夏を無駄にしない 生物・地学計4単元の基礎確認

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・もう一度「植物のつくりとはたらき」
・「知っている」ではなく「使える」
・「なんとなく」の子が多い月と太陽
・実は「基礎の理解不足」が原因
もう一度「植物のつくりとはたらき」
物理、化学分野よりも「即効性」があるのは、生物、地学分野です。
割と知識系の問題が多く、図表の理解、具体例を通じて原理原則を抑えておくことが大切です。
生物分野では夏期講習前にまず「植物のつくりとはたらき」の単元をもう一度点検します。
「光合成と呼吸」「蒸散」「水の通り道」などの融合問題は入試頻出のテーマです。
とくに光合成と呼吸の関係を混同していたり、気孔や葉脈、水の通り道などのしくみを理解できていない生徒は要注意です。
夏期講習では「どんな植物でどの器官がはたらいているか」を見抜く問題に多くあたるはずです。
ここで戸惑わないためにも基本の整理は必須。
自分の言葉で説明できるレベルになると他の受験生との差がつきます。
「知っている」ではなく「使える」
もう1つは「 動物の分類とからだのつくり」です。
節足動物・軟体動物などの分類、昆虫とクモの違い、魚類・両生類・ハ虫類の特徴など「覚えたはず」が意外と抜けていることが多い単元です。
分類は知識問題としても出題されやすく、さらに「進化」や「環境への適応」と絡んだ形で問われます。
夏前の段階で「見た瞬間に分類できる」「その動物の特徴を説明できる」状態にしておきたいところ。
テキストのイラストや写真、図鑑を活用するのはかなり効果的。
「知っている」ではなく「使える」知識にする準備は夏だけでなく、秋以降の勉強の負担を軽くします。
「なんとなく」の子が多い月と太陽
地学分野は台風や地球温暖化の問題は「時事問題」として扱うとして、それ以外に注目します。
1つは「 月と太陽の動き」です。
「月の満ち欠けと位置関係」「月の出・月の入りの時刻」「太陽の南中高度と影の長さ」などの単元は、実際に図を描けないと手も足も出ません。
しかも「なんとなく」で解いてしまう受験生が非常に多いため、基礎ができているだけで大きな差がつき、やや大げさに言えば入試で「合否を左右する」問題にもなりかねません。
夏期講習では天体の複合問題も必ず扱います。
その前に「満ち欠け」「時刻と方角の対応」など、図で説明できるかどうかのチェックは必須です。

実は「基礎の理解不足」が原因
「火山と地震」の基礎知識も要確認です。
「マグマの粘り気と噴火のタイプ」「プレートの動きと震源の深さ」「火山灰と火山弾の違い」など、地学分野の中でも頻出かつ理解に時間のかかる内容が多い単元です。
図や断面図、断層モデルの読み取りは、地学の応用問題に直結する部分です。
ここを「テキトー」にしたままだと「図を読ませる複合問題」で得点できません。
図と実際の現象を結びつける習慣を夏期講習前に身につけておきます。
夏期講習前に基礎をあらためて確認しておくことは、夏以降の成績向上の土台となります。
「応用問題ができない」の多くは、実は「基礎の理解不足」が原因です。
できれば親御さんも一緒に「どこが理解できていて、どこが曖昧なのか」を確認する機会をつくっていただければと思います。

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