中学受験 偏差値が「そこそこ」では残念な理由

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・「偏差値が高い」最大の利点は…
・高ければ「選択の幅が広がる」
・身の丈受験も「あり」だが…

・「欲」が成績の伸びを左右する

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「偏差値が高い」最大の利点は…

23年度の中学入試も各中学で厳しい戦いが繰り広げられました。

「この日のために」3年間、あるいはもっと長い間、あるいは「短期決戦」だったかもしれませんが、それぞれの歩幅で、それぞれの熱量で歩んできた「結果」が出る合格発表。本当に一瞬で「天国と地獄」に分かれる非情な世界が、スマートフォンを握りしめながら、パソコンの前で受験生の数だけ繰り返されました。

その中学入試で、最後まで付きまとったのが「偏差値」。それだけがすべてではありませんが、この「偏差値」によって中学受験が大きく左右されることは間違いないところです。

偏差値の詳しい定義は別の機会に譲りますが、簡単に言えば、自分のテストの成績で、対象となる学校の試験に合格できるかどうかの可能性を過去のデータと照らし合わせて見る1つの目安です。

目安なので絶対的なものではありませんが、中学受験において、偏差値が高いということには、最難関校や難関校に合格する確率が高くなること以上にメリットがあります。

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偏差値が高いと、最難関や難関校といわれる、いわゆる「偏差値の良い中学校」への合格が近くなる、というのは大した意味はありません。ここでいう偏差値が高いことでの最大のメリットは「学校選択の幅が広がる」ということです。

高ければ「選択の幅が広がる」

「学校選択の幅が広がる」。偏差値が高ければ躊躇せずに受験できる学校が増え、さらに合格の可能性も高いということです。

最難関、難関校の多くは、それぞれ長年培ってきた「文化」を持っています。加えて、さまざまな価値観を「否定しない」という土壌があって、どんなタイプの子でも「居場所」がある学校が多いです。世間一般の人が抱く「ガリ勉」「厳しい校則」という私学は、あまり見当たりません。

13歳から18歳の男女とも一番多感な時期に1日の半分近い時間を過ごす空間はとても大切です。部活動も文化部系を中心にユニークかつ活発な活動をしているところが目立ち、受験生もその学校に入りたいというより、「その部活に入りたい」という強い思いで勉強を頑張ってきた子も少なくありません。文化祭、体育祭、かわいい制服に素敵なカフェテリア…子どもが勉強に目の色を変える「起爆剤」はいたるところにあります。

親御さんも学校説明会へ積極的に参加すると、人それぞれで必ず「ホレる」学校にめぐり合います。「この学校に進学してもらいたい」と強く願うような学校が見つかります。その時、我が子もその学校に魅力を感じ、持ち偏差値が相応なら、受験することに尻込みしません。前向きに受験勉強を進めることができます。

逆に偏差値が遠く及ばない、とすれば、いくら憧れても「入試を突破するのが困難」というきわめて現実的な問題に直面します。そこから奮起して…ということもあります。目標が明確になり、子どもに受験への「覚悟」が決まるからです。

ただ、気持ちは前向きになっても偏差値を上げる、というのは相当量と質の勉強と時間がかかります。現状の偏差値、気づく時期によって間に合うか、間に合わないのかはそれぞれで、「やる気」だけでは難しいことも多々あります。中学受験の「必勝の王道」が「先行逃げ切り」にあるのは、「勉強の質量と時間との勝負」だからです。

中学受験は、難関校合格や将来の有名大学進学のためだけではなく、自分のやりたいこと、こう過ごしたいという青春時代の実現を勝ち取るためにするという側面もあります。逆に偏差値が低いと選択肢はおのずと限られてきます。入りたい部活があっても、その学校の文化祭や体育祭で青春したいと思っても、ランチをしたい素敵なカフェテリアがあっても、合格する可能性が低ければ腰が引けてしまいます

偏差値70だから御三家に、大学合格実績がいい進学校へというのではなく、偏差値70あるのだから気に入った中学、有意義な6年間を過ごせる学校を広い範囲から選べると考えます。

身の丈受験も「あり」だが…

「身の丈に合った受験」「というスタンスも「あり」です。ありですが、「そこそこの偏差値で行けるところ」という姿勢で最初の受験を経験すると、大学も「行きたいところより入れるところ」、就職も「やりたい仕事よりも就ける仕事」という流れになりがちです。人生の節目、節目で「そうなりたい」「こうしたい」より「恥をかかない程度、そこそこで」という選択をしがちです。

どこかで「このままでは…」と気が付いて流路変更するにしても、同じような流れできた友達や学校の仲間たちの群れとは逆行して、道なき道を自ら道を切り拓いていくのは、頭で考えているより大変です。

偏差値40程度の定員割れの高校へ進学して、部活や友人関係ははともかく勉強に関しては、流れに逆らった3年間を過ごして大学へ進んだ筆者が体験した世界がまさにそうでした。

「流れに逆らう」のは覚悟が必要です。独りでも前に出る、という「勇気」が求められます。難関校がコンスタントに毎年大学合格実績を積み上げるのは「大学受験が団体戦」だからです。互いに刺激しあい、情報交換をし、互いに「できるところ」と「できないところ」を教えあって補完するからです。孤軍奮闘の子にはうらやましい環境です。

志望大学合格が「独りでは無理だった」と振り返る難関校出身の生徒は多いです。これも伝統校の「文化」の1つ。学校側がお膳立てをしたカリキュラムや進学特訓講座とは、ひと味違います。

「欲」が成績の伸びを左右する

受験生の偏差値50がひとまず「目標」の親御さんはよく「ちょっと難関校は無理めなので、そこそこの偏差値の学校で」などと言います。「そこそこの偏差値」と簡単に言いますが、ひと握りの子どもを除いて、偏差値50に到達するのも相応の勉強量と質、時間が必要です。

4、5年生のうちから全力投球せずに「身の丈に合った」なんて言っていると、偏差値50にも届きません。40台前半、30台止まりです。主役はあくまでも子どもですが、親御さんの考え方が「この程度で」という、腰の引けた状態では、伸びる可能性がある子どもも停滞します。

中学受験には親御さんと受験生のこうなりたいという「欲」が成績の伸びを左右します

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