早稲田系中高 早大以外の道はあり得るのか

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早稲田系受験は「6年後」を考えて
学院は25%程度が政経学部へ
早稲田高校は「進学校」
・早大「一本」か「選択肢の一つ」か

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早稲田系受験は「6年後」を考えて

慶應義塾系と並んで中学受験でも人気が衰えないのが、早稲田系の中高一貫校です。

東京にある3校の早稲田系の中高のうち、早稲田大学高等学院(早大学院)と早稲田実業学校(早実)は高校受験の機会もありますが、早稲田中学・高校は中学受験でしか入学できません。

この3校、高校卒業時には早稲田大学進学が「約束」されていると思われがちですが、3校それぞれ推薦条件や基準が違います。

早大以外の選択をする場合は、「ご自由に」という学校もあれば、「覚悟が必要」な学校もあります。

早稲田系の中学受験をする際には「6年後」の青写真を思い描いておくことが「必須」となります。

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学院は25%程度が政経学部へ

24年度(23年3月卒業)の3校の内部推薦で早大に進んだ、学部別の人数は以下の通りです。

早稲田系3校 学部別の内部進学人数(24年3月卒業生)

学 部早大学院早実早稲田
政治経済1106520
 法663313
文化構想272511
 文21209
教 育 294120
 商505515
基礎理工563015
創造理工382214
先進理工24189
社会科学305015
人間科学016
スポーツ020
国際教養3111

3校のうち学校経営を直接大学が担っている早大学院は基本的に100%早稲田大学進学が保証されています。

一般的に早大文系学部で一番難しいとされる政治経済学部の推薦枠は110人。卒業生が毎年約450人ですから、4分の1が進学できるという「直系」ならではの優遇もみられます。

政経、法の2学部は毎年限度枠上限まで進学します。一般受験でも人気の文化構想、社会科学、理工系の3学部もほぼ埋まります。

「系属校」(経営が大学とは違う学校法人)の早実も直系校並みの95%前後が毎年早大に進みます。24年度の早大進学率は97.1%でした。

学部選択は希望学部を第5志望まで選べ、高校3年間の学業成績を1200点満点に換算して決まります。

学院とは各学部の上限枠が違い、政経は65人と成績で上位2割以内に位置していないと推薦は厳しそうです。

法学部は33人と学院(78人)の半分以下。商学部は50人で学院と同数、社会科学は学院の30人より多い50人となっています。

早稲田高校は「進学校」

この2校と状況が大きく違うのが早稲田中学・高校です。

早実と同じ「系属校」ですが、早大推薦枠は全学部合計で167人。24年度で言えば、卒業生に対する割合は54.8%です。

各各部の上限も大きく違います。一番多くても政経と教育の20人。文学部9人、国際教養4人と1桁の学部もあります。

かつて大学側から早実のような直属に近い系属校の提案があったものの、「進路選択の幅を持たせたい」として5割程度の推薦枠でという方向に舵を切りました。

その結果、毎年東大への合格者は30人前後を数えます。24年度は43人が東大に合格(現役は32人)、京大11人、東京工業大15人、一橋大5人、医学部も45人(国公立現役14人)が合格しました。

他大学受験の時点で早大の推薦権は放棄することになり、東大などを受験する際は「背水の陣」で臨みます。

ただ、学校側は「受験しても早大に現役合格できるレベルの授業をする」としており、一般受験ルートで早大に進学する場合も珍しくありません

早大「一本」か「選択肢の一つ」か

早稲田高校と違い、学院や早実から他大学に進むのはかなりの少数派です。

24年度は学院の卒業生454人すべてが全員早大進学となりました。

両校とも高大連携をしている日本医大の指定校推薦が2人ずつありますが、24年度は早実から2人が利用しました。

受験組は「まれ」な存在で、早実からは千葉大医学部、東京理科大、立教大に進学しています。

中学受験の時点で、6年後は「早大一本」なのか「早大も選択肢の一つ」なのかを考える必要があります

同じ早稲田系でも道は大きく違います。

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