大学附属校 入学後も引き続き「お勉強」

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附属人気は落ち着くもレベル上昇
推薦条件に英語や共通テスト
「レベル」を問う大学側
・付設大学一本ではない進学先

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附属人気は落ち着くもレベル上昇

一時の盛り上がりよりは落ち着いたとはいえ、大学附属・系属校の人気は、依然根強いものがあります。

早慶をはじめ、「GMARCH」と呼ばれる有名大学の志願者数は微減傾向ですが、むしろ受験生のレベルは高くなっています

「附属校ファン」も一定数いて、大学名に関わらず、入試日程を附属校のみで組む験家庭も珍しくありません。

かつては「入学すればエスカレーター式で大学へ」というイメージが強かった附属校ですが、進学校並みに勉強を課す学校も多く、校内での成績にプラスして「推薦条件」を付けているところもあります

難なく併設の大学へ、というわけでもなさそうです。

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推薦条件に英語や共通テスト

明治大学唯一の附属校、明大明治(明大中野と明大八王子は別法人が経営する系属校)は、高校時代の成績だけでなく、2つの条件をクリアすることが明大進学の前提になります。

1つは英検2級あるいはTOEIC450点以上、もう1つは高2と高3で行われる大学入学共通テストの外部模試を3回受験し、一定の成績を収める、と決まっています。

法政大学高校も学内成績だけでなく、英検、TOEIC Bridge、TOEFLなどの各種英語資格試験、学校独自の基礎的思考力確認テストなどを課します。結果次第で学部選択が左右される場合があります。

推薦には直接関係しませんが、共通テスト受験を義務化し、成績が大学へ送られるシステムの附属校も最近は目立ちます

ただ、条件クリアはそれほど難しい話ではなく、ほとんどの生徒が問題なくパスします。

危ない生徒は、英語のできる生徒が勉強のアシストをしてクリアさせる、というケースもあるようで、6年間「同じ釜の飯を食った」仲という、中高一貫校の良さが表れているエピソードです。

「レベル」を問う大学側

「経営」という観点から、大学としては少子化の中で一人でも多くの学生を確保するのが最重要目標ではありますが、かといって「質」を問わないというわけではありません。

極端な話、附属校は余程のことがない限り、学部を問わなければ推薦がもらえないことはありません。ただ、大学入学後、一般受験を経て入学した学生と学力に大きな開きがあっては…というので、大学側は最低限一般受験組がやってきた勉強と同程度のものを要求します。

早稲田実業が中学、高校の入学段階で募集定員を減らしたのは、大学側から推薦生徒の「レベルアップ」を求められたという背景があります。

大学側は人数確保と共にレベルの維持にもかなり気を遣っています

付設大学一本ではない進学先

附属校は進学校並みに課題提出もあれば、小テストも頻繁に行われ、成績不振者には補習もあります

成績が悪く、中学から高校に上がれない子も複数います。他校を受験して附属校を去る生徒もいれば、限定的に高校進学を認め、奮起に期待、高校の成績が相変わらずなら、容赦なく留年の措置を取りるという学校もあります。

今夏、甲子園で優勝した慶應義塾高校は容赦なく「落第」させる学校です。有名な元プロ野球選手の子息も本来なら3年生ですが、登録は「2年生」でした。どういうことかわかると思います。

入ってしまえば…というイメージの強い附属校ですが、推薦までの道のりは楽な「エスカレータ―」ではありません

一方で学力の伸び次第では推薦権を持ったまま国公立大受験も可能という附属校もあり、併設大学進学一択ではない間口の広さもあります。

校内の推薦進学の雰囲気に逆行しての挑戦は「アウェー」ではありますが、最近は応援してくれる附属校も多く、第二の選択肢になりつつあります。

立教新座では基本立大進学ですが、外部受験クラスも設けられています。立教への推薦権は失いますが、国公立大や医学部、早慶などに進学する生徒も毎年複数輩出しています。

その選択を可能にしているのは、進学校並みに課題を出し、鍛えてきたという「過程」があればこそです。

附属校も生き残りをかけて日々変化しています。大学がくっついているからといって「お勉強」はユルくても許されるわけではないのです。

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