「その時に」慌てない 春からの過去問利用法

+16
にほんブログ村 受験ブログ 中学受験(本人・親)へ
にほんブログ村 筆者プロフィール

◆中学受験の窓口 今日のメニュー
ひと足先に親御さんが過去問体感
親の姿勢で塾を「お値段以上」
受験しない学校の過去問有効利用
入試問題攻略は「上がる」

スポンサーリンク

ひと足先に親御さんが過去問体感

声の教育社が販売する「過去問」の24年度入試版が店頭に並び始めました。

「過去問」を早々と購入して「飾っておくだけで子どものモチベーションアップにつながる」という人もいますが、ほこりをかぶっておしまい、といったところが「相場」です。後生大事にしておくより「買ったら使う」方が得策です。

春からの「過去問」の使い方として、子どもに気が付かれないよう、親御さんがひと足先に「問題研究」に着手するという手があります。6年生の親御さんだけでなく、5年生、4年生の親御さんの「参戦」もありです。

どういう問題が出題されているのか、傾向などを教科別に大雑把でいいので把握します。できれば親御さんが実際に問題を解いてみるのがおすすめ

特に国語の読解は、分量の多さと時間内に解くことの難しさをぜひ体感してほしいです。子どもに対して、点数を見ただけで「とやかく言う」行為はしなくなります。算数もしかり、理社もしかりです。

スポンサーリンク

言うまでもありませんが、解答や解いたこん跡は本に直接書き込まず、コピーをとって臨みます。

親の姿勢で塾を「お値段以上」

子どもを叱咤激励するだけでは「伴走」にはなりません。子どもが挑む中学入試がどれだけ高度なことを求めているのかを知るだけで、接し方も変わります。点数が悪いとき、勉強しないとき、感情に任せて心ない言葉を投げつけてしまうことも少しは控えるようになります

親御さんが過去問に触れることの効果はもう1つあります。我が子が挑戦しようとする学校が入試問題を通して、どのようなことを求めており、どのようなレベルの問題を出題するのかを知ることで、具体的な学習方針が立てやすくなります

国語なら「素材文は他者との共感ができるかどうかをテーマにしているものが多く、解答は記述重視」などの志望校の出題特徴をつかむだけで、勉強の方向性が見えてきます。理科なら実験問題は必須、地震や異常気象など時事問題は好んで出題される傾向など、大体の「くせ」を見つけます。

入試問題を通じて志望校が求めていることを知ることで、果たしてウチの子は対応できているのかどうか、ということが気になります。塾での授業で取り扱う問題に始まり、小テストや月例テスト、模試などでの我が子の「解答の内容」「間違いのパターン」「思考の方向性」などを注視するようになります。

この「注視」によって、塾での個人面談や父母会で先生に対しての質問も「中身があるもの」に変わってきます

「ウチの子、国語ができないんですが…」「理科が苦手で…」と相談、質問しても「ざっくり」「もやっと」した答えしか聞けません。「記述の書き出しがいつも長すぎるのですが…」とか「物理系の実験問題の目の付けどころはありますか」などと尋ねれば、より具体的な答えが先生から返ってくる可能性が格段に高くなります。

先生も「研究している」親御さんの姿勢を察知します(自説を強調してくる親御さんはまた別の話ですが…)。この子の親御さんは「話を適当に流すことができない」となれば、先生と「いいやり取り」ができます。こういうやり取りができると、塾を「お値段以上」で使えることにつながります。子どもへの有効な受験「アシスト」につながります。

受験しない学校の過去問有効利用

受験生自身も「過去問」体感します。勉強が進むと「どれくらいできるのかな?」と、子どもの方も入試問題に挑戦したい、という感情が自然と湧いてきます。

塾のテキストなどでは改変した問題などでちょくちょく触れているかもしれませんが、実際の入試問題の難度、塾のテストや模擬とはひと味違う質感を肌で感じることは大切です。ならば、まず受験しない学校の過去問に触れてみるのも良いでしょう。

男子なら女子校、女子なら男子校の問題を、あるいは距離的に通学が難しい、例えば神奈川在住なら千葉の学校のをといった感じです。

偏差値が高いから「難しくて良い問題」とか、低いから「易しくて歯ごたえのない問題」とは限りません。学校の偏差値にとらわれず、さまざまな学校の問題にトライします。問題の問われ方を変えられたらできない、選択肢ではできた問題が記述になったら手も足も…過去問はさまざまなことを受験生に教えてくれます。

最新の過去問は平均して2000円以上しますので、志望校でもないのに購入するのは抵抗があるかもしれません。古書店やネットオークションなどで物色してみるのも悪くないです。

入試問題攻略は「上がる」

受験生が過去問に取り組むのは通常早くても夏休み、一般的には秋以降といわれます。それは志望校、受験校の話。親御さんは研究のため、6年生はレベル、ボリュームを知るためにも「フルコース」(4科目あるいは2科目でどれくらい数の問題が出題されるのか)を早くから触れるのも「あり」です。

特に国語は、塾のテキストの素材文があまり長くないものが掲載されているものだったり、社会や理科の確認問題が一問一答が中心の場合などは、過去問に取り組んだ際に驚かないようにするためにも、早くから「実感」する必要があります。

とはいっても、夏休みまではひたすら基礎の確認と反復が最優先。受験生は「できれば」レベルの話です。一方で実際の入試問題で「正解する」というのは、テンションが上がります。受験勉強で「上がる」は受験全体の流れを良くします。

自信のある科目、単元はバリバリ解いてもOK。入試問題をいっぱい「やっつけて」自信を付けます。苦手科目とやりたくない分野を目にすることで「逃げられない」ことを子どもは目の当たりにします。過去問に取り組む効果は絶大です。

にほんブログ村 受験ブログ 中学受験(本人・親)へ
にほんブログ村 筆者プロフィール


人気ブログランキング こちらにもとても参考になる中学受験ブログがあります。
Print Friendly, PDF & Email
スポンサーリンク