中学受験 ミス、気づき、天王山、テコ入れ

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・ケアレスミスは徹底的に
・「気づき」は最強の武器
・「天王山」は5年生の1年間
・5年のテコ入れ→6年の成績安定
ケアレスミスは徹底的に
中学受験は「わかる」を「できる」にする、「自力解答力」がキーポイントで、家庭での復習によってその力は養成されます。
さらに得点を着実に積み重ねていくには「とりこぼし」を少なくする、究極的には皆無にすることが成績の安定につながります。
計算ミス、問題の読み違え、書き写しミス、自分の書いた字の誤読、プラス、マイナスの符号の勘違い…。
「ケアレスミス」とよばれるものにはさまざまなパターンがありますが、成績低迷の子の解答欄はこれらの「百貨店」状態です。
ケアレスミスを「詰める」だけで、成績は格段に上がります。
ケアレスミスとされるものは「次は気をつけよう」ではなかなかなおりません。
なぜミスしたのかを親子で「追究」し、そのパターンをノートにまとめ、理由も明記します。
単なる計算ミス、例えば「6×8=54」とか「1と7」を間違えたなど、些細な間違いでも間違った「こん跡」とともにノートに残します。
必要があれば、勉強前に九九の問題や足し算や引き算のドリルをやる、数字を明確に書く練習をするなど「そんなことまで」を実践するのも手でです。
勉強する前に、日課のように親子で「間違いノート」に目を通します。
間違いに対する軽い気持ちを取り除く「意識付け」です。
これくらい徹底しないと「ケアレスミス」は改善しません。
「ちょっとした不注意」の放置が、入試で毎年「命取り」の悲劇につながっています。
「気づき」は最強の武器
「正確に解く」習慣が身に付くと、そこから派生してさまざまな「気づき」がさらに多くなります。
応用問題は「気づき」の引き出しをたくさん持っている子が強いです。
「頭がいい」とは「気づきの引き出しをたくさん持っていて、必要に応じて引っ張り出せる」ということです。
ミスを少なくした後は、この「気づき」で点数差が生まれます。
この「気づき」によって、問題を解く時間配分、取り組む順番、「深追いしていい問題」かどうかなどの判断が、テスト中にできるようになります
これができるかどうかで4科目で50点近く変わってくることもあります。
「気づき」は中学受験で最強の武器です。
偏差値の高い子は、受験勉強をする中で「気づき」を常に探し、見つけた気づきを場面に応じて利用します。
「天王山」は5年生の1年間
勝負の分かれ目、「受験の天王山」を6年夏休み、と考える人は多いと思います。
大手進学塾もそう「宣伝」しています。
しかし実際は、5年生の段階で「勉強の基礎」をしっかり確立しておかないと、6年夏の天王山は迎えられず、勉強しても報われない「絶望の夏」にならざるを得なくなります。
4年生で中学受験の勉強を始めると、ちょうど中だるみの時期にさしかかるかもしれないのが5年生です。
逆に5年生で勉強の質量とも充実していた子は、6年冬の受験本番で「大きなしくじり」をしません。
①「自力解答力養成」と「ミスの大幅軽減」という受験の肝を5年生時に確立②6年で「基礎基本問題」に加え、それを組み合わせて出題される「発展問題」の演習を積み重ね、試行錯誤しながらレベルを上げる③入試で安定した結果を出せる、という流れは「必勝パターン」です。
この流れのスタートとなる5年生が何よりも肝心で、実は受験の天王山は6年夏ではなく5年生の1年間にあるとも言えます。

5年のテコ入れ→6年の成績安定
6年終盤の追い上げで鮮やかな「逆転合格」は痛快です。
「偏差値よりも過去問研究を徹底した」「出るところだけに的を絞って勉強した」「とにかく暗記で詰め込んだ」など、一発逆転の武勇伝を語る合格体験記を目にすると、普段の成績が芳しくない場合は希望の光が差し込みます。
しかし、「逆転合格」は珍しいからこそ目立つのです。
実際の受験で逆転劇はそう簡単に起こるものではなく、受験結果の多くは持ち偏差値通り「順当」に終わります。
4年生から長い時間と労力を費やしてきたのに、最後は逆転狙いの「ギャンブル」では、何のために子どもは頑張ってきたのでしょうか。
ギャンブル受験にならないためにも、5年生の段階で中学受験の成否のカギを握る算数の「テコ入れ」は大きな意味を持ちます。
時間に余裕がある5年生の時に、算数の勉強の「質」を向上させておくことは、6年生での成績安定に必ずつながります。

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