埼玉入試人気の共学5校 志願者増は濃厚

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「条件」満たす浦和実業学園
昌平「入り」より「出」が魅力
2500人規模が出願の獨協埼玉
・「減らない」埼玉栄と春日部共栄

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「条件」満たす浦和実業学園

1月10日入試解禁の埼玉入試の出願受付が始まりました。

入試まで40日弱の段階で志願者の前年比を見てもまだ何も判断できませんが、各模試での志望判定状況、過去問集の売れ行き、説明会等の雰囲気から「ある程度」の予測はつきます。「前受け」要素の強い埼玉入試は、共学校の5校で前年より志願者増の可能性が高くなっています

さいたま市南区にある浦和実業学園は、22年度入試で1月12日午後の第2回特待入試を除き、7回の入試機会すべてで前年より志願者を集めました。前年比にして合計でちょうど300人増の14%増でしたが、特に女子は同26%増となり、男子の志願者数を上回りました。

志願者増の背景の1つが「合格のしやすさ」にあります。どの回も実質倍率は1倍台で、21年度は一番高くても初日の1回目特待男子の2.0倍。志願者が増えた22年度入試は前年よりもさらに合格者を増やし、2倍を超える回はありませんでした。

「前受け」は練習試合的な要素が強く、「ヒリヒリする」入試より場慣れと合格体験で「本丸」入試に向かって勢いを付ける意味があります。合格者を多数輩出し、偏差値も四谷大塚のAライン(80%合格可能性)で「40」、首都模試で「54」(1月10日午前第1回特待)と受験しやすいとあっては、志願者が集まる「条件」を満たしています。

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各クラスにネイティヴが副担任として付くなどの「英語イマージョン教育」、大学を卒業する10年後を見すえた進学指導をする「キャリアガイダンス」、そして「徳育」という三本柱に共鳴し、第1志望として受験する生徒も年々増えています。ここ2年出ていなかった早慶の合格者も22年度は「復活」しており、そのあたりも志願者増加傾向が続く要因になっています。

昌平「入り」より「出」が魅力

中学開校から10年余、「手をかけ 鍛えて 送り出す」が教育方針の昌平(北葛飾郡杉戸町)も23年度入試で志願者を集めそうです。

3年連続東大合格者を出しており、21年度は早大合格者が倍増の26人に。2017年に、国際的に通用する大学入学資格が与えられるIB(国際バカロレア)認定校となり、全生徒を対象にプログラムを実践する日本でも数少ない学校で、中高一貫生は中学卒業時に英検準2級以上取得者が80%以上と成果を上げています。四谷Aライン偏差値男子「44」女子「45」ほ考えれば、進学候補としても魅力的です。

ただ入試は甘くないです。特に奨学金の対象で、難関大学を目指す「Tクラス」の2回目(1月11日午後)は、男女とも合格者は2人ずつで実質倍率は男子16倍、女子8.5倍。3回目も男子は5.6倍と「激戦」でした。一般入試も回を追うごとに倍率が上がる傾向です。「前受け」としてなら、1月10日午前の一般1回目、同午後のTクラス1回目が無難。一般1回目はここ2年とも実質倍率は2倍を切っています。

志願者数はどの回とも男女別で100人足らずといったところで、多くても130人程度。合計ですが21年度は前年比14%増、22年度も同3%増で推移しています。23年度も模試の動向や説明会の盛況ぶりから、志願者増の流れは継続していると見るのが妥当です。

サッカー、野球など高校では運動部の活躍が目立つ昌平

2500人規模が出願の獨協埼玉

毎年3回の入試機会で男女計2500人前後の志願者を集める獨協埼玉は、コロナ禍の21年度前年比5人減でとどまり、22年度は16%増(380人増)と人気が継続しています。

獨協埼玉の1回目入試は1月11日。10日の解禁日にせず、1日遅いことで2つ目の「前受け」にする受験生も一定数います。偏差値帯は四谷Aラインが「42」、首都模試も50台前中盤といったところで、幅広く受験生を集められるゾーンです。

実質倍率は11日の1回目で1.2倍から1.5倍程度と合格者が多数出るのも「前受け」として選ばれる理由です。数は多くありませんが、系列の独協医大への推薦もあり、私立医学部へ進む経済的余裕がある家庭は、そのあたりも考えての受験になります。

「減らない」埼玉栄と春日部共栄

男子は横ばい、もしかしたら減少の可能性がありながら、女子は引き続き志願者増の予感がするのが、埼玉栄と春日部共栄の2校です。

埼玉栄で注目したいのは、1月10日午前の1回目入試です。21年度男子が前年比7%増(35人増)、同女子5%増(27人増)、22年度は男子51%増(271人増)、女子は62%増(327人増)と爆発的に増えました

コロナ禍入試の中、前受けへの警戒感が多少緩んだ22年度入試だったことと同時に、入試への「安全志向」が特に女子に働いていたようで、持ち偏差値より余裕のある学校を選んだ傾向が見られた結果、四谷のAラインで偏差値40台前半、首都模試で50台半ばの埼玉栄が選ばれました。加えて実質倍率2倍以内というのもポイントです。

23年度入試も模試動向からみると、女子を中心に志願者はさらに増加している流れです。

春日部共栄は21年度入試で志願者数が全体で前年比25%減と大きくダウンしましたが、22年度は一気に62%増、666人も志願者が増えました。

激しい「隔年現象」のような気もしますが、模試動向や説明会での反応を見ていると、横ばいからやや増、女子に割と人気がある傾向です。

偏差値帯も埼玉栄と同じレベルで、受験生としては「受けやすい」印象があります。英語と同時に「数学力」のアップにも力を入れており、東京理科大の合格者はこの4年で倍増以上になり、22年度は32人となりました。

日々の出願状況を横目で見つつ、ネット出願なのでギリギリでも間に合うことから、出願動向は締め切りのその瞬間まで変化します。それでも動きに惑わされず、「自分たちの受験スタイル」を前提にして出願することが大切です。

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