25年度本郷中 過去問分析と合否の分かれ目
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・本郷合格の総得点目安
・本郷の算数 傾向と対策
・本郷の国語 傾向と対策
・本郷の理社 傾向と対策
本郷合格の総得点目安
2月1日の本郷第1回入試(募集定員100人 サピックスOP合格可能性80%偏差値52、四谷大塚合不合判定Aライン59)の直近5年の合格最低点平均は350点満点で219.8点となっています。
得点率にすると62.8%で、6割超得点することが合格への1つの目安になります。
ただ、志願者が増えた年は最低点も高くなる傾向にあるため、23年の最低点239点程度、240点くらいを目標にしておかないと「まさか」という結果になりかねません。
本郷の1回目は募集定員100人に対し1.7倍程度しか合格者を出しません。年によっても最低点が違うので「1点でも多く」が合言葉になります。
2日の第2回 (募集定員140人 サピOP58、四谷Aライン63) の合格最低点5年平均は224.8点。得点率は64.2%で1回目より若干高くなります。
募集に対して合格者が3.7倍程度と1回より多いことで合格者の得点の幅も広く、合格最低点平均は第1回と第2回で5点しか変わらないのに、合格者平均は1回目235.0点に対し、2回目は246.9点と12点近く違います。
合格者の上位から中位は1回目の本郷熱望組よりも得点力が高い子が数多く受験、合格していることが分かります。
5日の第3回 (募集定員40人 サピOP60、四谷Aライン64) は合格最低点の高さ、合格者平均と受験者平均の差からも「極めて困難」な受験であることが見て取れます。
直近5年の合格最低点平均は256点(得点率73.1%)、同合格者平均267.3点(76.4%)、受験者平均212.8点(60.8%)の数字で分かるように、3回目で合格するには7割以上の得点率と、なおかつ「合格者が40人前半くらいしか出ないので 「トップ40」に入ることが必須となります。
本郷の算数 傾向と対策
年によって若干の差はありますが、本郷の算数(100点満点)は「高得点勝負」になる傾向にあると言えます。
理由としては、出題される問題が受験の典型題が多いことと大問の構成が変わらないことが挙げられます。
第1回入試から3回までのここ5年の合格者平均は順に74.0点、70.2点、78.1点と、いずれも7割超となっています。
算数が得意な男子は8割超を、苦手でも70点手前くらいとらないと苦しくなります。
例年大問5問構成で1の計算問題2題、大問2の小問集合の6~7題は、少々計算が複雑だったり、やや難レベルの問題もありますが、本郷受験生のレベルなら「落とせない」ものばかりです。
大問3はグラフを使った問題、続く4は会話文形式の問題がこのところ「定番」です。
ここで振り落とされる受験生が意外にも多いようです。
問題を解く条件を丁寧にたどり、会話問題は「誘導」に乗れば、そう難しくないのですが、問題文の「読解」ができない子がもたついてしまい、できた子に差をつけられます。
大問5の図形はやや骨のある問題が例年出ます。ここにたどり着く前に、1つでも多く正解して大勢を決するのが得策です。
本郷の国語 傾向と対策
毎年難易度としては標準問題が並ぶ本郷の国語。論説文、物語文とも素材文は読みやすいものが出ますが、少しレベルが上がると、合格者平均も下がる傾向にあるようです。
24年の第1回の論説文は「臓器移植」に関する内容でした。言葉は知っているかもしれませんが、医学用語や倫理の概念などは12歳の子には難しかったようで、合格者平均はここ5年で2番目に低い62.7点でした。前年比で10.9点も下がりました。
加えて昨年は記述問題が40字、60字1問ずつから、80字、100字に「増量」となりました。
記述対策を本郷に絞ってやってきた受験生は動揺したと推測できます。他校で長めの記述が出る問題を数多く取り組んできた子には有利だったかも知りません。
25年は「減量」になることは考えにくく、ここの出来が合否に影響している可能性は十分あります。
読解に先立って出題される漢字の読みと書き取りは中学受験頻出問題ばかり。1問2点で計10点。失点は許されません。
過去5年の合格者平均は1回目から3回目まで順に64.3点、65.9点、75.0点です。
本郷の理社 傾向と対策
理科、社会はともに75点満点で時間は40分。24年度第1回の社会は大問3で小問37と多すぎず少なすぎずのボリュームでしたが、理科は「かなり忙しい」出題量でした。
大問4は標準としても小問数が47問、しかも計算が7問、記述が2問という「大盛り」。最後までたどり着けず顔面蒼白の子も少なくないと思われます。
合格者平均は第1回の47.9点。100点満点換算だと63.9点なので、難易度としては標準レベルなのでリズム良く解き進める必要があります。
本郷の理科は物理→化学→生物→地学の順で毎年出題されますが、物理が少々手間取り、地学は難問が並びます。
ここ5年の合格者平均(第1回)47.2点より少し高い50点をとるためには、化学、生物の得意な方から順に解き、次に物理、最後に地学という進め方も1つの作戦です。
社会は理科と比べてここ5年の合格者平均は高く、1回目から順に50.4点、58.7点、60.3点となっています。
大問1は地理で地図の読み取りが必出です。苦手な子は逃げ回らず対策が必要です。
大問2の歴史は毎年何かのテーマについて書かれた問題文を読みながら解き進めますが、設問自体は塾などで取り扱った定番問題です。ここで高得点か否かで明暗が分かれます。
最後の公民は年によって若干難度が違いますが、概ね標準問題。落ち着いてやれば大丈夫です。
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