中学受験 偏差値50台の世界と60に届かない理由

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・「穴がある」から偏差値50台
偏差値50~52=「曖昧さの放置」
・偏差値53~55のケアレスミス
・「経験と粘り」で60以上へ

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「穴がある」から偏差値50台

「偏差値50台」はとても幅が広いです。

偏差値50が受験生の「真ん中」というのは分かりますが、100人いて40番目がだいたい偏差値52.5、55で30番目くらい、上位4分の1なら57、大台の60直前の59で18番目くらいという具合に、ひと口に偏差値50台といっても差はけっこう開いています。

共通して言えるのが、それぞれ「穴がある」ということ。50~52レベル、53~55レベル、56以上と3つのレベルに分けてみると、各層で何かしらの「物足りなさ」を感じます。

偏差値60台へ特別なことをする必要はありません。各レベル特有の「課題」をクリアしていくと、上のステージ、つまり「大台」の偏差値60が見えてきます。

偏差値50~52=「曖昧さの放置」

偏差値50~52レベルは一歩間違うと、40台への転落という危険性をはらんだ立ち位置です。40台と行ったり来たりの受験生は、常時40台の子と同じく、「曖昧さの放置」がその典型的な特徴です。

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理解していようと、していまいと、正解を「書き写した」ことを間違い直しの「勉強」をしたことにしてしまい、「とにかく早く終わりたい」というタイプの子がとても多い、「勉強の質」に問題がある子がこの偏差値帯の特徴です。

理解が曖昧でも「とにかく早く終わりたい」系の 勉強習慣から脱するには、いたずらに「量」をこなすより、模試や塾のテストで全体の「正答率50%」までの問題をピックアップして優先的に洗い直す勉強法をしばらく続けます。

正解している問題も「検証」します。〇をが付いていても、「たまたま正解」だったり、解答へのプロセスに「曖昧さ」が残り、問い方を変えられれば、「こんなの習っていない」とばかり、再度自力で正解は導き出せないからです。「どうしてこうなるのか」をきっちり詰めることによって、はじめて成績は安定します。

具体的には、自分の考え方が筋道が通っているかどうか、子ども自ら親御さんなり、先生なりに説明、第三者が納得してくれればOKとします。「なぜ、その答えになるか」を説明できることによって、しっかりとした「実力」が付きます

さらに1つ自力で説明できることによって、算数や理科では他の曖昧だったところに「連動」することもよくあり、「問題解決」につながります。「芋づる式」に問題が解けるようになると、偏差値にして5~7くらいアップします。60台の背中が見えてきます。

「とにかく早く終わりたい」子ですから、最初は取りかかる問題数は少なくても構いません。「10分1本勝負」とかを5,6本用意し、間に5分とか10分休みを入れる「サーキットトレーニング」方式でも良いです。

休憩時間が長すぎるのでは…かもしれませんが、長い時間集中してやるのが難しい子です。確かにロスタイムもあるのですが、時間ばかり長くて何も成果がないより、ゲーム感覚で取り組み「いつの間にか時間が過ぎている」状態にして、勉強量と質を確保します。

偏差値53~55のケアレスミス

偏差値53から55レベルの子に目立つのが「ケアレスミス」と呼ばれるものです。最大の原因は「問題への取り組み方が雑」だからです。

この偏差値帯の子は、算数の計算や国語の漢字、選択肢問題なども比較的スピーディーに解答します。正確なら偏差値60は優に超えますが、雑なのでポロポロ落とします。

計算間違い、解答欄への移し間違い、漢字なら同音異義語に注意せず思いついたものを書く、選択肢の細部まで吟味せず「エイ、ヤー」と答えてしまうのです。出題者が「ここで引っかかるだろうな」と仕掛けた問題で、まんまと引っかかってくれるのもこの偏差値帯の生徒です。

「ケアレスミス」を簡単に考えている生徒、親御さんはかなりいます。ケアレスミスは「惜しい」ではなく、紛れもなく「実力がない」と深刻に受け止めるべきものです。

厳しいことを言えば「1問を解き切る力がない」ということです。スピードも大切ですが、それ以上に「1問ずつ丁寧に解く」「1点ずつ積み重ね」るという意識を継続して持つだけで、成績は劇的に変わります

普段の学習では「この問題は何を尋ねているのか」「どういう答えを求めているのか」など、出題者の意図を読むことも成績アップにつながります。慣れてくると、難しい問題、解答がすぐに見つからない問題でも「消去法」で攻略できるようになります。

「経験と粘り」で60以上へ

偏差値56以上は概ね全体の25%より上にいる層です。

しかし、60に届いていない「あと一歩」の層でもあります。ミスも散見されますが、それ以上に一段レベルが上がった問題への取り組み方がポイント。偏差値60の壁は打ち破るキーワードは「経験と粘り」です。

偏差値56以上の子は、習ったことは概ね解答用紙へ再現できるレベルです。しかし、一歩踏み込んで「基礎と基礎のあわせ技」で解く、「別の角度」から問題にアプローチしなければならない、など変形・応用レベルの問題を解き切る「経験と粘り」がやや欠けています。

家庭学習で塾から指定された問題はこなしても、それ以外の問題に取り組んでいますか。あるいはテストで間違った問題で、自分の理解が及んでいないものをそのままにしていませんか。

模範解答を見ながらでも構わないので、取り組んでこなかった問題、苦手な問題を「どう解いていくか」をたどりつつ、自分の脳ミソに「汗をかく(一生懸命考える)」勉強を習慣づけます。

偏差値60台の子の多くは、指定された以外の問題にも手を付け、自力で考え解答を導き出します。正解かそうでないかはに二の次で、問題を解く「経験と粘り」を身に付けます

これが模試や入試での「得点力」につながります。偏差値56以上60未満の子は「もう一歩踏み込む」ことによって「見える景色」が変わってきます

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