NNだけじゃない 奥深い「早稲アカ」中学受験

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・体育会系、だけじゃない早稲アカ
看板のNNで早稲田系は健闘
・実は奥深い「難プロ」
・知られざる日曜特訓
・合格実績や的中で競う時代ではない

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体育会系、だけじゃない早稲アカ

「体育会系」というイメージが定着している早稲田アカデミー。最難関から一般的な中学受験まで幅広く生徒の面倒を見てくれる、とても「間口の広い」塾です。厳しいだけでなく、人一倍の愛情をもって接してくれる塾なので、親御さんの中にも「ファン」は少なくありません

 「NN」(何が何でも)に学校名が続く、名物の6年生オプション講座の授業の「熱さ」はやけどしそうなくらい。トップクラスの活気もさることながら、成績順の組分けで中間層を担当する講師の熱血度は相当なもので、ここから「逆転合格」のドラマも生まれます。

看板のNNで早稲田系は健闘

 合格実績での「打倒、サピックス」は早稲アカの悲願です。実績は十分挙げているので、そこまで意識しなくてもとは思いますが、「目標」へはまだ道半ばというのが実情。22年度入試では、サピの方が在籍人数が多いとはいえ、男女御三家6校では早稲アカ史上「最高」の合格者数を出したものの、トータルで上回れませんでした。

 早稲アかの売りの1つでもある早稲田系はサピックスと競り合い、早稲田実業に関しては71人の合格者を出し、サピを20人も上回りました。早稲田中、早大学院中等部と合わせて計330人合格。サピックスは349人でした。どちらかと言うと早大系にさほど力を入れている雰囲気がないサピに対して、早稲アカ看板の早稲田系NNには他塾からの参加者も多いのが特徴です。

 逆に慶應義塾系3校はサピックス計323人に対し早稲アカは計150人。ただ、こちらもNNの熱量はものすごく、慶應普通部狙いの親御さんを対象にした説明会では、筆記だけではなくベールに包まれて内容がつかめない「体育の実技試験」を早稲アカOBに頼んで再現(会場でVTR流す)してもらいます。体育実技の際の服装を紳士服専門店とタイアップして作製したりと、「ここまでやるか」というくらい情報を流してくれます

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実は奥深い「難プロ」

 NNは学校の冠が付いた講座だけではありません。「難関プログレス」(通称・難プロ)というコースもあります。「各地域の難関校を目指す」「NN志望校別コースにあと少し届かなかった」「次の入会試験を目標に、仲間たちと競い合う」と早稲アカのホームページには記されています。

 志望校別でなくても、神奈川、千葉、埼玉の難関校狙いだったり、NNの参加資格(偏差値60以上)獲得を目指し、捲土重来を期す道場の役割だったりと、「難プロ」に集まる生徒の「事情」はそれぞれ。テキストは各難関、上位校の過去問の中から良問、頻出題が集められた、実力養成には最適な内容です。

 むしろNNの下位クラスにいて、合格へ「絶望的な戦い」をするより、「難プロ」の方が「得策」といえます。基礎固めと演習問題を通じて基礎に上乗せするプラスアルファの力がつけて、「逆転合格」する可能性が高くなるからです。

知られざる日曜特訓

 「難プロ」とともに外部にあまり知られていないのが「日曜特訓」です。NNや難プロではなく、各教科の苦手克服に努める講座が集まったもので、偏差値でいうと50前後の生徒が対象になります。

 6年生ともなると、なかなか「後戻り」してやり直す時間が確保できません。にもかかわらず、演習問題を通して、実力を上乗せするようなカリキュラムになっています。基礎がグラついているのに乗せようとするので、定着しません。この悪い流れを「一時停止」して、問題点を少しでも解消し、志望校合格に近づく、という新しい潮流になれば、中学受験も新しい展開になります

 塾が「戻れる」機会を提供してくれるのはとてもありがたく、こういう講座こそ需要があると思います。ただひたすら「上」を目指すだけが中学受験ではありません

合格実績や的中で競う時代ではない

 早稲アカが全面的に外部に向けてアピールしているNNは、その対象校の合格実績を出せば「宣伝材料」として強くアピールできるからです。進学塾は営利団体ですから生徒を集めて売り上げをアップさせる必要があるので、御三家や早慶合格実績が「宣材」としてパンチがあり、手っ取り早いのです。

 しかし、「難プロ」や「日曜特訓」など、学校別NNに入らなくても「塾生の居場所がある早稲アカ」「面倒見の良い育成」という方向で攻めた方が、生徒は定着し集まる気がします

 NNについては「さまざまな評判」が親御さんの耳に入っていると思います。合格者数や入試問題の的中を誇る(確かに分かりやすい宣材ですが)より、偏差値50台の子に基礎を徹底させたうえで、難関校挑戦に送り込む、という「ストーリー」を確立できれば、サピックスに数で張り合う以上に存在感が増すのではないでしょうか。(受験デザイナー・池ノ内潤)

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