をするからです。出来が悪いからという理由で中学受験撤退は「もったいない」です。

中学入学直後なのか、中3から高校に上がる時なのか、高2の後半なのか、時期は人によって違いますが、子どもはきっと「覚醒する瞬間」を迎えます。何かに「気がつく」瞬間です。

大切なのは、覚醒の瞬間を迎えたときに「学びが継続している」ことです。

私立中高一貫校は、勉強面で時には「うざい」くらい面倒を見ます。精神的に未成熟な子はこの「うざい」が必要です。何かに気がついた瞬間、ただ「うざい」と感じていたもののうちいくつかが「気がついた」ことと連動するからです。

勉強でいえば、「うざい」朝の英単語の小テストが繰り返されたのは、何だかんだ言っても英文読解の生命線は単語力だからです。加えて、英語を音読しろ、音読しろと「うざい」くらい言われたのは、語学ができるようになる近道だからです。

数学の授業時間が多く、小テストに補習が「うざい」くらいあったのは、文系でも理系でも数学ができると断然有利だからです。

「うざい」が将来を切り開くための「土台」として必要、と感じれば取り組む姿勢も変わります。私立中高一貫校の多くは、生徒に嫌がられながらもその「うざい」を投げ続けてくれる環境にあります。

大学受験は気がついた者が勝ちます。入学した中学や高校はそんなに関係ありません。中高一貫校が仕掛けるさまざまな「うざい」は「覚醒」の種なのです。

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