中学受験 小5 算数偏差値40台からの脱出法①

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「連鎖」と「ぶつ切り」の差
「分かる」を「できる」にする
復習に親の伴走が必要な理由
・「そんなことも…」がもたらすもの

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「連鎖」と「ぶつ切り」の差

5年生春時点で算数の偏差値が40台の子どもは、ここで一度総点検をしないと5年夏以降は「故障」がちになり、スムーズに走れなくなります。

総点検のテーマは「先に進むより前に戻って復習を徹底する」です。

具体的には「確実に自力で解ける問題数を増やす」となります。

「なんとなくできた」「少しわからないところがあるけど、まあいいか」でやった10問より、真剣に突き詰めてやった1問の方が後々「財産」になります。

「自力で解ける」数が増えだすと、単にその問題が解けるようになるだけでなく、そこからさまざまな「気づき」が生まれて、別の問題を解くカギが見つかったり、変形した別バージョン、いわゆる「応用問題」にも手が付けられるようになります。

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この「自力で解ける」の持ち駒がたくさんある子がいわゆる「成績の良い子」です。

成績が伸び悩む子は知識や自力で解ける問題が「ぶつ切り」で「連鎖」しません

偏差値60台中盤から70の子が、算数で大問丸ごと正解するのは、考え方の筋道が一本に「連鎖」しているからです。

偏差値40台、50台前半の子は(1)はできても(2)ができない、(3)はなんとなく分かって点になったけど、(4)(5)はもうお手上げ…という「ぶつ切り」状態になので、なかなか得点、偏差値という「数字」に結びつきません。

「分かる」を「できる」にする

「分かる」と「できる」は似て非なるものです。

偏差値、成績とも低迷している子の中には「そもそも分かっていない子」と「分かっているができない子」に分かれます。

悩ましいのは前者よりむしろ後者です。

塾で先生の解説を聞き、例題を解いて正解をして「よし、分かった」となると、多くの子は「できる」と認識します。

しかし、それは先生の解説による「誘導」によって正解したもの、あるいは単純に数字をあてはめれば正解する易しい問題であることがほとんどです。

算数は演習を重ねて、考え、思いを巡らせる「思考」を駆使して「自力で解答が出せる」という状態にしないと、得点、偏差値には結び付きません

塾で「分かった」となっても、さらに進んで「できる」状態にするのが家庭学習での復習です。

復習に親の伴走が必要な理由

ただ、子ども単独で復習がきちんとできるのは「まれ」です。

理解が曖昧で、たまたま正解した、よく理解していないけど「マルだったからOK」とか、子ども任せの復習は多くが「そんなもの」です。

間違えたところも赤ペンで正しい答えを書いておしまい、という子も驚くほど多いです。

だからこそ、親御さんの「伴走」が必要です。

伴走の主目的は子どもが塾で何をやっているか(難の単元を経勉強しているか)の把握とノート、テキストでの「こん跡」チェックです。

問題を解く過程の流れ(式など)に格闘した、思考をめぐらせた「跡」があるかやできていないところの「故障(つまづき)箇所」などを「観察」します。

親御さんが直接教えられなくても大丈夫。状態を把握したうえでできるだけ子ども自身に気づかせます。

なぜダメなのかを自分で見つけるのは、自力で正解できるようになるための「布石」です。

もしかしたら、その単元以前に3年生や4年生でやったことが理解していなくてつまづいている場合もあるかもしれません。

迷わずその時点に戻って、そこから復習です。

いずれ同じような問題にぶち当たり、また立ち往生しないように気づいたときに引き返します。

5年生のこの時期だからこそできる「先に進むより前に戻って復習を徹底する」です

A mother who praises a child playing in the room

「そんなことも…」がもたらすもの

「戻って復習する」ことを叱責する親御さんは少なくありません。

「何してるの、前にやったでしょ」「そんなことも分からないの」…厳しい口調になりがちです。

この叱咤激励、発破をかけるつもりの「ひと言」が後々致命傷になります。

子どもは「分からない」を口にしたり、表に出すことは「怒られること」という思考回路になり、分からなくなっても「スルー」してつまづきを放置するようになります。

できないことより、点数が悪いことより、そこから行きつく「親に怒られる」ことを子どもは一番恐れているからです。

できないことが見つかったり、戻って復習すべきことが発見されたら、親御さんは「良かったねぇ、ヤバいところが見つかって。またできることが増えるね」と声をかけます。

声を荒げたり、不安そうな表情を見せるより、「前向きな復習」は時間を重ねるにつれて効果が確実に表れます

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