中学受験 「早期入塾」より「漫遊」のすすめ

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進学塾「漫遊」計画で相性を探る
・体験入学、季節講習を「感じる」
最終決定は早くて10月で十分
「オリジナル」がない受験はNG

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進学塾「漫遊」計画で相性を探る

最近は中学受験進学塾入塾の低年齢化が顕著です。

地域によっては小学1年生にして入塾試験が「満員御礼」になり、受験勉強を始める時期とされる新4年生では、入塾は物理的に無理、という大手塾もあります。いち早く中学受験参戦の、難関校合格の「指定席」を確保したいという親御さんの気持ちの表れです。

しかし、進学実績や大手だからという基準だけで焦って子どもを入れると後で「失敗した」と親御さんが後悔することも少なくありません。

進学塾は子どもと「相性が良い」とならないと、成果が出ないことが多いからです。

そこでお勧めしたいのが、3年生以下(4年生でも可)の子どもによる進学塾「漫遊」計画です。期間は約1年です。

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体験入学、季節講習を「感じる」

計画の中心は、多くの進学塾が行っている「無料体験入学」です。まずはこれを利用して各塾を回ります。

授業の雰囲気、先生の授業の進め方、テキストの質と分量、宿題量、生徒の様子など、親御さんが見学できるのなら必ず見学します。セットで無料学力診断もあるので、現状の子どもの「実力」も把握できます。

この時注意したいのが、塾側の「今から始めれば…」「今から始めないと…」の勧誘のセリフです。

大半の子が学力診断テストの結果はそれほど良くないと思います。小学校で「できる」とされる子でも、点数は3100点満点で30点くらい。偏差値40前後が関の山です。診断テスト自体、小学校のレベルをはるかに超えていますから当然です。

なぜ難しくしているかと言えば、この結果を見て焦る親御さんに入塾の必要性を説く絶好の資料になるからです。結果が良くても「今から始めれば御三家も狙える」とあおります。

「今から始めれば間に合いますが、来年になると皆さん先に進んでいますから」の殺し文句に親御さんの気持ちを動かします。そして入塾手続きへ。これが中学受験参戦の1つのモデルケースです。

無料体験で「この塾いいかも」となってもその場で決定せず、第2段階として春、夏の季節講習に参加して本格的な体験をします。期間が少し長くなるため、子どもがさまざまなことを感じてきます。

無料体験入学でもそうですが、子どもの直感、感想はとても大事です。授業内容、テキスト以上に塾を決めるうえで「決め手」になるかもしれません。子どもの肌感覚は意外と正確です。

中には体験授業なしで、入塾試験後の結果で即入塾の決断を、という塾もあります。そういう場合も季節講習で様子見するのが得策です。

最終決定は早くて10月で十分

大手進学塾ばかり「漫遊」していても、子どもに相性の良い塾は見つからないかもしれません。中規模の塾や場合によっては個人塾まで訪ねるのも「あり」です。「ビビッとくる」かもしれません。

特に長く個人で経営している場合は、独自のメソッドを持っています。子どもと相性が良ければ、子どもが「化ける」可能性が高くなります。

複数の塾を漫遊すれば、当然勧誘の電話などがジャンジャンかかってきます。それに「負けない」ことが肝。決定権はあくまで「こちら」にあります。

合格実績などは年によって変わります。それに合格実績は人様の出した結果で、我が子が当てはまるわけではありません。参考程度の扱いで見るべきです。先生も頻繁に異動しますので「いい先生」がいるから、というのも「最後まではいないかも」という覚悟がいるかもしれません。

そんなことを冷静に分析しながら最終決定は早くて10月で十分です。夏ぐらいでの決定は時期尚早です。

先取り学習を前面に押し出してくる塾もありますが、中学受験の本格的スタートは4年生からで大丈夫です。

国語の音読(教科書で十分)と漢字、算数の計算(スピードではなく正確さ重視で)と文章題を簡単に投げ出さず、「考える習慣」をつけていれば、先取りをやっている子を入塾から半年もあれば「抜き去る」ことはそんなに難しくありません

「オリジナル」がない受験はNG

11月から冬期講習にかけて、塾選びの「着地」に入ります。数々回った塾の中から、新4年生から通塾するところを決めます。

ポイントは3つ。
①子どもが授業に参加できているという実感が持てる「相性のいい」塾
②勉強内容、学習法などの相談を「構えず」できる先生との心理的距離が近いこと
③親御さんがテキスト管理やお弁当作りなど、どこまで受験に関わる必要があるか

この3つを考えつつ、中学受験に対する「我が家のスタイル」を決めます。

どういう受験にしたいのか、目指すべき場所はどこなのか、家庭の「オリジナル」がないと何となく、中学受験の勉強を始めて時間だけが過ぎていきます

塾にお任せの「いいお客さん」の受験にならないよう、時間をかけて通塾先を吟味することが受験の好循環を導きます。

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