25年度吉祥女子中 過去問分析と合否の分かれ目
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・吉祥女子合格の総得点目安
・吉祥女子の算数 傾向と対策
・吉祥女子の理社 傾向と対策
・吉祥女子の国語 傾向と対策
吉祥女子合格の総得点目安
吉祥女子1回目(サピックスOP合格可能性80%偏差値55、四谷大塚合不合判定Aライン64)入試の合格最低点は得点率67%程度安定しています。
340点満点(国語、算数各100点、理科、社会各70点)で227,8点くらいの合計点になります。
合格の安全圏は7割超にあたる238点以上とみるのが妥当で。入試では時間配分を気にしながら基本、標準問題を確実に正解していく必要があります。
2回目(サピOP57、四谷65)は合格最低点が1回目よりアップします。過去5年平均で239点となっています。
1回目の合格安全圏でも大丈夫な年もありますが、23年度、20年度は250点以上が最低点でした。
ふたを開けてみなければ分かりませんが、2回目入試で「得点できるところを落とす」と天国と地獄のほどの差になります。
吉祥女子の算数 傾向と対策
25年度入試で特筆すべきは算数の解答方式の変更です。
24年度までは解答へのプロセス、途中式や考え方を記述する問題が2題出題されていましたが、25年度は答えのみになります(学校ホームページにサンプル問題があります)。
大問数も1つ減り、配点も変わります。
大きな変化に見えますが、吉祥女子を本気で狙っているレベルの女子ならそれほど影響はないとみられます。
途中式や考え方を記述する問題は部分点がもらえるという「救済措置」があります。
難関校の難度が高い問題に苦しむ、中堅校で算数がどうも苦手、という子に対し、最初から白旗を上げるのではなく「問題に向き合った」姿勢を評価して加点しているという側面が途中式を書く問題の出題意図としてあります。
標準レベルの良問が多く、合格者平均70点超の吉祥女子では正確に計算できて、解答のプロセスも完璧という「完答」の答案が多いと考えられます。
なので途中式を見る必要がなく、「解答のみ」でよいのでは、と変更に至ったものと推測できます。
吉祥女子の理社 傾向と対策
理科社会の配点はそれぞれ70点ずつですが、ともに7割以上の得点がほしいところです。
ここで乗り遅れると、算数と国語で8割以上必須という高いハードルになります。
理科社会ともは問題冊子が20ページ程度あり、初めて見ると「圧倒」されます。
過去問は実物を手に入れてボリューム感を体感しておくと、落ち着いて取り組めます。
試験時間35分で小問30問程度。基本問題が多いので、7割5分にあたる53点以上を1つの目標に置きます。
理科は物理系を中心に難問が出題されることもありますが、大問の最後、4問目に配置されることが多いので、大問3までをスピーディーに解き進め、大問4に時間を残してじっくり、が攻め方です。
社会は合格者と不合格者の差が7,8点くらいで一番差がつかない傾向です。
差がつくのは吉祥女子定番の「正誤問題」。「正しいものを選びなさい」が基本形ですが、中には「正しくないもの」の指定がある問題が含まれます。
この「読み違い」での痛い失点が目立ちます。「正しいもの」か「正しくないものか」、問題の条件を○で囲って「読み違い」を防ぎます。
選択肢の文章が長めなので、キーワードなどに○✕のチェックをしながら解き進めると、見落としや読み過ごしがなくなり、答えの見分けもつきやすくなります。
吉祥女子の国語 傾向と対策
国語は年度や回数によって読解素材文の長さ(文字数)がまちまちです。
24年度1回目の論説文「かなり気がかりな日本語」(野口恵子)は約2400字(文庫本4ページ程度)と吉祥女子にしては短かったものの、これは珍しいケースです。
大問2の物語文「給食アンサンブル」(如月あずさ)の約4600字のように5000字前後(文庫本8~9ページ)が標準サイズと考えている方が当日驚かずに済みます。
論説、物語で小問数は23問程度です。
得点差がつくのは30~60字程度の記述問題3問をどこまで粘って得点に結びつけられるかどうかと、2~3問出る本文中の「抜き出し」問題です。
塾でこの手の問題を逃げずに、4年生からきちんと取り組んできた子は「本領発揮」となりますが、そうでない子は50分という試験時間で素材文を読んで短い文にまとめるのは厳しいでしょう。
最後に漢字の書き取りが5問。「功績」「浴びる」など中学入試頻出のものが多く、「頻出」問題を塾のテキスト等で十分に確認、「トメ、ハネ」を気にしながら練習しておくことが合否を分けます。
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