25年度芝中学 過去問分析と合否の分かれ目

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芝中学合格の総得点目安
芝中学の算数 傾向と対策
芝中学の国語 傾向と対策
芝中学の理社 傾向と対策

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芝中学合格の総得点目安

芝中学の入試機会は2回あります。

第1志望が集まる1日午前の第1回 (募集定員150人 サピックスOP合格可能性80%偏差値49、四谷大塚合不合判定模試Aライン偏差値60) の過去5年の合格者最低点は4科計350点満点で196.8点(56.2%)と、6割に届いていません。

合格者平均は215点(61.4%)とようやく6割超という具合で、受験生としては「できた!」という実感がないまま合格発表を迎える入試になります。

22年に210点と跳ね上がりましたが、23年195点、24年196点とここ2年は安定しています。

25年もこの周辺の点数になるとみられますが、安全圏に入るためには得点率60%の210点は必要です。芝熱望組はここが目指すべきラインです。

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4日の2回目(130人、サピ57、四谷63)は24年の合格者最低点が226点と前年比36点アップになり、5年平均が202.2点(57.8%)と上昇しましたが、1回目とそれほど変わらない点数分布です。

ただ、芝リベンジ組のほか、御三家残念組をはじめ、手負いの受験生が数多くトライする入試です。

持ち偏差値も関係なくなる戦いは1点でも多くが、鉄則です。

やはり合格には6割210点は必須。できればもう5点上積みできればです。

芝中学 志願者動向と偏差値、併願校

芝中学の算数 傾向と対策

24年の第1回入試で3年ぶりに合格者平均が6割を超えて65.9点となった芝の算数。

大問数8で小問数22は他校と比べて若干多め。試験時間50分の使い方でも点差が付きます。

50点台の合格者平均の時もありますが、60点を1つの目安として得点を積み重ねられることが合格を引き寄せます

基本、標準問題も多いのですが、中盤から終盤にかけての典型題にひとひねり加えた「くせ者」の問題が散見されます。

きっちり勉強して入試に臨んだ子と不安要素を抱えたままの子の差はそういうところで出てきます。

芝の算数攻略の代表単元が「平面図形」と「速さ」です。

平面図形は毎年必ずと言っていいほど出題されますが、24年も大問3で登場。芝は「相似比」「面積比」の出題を好む傾向にあります。

過去問だけでなく、塾のテキストや他校の入試問題を使って数多く触れておく「経験値」が入試でものを言います

苦手な場合は5年生や4年生のテキストに戻って「確認」した方が…です。横着せず「急がば回れ」が効果を発揮します。

「速さ」はダイヤグラムなどグラフを使った出題が頻出という傾向があります。

同様の問題演習をし、グラフが表示されていない問題でもグラフを書いて解く習慣をつけておくと「感覚」が鋭くなり、この手の問題が苦にならなくなります。

24年度は「場合の数」が大問で2つ出ました。典型題だったので、ここで得点するかしないかでも明暗は分かれたとみられます。

芝中学 志願者動向と偏差値、併願校

芝中学の国語 傾向と対策

芝中学の国語は「読めない(得点計算がしずらい)」入試問題です。

この2年の合格者平均は64.4点(24年)、60.8点(23年)と落ち着きを見せていますが、21年が48.7点だったのに対し、22年は76.1点でその差27点超。23年は15点差超と乱高下しました。

難度の安定しない出題も予想されますが、まず60点が目標になります。

読解問題に入る前の大問1の漢字の書き取り、大問2の語句の問題でできるだけ失点を抑え、全体の2割程度ですが得点のベースをつくります。

読解は論説文と物語文1つずつのスタンダードなもの。素材文の長さはそれぞれ4000字程度(文庫本6~7ページ)なので、読み切れない、ということはなさそうです。

素材文が適度な長さなので、論説なら文のテーマと主題、物語なら話の展開と登場人物の心の変化を意識して読み進めます。

読解の設問はすべて記述です。長さは30字の短いものから100字の中規模レベルまであります。

記述問題は「たまたま」が通用しない、国語の真の力を見るのに最適な問題です。

芝対策をしてきたかどうというより、塾で添削を伴った記述演習に汗をかいてきた子と「模範解答待ち」で答案作成を怠ってきた子との差がはっきり出る入試です。

記述は「部分点狙い」の風潮がありますが、しっかり鍛えてきた受験生は「満点」を目指し、部分点も7割以上とって差をつけます。

芝中学 志願者動向と偏差値、併願校

芝中学の理社 傾向と対策

理科と社会は各75点満点、試験時間は40分です。

理科は大問5つ、24年度第1回入試は小問数32。物理・化学系の問題の計算を中心にやや難しい問題が例年より多く、合格者平均は36.7点(得点率48.9%)で、100点満点に換算すると5割を切りました。

直近5年の合格者平均は43.4点(57.9%)。合格へは得意なら55点以上、苦手でも40点はとりたい入試です。

大問1は恒例の「芝太郎君」が登場する、会話文を読み進めながら解く理科の総合問題。ロサンゼルスに大リーグの試合を観戦しに行く設定からの出題でした。

ロスへの行き帰りの飛行機の所要時間が違うのはなぜか?、ホームランになる角度や打球の滞空時間の問題など、時事的な話題に理科の要素を絡めた、芝中学が「日常生活にも理科的な視点」を持つ素養のある子を欲している姿勢が分かります。

小問数は5問ですが、問題が5ページにわたっています。知識の暗記だけではできない思考力もいる問題で、ここであまり時間を費やすと時間的にかなりタイトな試験になります。

まずはペースをつかむのに後回しにするのも1つの戦略です。

大問2の岩石、天体など地学系総合問題、大問3の心臓のつくりと働きは基本、標準問題。大問4は電熱線の発熱、大問5はものの溶け方とややレベル高めの物理、化学の問題が続きます。

実験、観察系の問題が毎年主流で、しかも説明文が長いのが芝の特徴です。早く前に進みたい気持ちは分かりますが、問題を丁寧にたどっていくと「誘導」で答えが出てくる場合も多いです。

社会の第1回入試直近5年の合格者平均点は44.5点(59.3%)。42点台から47点台の範囲で推移しており、理科のように年によっての違いが少なく、ある程度計算できます。

得意な子なら55点以上とってアドバンテージを持ちたいところ。理科同様、合格へは40点台確保は必須です。

大問数4、小問数35は例年より若干減少しました。芝の社会の一番の特徴は最後の大問4の100字記述です。

与えられた長めの文章を読み、筆者の主張や分から読み取れることを指定語句を使いながらまとめます。

気になるところですが、配点は高くても8点程度です。それより通常の地理、歴史、公民(時事問題)で得点を積み重ねるのが先決。最後の問題は「余力があれば」程度で大丈夫です。

地理は資料やグラフ、地図などを用いた典型題が並びますがレベルはやや高いです。

そのものズバリの答えが出る問題ではなく、「こういう条件からこれが残る」というような消去法も駆使しながら解き進めると得点につながります

歴史は正誤問題と出来事の年代順の並び替えの出来が合否に影響します。他校の過去問も練習に使って「経験値」を豊富にしておきます。

芝中学 志願者動向と偏差値、併願校

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