偏差値、合否はたった1つの差で決まる

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チャレンジ、創造力、協調性
記述は「挑む」から自信がつく
・「挑んだか、そうでないか」の差

・ しからず「評価」するで変化する

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チャレンジ、創造力、協調性

 親御さんの願いとして、小学生の子どもに「身に付けてほしいこと」は何でしょうか。学年、男女別によって求めるものは違ってきますが、学研教育総合研究所が行った「小学生の日常生活・学習に関する調査」(1200人の保護者対象)によると、1~6年生全体のトップは「チャレンジ精神」で40.6%(複数回答、以下同)でした。

 「創造力」(40.2%)、「協調性」(34.9%)と続き、中学受験に一番かかわりそうな「学力」は8位で16.8%。 ただ、6年男子の親御さんは「学力」と答えたポイントが各学年で一番高く22%。「論理的思考力」も23%と、どの学年よりも断然上でした。受験を意識した回答という見方もできますが、公立中学に進むにしても、より勉強が大切になってくるという認識が、親御さんの中にあることが結果からうかがえます。

記述は「挑む」から自信がつく

 中学受験で不可欠な「学力」「論理的思考力」は、「チャレンジ精神」と密接に絡み合っているということに気が付いている親御さんはどれくらいいるのでしょうか。中学受験とチャレンジする気持ちは、国語の記述問題、算数の途中式や考え方を書く問題で象徴的に表れます。

 100文字前後中心の国語の記述問題は、近年思考力を重視する中学側が好んで出題します。偏差値の高い子、成績上位の子は、記述問題が「好き」です。選択肢問題のように「満点か0点か」ではなく、「攻め」の姿勢で取り組めば必ず「部分点」が付くからです。これをかき集めて得点を積み重ねる「試験に強い子」が、入試本番で合格を勝ち取ります。

 塾での演習授業で、何度突っ返されても書き直して「挑む」ことによって、記述問題解答のツボを体得していき、「あれだけやったんだから」という自信をもって入試を迎えるから「勝てる」のです。

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「挑んだか、そうでないか」の差

 ところが、最近は塾で演習問題をやる際にも「挑まない」子が多いようです。先生に厳しいことを言われることを嫌がり、自分の答えを書かずに先生の模範解答待ち。写し取るだけという姿勢です。仕方なく記述添削にトライしても、1回突っ返されるとそれっきり。普段できないことが模試、ましてや入試歩番でできるはずもありません。挑み続ける子との差、6年になるともう埋めようもありません

 6年生の親御さんが望む「学力」と「論理的思考力」を身に付けさせたいのなら、早いうちから「チャレンジ精神」が発揮できるようになっているかどうかが、ポイントになります。偏差値の差、合否の差は低学年の頃から「挑んだか、そうでないか」この1点の差だけです。

しからず「評価」するで変化する

 記述にトライしない子が一番恐れているのは、できなかったことをしかる親御さんの言葉、態度です。自分なりの答えを書いて×をもらうより、模範解答を写して密かに○を付けて、親御さんにバレないようにする、という「自衛手段」をとる子さえいます。

 その場しのぎでは入試本番で手も足も出ない、と大人なら先を予測できますが、子どもはとりあえず今しのげれば、という思考回路です。子どもにとって、できなかったことを親に厳しく言われる恐怖心は、大人が思っている以上のものがあります。

 大切なのは親御さんが結果についてあれこれ言わず、「自力で解答を書こうとしたこと自体を評価してあげる」とです。それが第一歩であり、必須です。解答の内容で正解に近い部分は、きちんと認めてあげます。

 挑戦し続けることの意味、できるようになるまでには、たくさんの失敗を積み重ねる必要がある、ということを親御さんが諭すことで、「挑まない」から「挑む」へ徐々に姿勢は変わっていきます。「挑む」ことへの恐怖心が取り払えれば、あとはひたすら「経験」。挑まない子が多い記述問題は普段から「挑む」を繰り返すことで、必ず入試で「得点源」になり、合格を手繰り寄せます。(受験デザイナー・池ノ内潤)

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