25年度女子学院中 入試分析と合否の分かれ目

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女子学院合格の総得点目安
女子学院の算数 傾向と対策
女子学院の国語 傾向と対策
女子学院の理社 傾向と対策

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女子学院合格の総得点目安

女子学院中学は合格最低点や受験者平均点など、入試に関する得点情報を一切公表していません。

各進学塾などが合格最低点の目安を「得点率70%、400点満点で270点」としているところが多い印象です。

この点数、やや高めだと個人的にはみています。

合格者最低点レベルだと、平均して255点(得点率63.8%)前後、高い年で270点弱と考えています。

女子学院の入試問題は標準問題が7割程度を占めますが、残り3割は小学生が解くにはちよっと…というレベルの難問も散見されます。

270点は一応の目標になりますが、250点から260点くらいとれれば合格の可能性は高くなると言えるでしょう。

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女子学院の算数 傾向と対策

女子学院の算数は大問7、小問25が基本線の構成。一般的にはやや難レベルの問題も多いのですが、このクラスの受験生には標準問題になるものが並びます。

難問を正解して差をつけるというより、40分というタイトな時間でどれだけ正確に標準問題の答えを導き出せるかどうかが合否を分けます

40分で25問をやるとなるとスピードも大切ですが、ミスで本来ならできる問題を落とした子から脱落していく入試です。

大問1は小問集合。気を付けたいのは(1)の計算問題。24年は2024を絡めたもので、整数化しにくい複雑な過程を経て答えを出すものでした。

これがくせ者で、出だしから時間をとられてしまい、焦った挙句、力が出し切れないまま…という子が結構います。

時間がかかりそうと判断した場合は、1問目から「後回し」もありです

大問2のいもづる算の応用、以下立体図形(回転体の積を求める)、速さ、調べ上げ、平面図形(求積)、流水算と続きます。

簡単ではありませんが、つまづくレベルではないので、迅速にかつ正確に解き進めます。

所どころ手が止まる問題もありますが、5問程度なら許容範囲。70点以上なら合格圏内に十分入ります

女子学院の国語 傾向と対策

大問3問構成で、最後は漢字の書き取り。定石通り、漢字から取りかかって気持ちを落ち着けます。

年度によって難しい字を書かせますが、24年度は平易でした。

他校でも同じですが同音異義語には細心の注意を払い、悔しい間違いをしないように。2点でも落とすと「痛い」です。

読解2題はいずれも随筆。24年度は受験生が問題冊子を開いた瞬間、目を疑ったかもしれません。

素材文が短くなっていました。

大問1の篠田桃紅の文は何と1100字程度(文庫本約2ページ)という短さ。2問目の大竹伸朗のエッセーも2600字程度(文庫本約4ページ)でした。

23年は2題で総字数約7500字。ほぼ半減しました。

たまたま切りが良くてそうなったのか、今後は40分という厳しい時間の中で短い文で、正確に読解できるかどうかをみるための出題意図なのか、25年はどちらがきてもうろたえないことです。

1100文字、ラッキー!と思うかもしれませんが、小学生には難解な文章でした。

筆と墨の話、戦争中の「疎開先」での話、親御さんでもピンと来ないような話を小学生が…です。

塾での学習、演習で硬派な素材文でも逃げずに勉強してきた子と口当たりのいい物語文ばかりをやってきた子との差が出る出題でした。

記述問題が20~30字のものから100字程度、字数制限なしのものまで計6問出題。推定配点は計40点。25点以上はほしいところです。

全体で65点あれば合格ラインに残れます。試験時間は短いです。素早い判断が流れを引き寄せます。

女子学院の理社 傾向と対策

女子学院の理科と社会は算数・国語と配点も同じ100点なら、試験時間も同じ40分。中学入試では珍しいタイプです。

時間を取っている分、設問数は多めで24年度の理科は小問数45を数えました。

記述(6、7問)、計算、作図とひと通りの出題がみられ、記号選択では「答えが複数ある場合は全て応えよ」という受験生泣かせの問題もあります。

他科目同様40分ではなかなか骨の折れる問題が続きます。

それでも70点は確保したいところです。

女子学院レベルになると、受験生はみな入試までに理社を「整えて」きます。遅れるわけにはいきません。

大問1は5年連続天体からの出題。月に関する問題で、クレーターについて問う独特なものでした。

大問2の生物系でトマト、キャベツを題材にした問題、大問3は化学系で期待の性質や中和反応と標準問題が続きました。

大問4の物理系、浮力と熱気球は点差が付いた問題です。熱気球という面白い切り口で作問していますが、要は浮力の原理原則をきちんと理解できているかどうかが問われています。

社会は大問が3から4に増えたものの小問数45は変わらず。24年は一貫して「水」に関連した設問でした。

大問1は水を題材にしつつも、オーソドックスな縄文から江戸の歴史問題。大問2は歴史と地理の融合問題で、明治期、横浜に水道が敷設されてから現代にいたるまでの問題で、いずれも基礎、標準問題。

大問3は地理を中心とした、日本各地の水資源の問題、大問4が公民系でSDGsに絡んだ問題でした。

途中に記述問題がちらほら顔を見せますが、与えられた問題文が「読解」できれば答えを導き出すことができます。

目標はこちらも70点。知識系の問題で時々「全然分からない」という問題に出くわしますが、そこはスルーして構いません。

試験時間を考えると、スピードに乗れるかどうかが勝負どころです。

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