25年度聖光学院中 過去問分析と合否の分かれ目

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聖光学院合格の総得点目安
聖光学院の算数 傾向と対策
聖光学院の国語 傾向と対策
聖光学院の理社 傾向と対策

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聖光学院合格の総得点目安

聖光学院の入試は2回とも受験生の実力の差がハッキリ出る結果となります

合格点に達する男子は3年間の受験勉強の成果を発揮し、総合点割前後の出来で上位220番くらいまでに入ります。

あとわずかで…の「惜敗」の子もいますが、半分程度は「はるかなる聖光学院」といった具合。

試験時間中、頭をひねり続けておしまいになります。

2月2日の第1回(サピックスOP合格可能性80%偏差値66、四谷大塚合不合判定Aライン偏差値70)の直近5年の合格者最低点平均は500点満点(国算各150点、理社各100点)335.4点。24年は例年より高く360点でした。

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同じ5年平均で合格者平均は361.2点、受験者平均は312.8点でその差48.4点。不合格者平均の正確な点数は分かりませんが、合格者平均とは60点前後の差があると推測できます。

25年は前年高かった分、「調整」があるとみられますが、合格者最低点平均の335点程度は得点しないと、ボーダーライン上に残れないでしょう。

4日の第2回(サピOP66、四谷Aライン70)はなかなか読みにくいのですが、ここ5年の合格最低点平均は325.8点です。

24年は第1回と同じく349点と高めの最低点だったことから、やや難化が予想されますが、330点に近い点数は確保しないと、合格枠の120人程度には入れません。

聖光学院の算数 傾向と対策

算数のここ5年の合格者平均は105.2点。21年の96.3点以外は全て100点超です。

同じく受験者平均は83.3点。合格者との差は21.9点、不合格者と比較すれば30点以上の差になるとみられます

聖光の問題は実力を見るうえで偏差値帯に適した良問ぞろい。算数が苦手で逃げてきた子に「奇跡」は起きない問題です。

逆に穴(苦手分野)を克服し、得意分野をさらに伸ばし、入試当日までに地道に勉強してきた子は3桁(100点台)に到達します。

24年の第1回入試でみると、得点差がつくところ、合否の分かれ目のポイントは3つあります。

1つは大問1の計算問題と一行問題2題の計3題。ここは「完答」して当たり前です。1つでも落とすと挽回は難しくなります。

2つ目は図形問題。24年は大問3で立方体の回転移動の問題が出題されました。

定番の作図をしながら解き進めていく問題ですが、聖光レベルの受験生なら全問正解でキッチリ点が取れるかどうかカギになります。

3番目は大問4をどこで切り上げ、いつ最後の大問5の「グラフと資料の読み取り」に進むかという時間の割り振りです。

大問5は大学共通テストで「情報」が採り入れられたことを意識したのかどうかは定かではありませんが、すべて記号で解答するという出題で、2ページ超にわたって問題文が続きます。

グラフを丁寧にたどり、誘導に乗っていけばできる、と瞬時に頭の働いた子は「楽勝」問題でした。

しかし、この最後の問題に十分時間を残せたかどうか、という条件付きです。

その前の大問4はいわゆる「旅人算」に周期算を絡めた問題。グラフを描く問題も出題され、小問(1)以外の2問は時間がかかる問題です。

取りかかっても「沼」にハマりそうな気配を察して大問5に進んだ子と、ハマって大問5に時間が取れなかった子は明暗が分かれたのでは…と推測できます。

聖光学院の国語 傾向と対策

聖光学院の国語は「12歳の男子に揺れ動く男女の気持ちを」をテーマにした問題が頻出します。

メインは物語文と論説文の2題というスタンダードな構成ですが、中身は「大人の世界」です。

24年第1回の物語文は冬森灯「すきだらけのビストロ うつくしき一冊」を素材文として出題。

レストランで絵が好きな女性にプロポーズをしようとしますが、なかなか本題に入れない「僕」。シェフが出した「一皿」雰囲気が和み、「僕」は指輪の入った小箱を彼女の前に…という展開です。

中学入試の素材文として使う方も大胆ですが、若い二人のもどかしい心情や恋愛感情を12歳男子が7000字(文庫本12ページ程度)近くの文を読んで咀嚼し、設問に答えるのは「至難」です。

23年の第1回も飲食店でオムライスをめぐりベテラン料理人と若手がぶつかり、それを経営者角が立たないように着地させようとする「大人の駆け引き」がテーマでした。

内容はともかく、聖光学院の「大人シリーズ」は今後も続くと思われます。

設問5択の選択肢問題は心情を問うものが中心で、素材文読解も大変ですが、選択肢の吟味も微妙な違いを見逃さずに判断します。

これでも「おなかいっぱい」なのに論説文は哲学の話。併願校として受験者が多い開成の方が素材文だけみれば格段に易しいです。

それでも聖光の受験生はさすがです。

直近5年の合格者平均は101.8点、受験者平均も89.5点と算数ほど開きがありません。

過去問を解くと同時に、素材文を熟読して「大人を学ぶ」のも対策の1つです。

合格するには国語も満点の3分の2にあたる100点を目指すことになります

聖光学院の理社 傾向と対策

第1回入試の理科は直近5年合格者平均が79.3点(100点満点)。ほぼ80点です。

一方、同受験者平均は71.7点。ここには合格者も含まれていますから、不合格者平均だと65点を少し上回るくらいだと推測できます。

理科70点台は確保しないと、合格はきわどくなりそうです。

出題は大問4つで小問数40。例年生物→地学→化学→物理の順で出題されます。

過去問で十分研究し、当日も最初に問題をザッとすべて目を通し解き進める順番をあらかじめ決めておくと効率よく得点が稼げます。

難易度は聖光受験組レベルなら標準的なものが多いのですが、中には時事的な内容で塾では取り扱わない用語などが出題されます。気にせずに瞬殺できなければ考えず先へ進みます。

最後の大問4の物理系の問題は計算を伴う問題が多く、手間もかかります。時間配分に気をつけ残り時間をたっぷりとっておくのが得策です。

社会も理科同様合格者平均は高く第1回は75.3点。受験者平均68.4点です。合格へは理科同様70点台に乗せたいところです。

キーポイントは時事問題。政治や経済、国際問題などの用語をストレートに答える問題、歴史や公民と絡めている問題、初見のグラフや資料を読み取り節滅や理由を記述する問題など、設問はバラエティーに富んでいます。

小問数は35前後あるため、40分の時間内で解き切るにはある程度のスピードが要求されます。

慎重に、正確にが大前提ですが、1問にあまり悩んで時間をとられないことが大切です。

まずは最後まで進み、見直しも含め「迷った問題」を再度吟味するのが1点でも多く得点するやり方です。

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