中学受験の理科 偏差値UPの肝「原理原則」の理解

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「急がば回れ」が一番の「近道」
原理原則の理解がものを言う物理
「見た目」に引きずられる苦手な子
・無数の解法より1つの原理原則

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「急がば回れ」が一番の「近道」

6年生になって理科で苦しんでいる子は、分からない単元だけをいくら勉強しても偏差値はアップにはいたりません。

理科は「つながり」が大切です。

苦戦している場合は、基本中の基本に戻ることが鉄則。6年生でも4,5年生の学習内容に戻ってやり直すことが実は一番の「近道」です。

時間がないからといって「手っ取り早く、カンタンに」という方向で進めると、上辺だけをさらう雑な勉強になります。

見た目は遠回りでも、しっかり取り組めば「近道」になります。勉強立て直しには「急がば回れ」が一番効き目があります

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理科の勉強で一番意識してほしいのは「原理原則」をきちんと押さえることです。

原理原則の理解がものを言う物理

理科の4分野「物理」「化学」「生物」「地学」の中で、一番「原理原則」の理解がものを言うのは「物理」です。

例えばてこに代表される「力のつり合い」は苦手にしている受験生をよく見かけます。塾の小テストで0点なんて子も珍しくありません。

一番基本的な「動いていないなら、力(モーメント)はつり合っている」という「原理原則」も危うい子は意外と多いようです。

てこの右側におもりが2つ、左側に1つつり下がっていて、つり合って止まっているとします。この時、「右回りのモーメント(視点からの距離×重さ)の和=左回りのモーメントの和である」ということが原則になります。

ここでのポイントは「和」です。

支点からの距離が右に20センチのところに10gの重り、30センチのところに40gの重りがつるされているとします。右回りのモーメントは「視点からの距離×重さ」の計算式にのっとると、(20センチ×10g)+(30センチ×40g)=1400になります。

次に左側を見ると、支点からの距離が右に20センチのところに70ℊの重りをつるせば、左右はつり合うことになります。

「見た目」に引きずられる苦手な子

ごく普通の、初歩的なてこの「原理原則」ですが、理科の苦手な子だと、そうは思えません。

原理原則をきちんと理解していない受験生は、見た目の違いに惑わされ、鉛筆が止まります

左右1つずつの重りだと苦労しないのですが、重りの数が増えたりすると「えっ、どうするんだっけ…」となります。

左右のモーメントの和が結局同じになればつり合っているという「原理原則」が頭の中になく、それぞれの重りの重さだけで判断してしまい、正解を導き出せません。

重りが2つでも3つでも、反対側に距離と重りを掛けて同じになればつり合っているという「原理原則」さえ押さえていれば、芋づる式に小問(1)から最後まで、きれいなに全問正解します。

理科のできる子は、物理、化学系で大問ごと全問正解、パーフェクトということが「常識」です。

問題の形式や問われ方が変わったとしても、あれこれ考える必要がないので、短時間で正解を出してしまいます。

無数の解法より1つの原理原則

「原理原則」の大切さを分かっていながら、演習問題を数多くやり「問題をパターン化して解法を覚えてしまう」という手法をとる進学塾、先生も一定数存在します。

典型的な問題ならこれで対処できます。機械的に覚えてしまう方が、スピーディーに処理できます。

ただ、近年の入試では「典型題」が消えつつあります。

各中学校は「原理原則」にのっとって、物事を論理的に考えられる12歳に入学してほしいと考えており、入試を通じて「思考させる」問題を出題するのが主流です。

主要な模試もそのあたりの「トレンド」は把握しており、単純に知識を問うというより原理原則にのっとった初見に近い問題を出して、受験生の「思考力」をはかっています。

無数のパターンを覚えるより、1つの「原理原則」。これが理科の成績、偏差値アップの最短距離になります。

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