25年東京農大第一 過去問分析と合否の分かれ目
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・東京農大第一合格の総得点目安
・東京農大第一の算数 傾向と対策
・東京農大第一の国語 傾向と対策
・東京農大第一の理社 傾向と対策
東京農大第一合格の総得点目安
東京農大第一の25年度入試は最初と最後の2回が4科、中の2回が2科入試となります。
第1回にあたる2月1日午前(募集定員約40人、四谷大塚合不合判定Aライン予想偏差値62)の4科が新設です。
第2回(2月1日午後、募集定員約85人 サピックスOP合格可能性80%偏差値53、四谷Aライン60 )と第3回(2日午後、約60人 サピ57、四谷60)の「算数・国語」「算数・理科」とも合格最低点は「7割以上確保」が目安になります。
第2回はそれぞれ100点満点の計200点満点で過去4年の合格者最低点平均は「算・国」が138.3点、「算・理」が136.8点でした。
過去4年で得点率70%を超えたのは24年の「算・理」140点と22年の「算・国」149点の2回ですが、140点に近い数字が最低点となっている年が多く、まずは「7割以上確保」が目標になります。
第3回は算数が150点満点で計250点満点になりますが、「7割以上」をより具体的にして「7割5分確保」を目指します。
同じく過去4年の合格最低点平均は「算・国」174.8点(得点率69.9%)、「算・理」185点(74%)でした。
「算・国」「算・理」とも最低点が高い年と低い年が隔年で交互になっており、25年は「低い」年ですが、185~190点はとりたいところです。
最後の第4回 (2月4日午前、約15人 サピ51、四谷男子61、女子64) は4科入試で各100点の400点満点になります。
過去4年の合格者最低点平均は264.5点(66.1%)。259点(24年)~269点(21年)の範囲で収まっていますが、できれば得点率70%の280点前後あれば安全圏と言えそうです。
新設の第1回も4科ですが、競争率が4回目ほど高くないとみられるため、目標点は得点率65%の260点以上で何とか何そうです。
東京農大第一の算数 傾向と対策
1日午後の2科入試の算数は基本・標準問題が並び取り組みやすいという印象です
過去4年の合格者平均は82.6点と8割超は当たり前。24年は84.4点と前年比2.7点アップで、25年は若干下がるかもしれませんが、80点以上になるとみられます。
24年は大問1が計算問題3題、大問2が小問集合で数の性質や場合の数、時計算などが出題されました。
大問3が平面図形も典型題なので、基本をしっかりやっている受験生ならクリアできます。
大問4が再度小問集合。数の性質、割合、速さ、平面図形などが出題されています。
大問5は速さの問題。最後だから難しいと思いがちですが、実は「お買い得」問題。
やはり開始直後、問題冊子は最後までザッと目を通すべきです。得点を稼げる問題が意外なところにあります。
40分で大問5、小問20程度は数字だけ見るとややタイトに感じますが、テンポよく解けるかが80点以上得点するポイントになります。
普段、計算間違いや書き写しの誤りなどを「ミス」として軽く見ている子はこのレベルの問題で合格から「脱落」していきます。
農大第一の算数は「慌てず騒がず、早さより正確さ」がものを言います。
2日午後の2科の算数は150点満点ですが、こちらの4年合格者平均は127.6点。隔年で平均の上下がみられ、25年は下がる番になっていますが、どうなるか、です。
4日の4科は4年合格者平均73.4点(100点満点)。21年から4年連続でダウンしており、24年は65.1点。25年が注目です。
東京農大第一の国語 傾向と対策
国語も1日午後の2科入試が合格者平均で一番高く直近4年72.7点。合格へは70点前後は獲らなければなりません。
40分で漢字8問と読解2題は時間に余裕がない分量ですが、記述が抜き出ししかないのが救い。素材文を読みながら最後まで「迷子」にならなければ、70点以上に届きます。
ただ、大問1の漢字の読み書きは「パーフェクト」は難しいかもしれません。
24年は読みで「戯曲」「精進」「塩梅」など、書き取りで「キュウメイ(究明)」「ドクソウ(独創)」などが出題されました。
読みは中学の範囲、書き取りも標準より一段上のレベルの問題です。
特別何か対策するより、これまで塾でやった漢字テストやテキストを入念に復習します。
この出題のような「やや難」の問題に触れたら、ノートにまとめておき直前に見直します。かなり効果を発揮します。
読解の素材文は2題とも「論説、説明文」でした。
最初に出てくる方(大問2)の方が文章が「硬い」傾向にあります。大問3からやるのも得策です。
東京農大第一の理社 傾向と対策
1日午後と2日午後の2科入試で算数とのペアで受験できる農大一の理科。
過去4年の合格者平均はそれぞれ67.8点、69.7点。24年2日午後の75.3点のように高くなることもありますが、65~70点なら十分といえます。
24年の1日午後の問題は大問によって難易度が大きく違いました。
大問1は力学。小問が7問あって前半5問は正解したい標準問題です。
受験生の多くが苦手とする「ばね」と「滑車」の計算の精度を上げることが得点を稼ぐポイントになります。
大問2はカブトムシを中心とした昆虫の問題。表から読み取れることを解答する問題もありますが、基本レベルで正解率は高いでしょう。
大問3は地学分野から月食、地球の大きさ、月までの距離などを出題。難問です。宇宙大好き少年少女以外は後回しにするのが得策です。
最後の大問4は化学反応の問題。やや難ですが、計算練習をきちんとやった子は有利に進められます。苦手な子は記号問題だけでも正解したいところです。
難しいかどうかは解いている途中で「におう」ものです。におったら「一時撤退」です。そのまま「突撃」すると沼にハマります。
1点でも多く得点する必要がある入試は、日ごろの演習から「嗅覚」を鋭くする訓練を積み重ねることが合格を引き寄せます。
社会はこれまで最終回の1回しか登場しませんでした。25年度は1回目入試で登場します。
自ずと3回目入試の出題傾向がサンプルになりますが、問題冊子のページ数にやや圧倒されるかもしれません。
24年度は24ページ構成。国語の14ページ、理科の18ページよりも分厚かったです。
大問3問構成。地理は日本地図、世界地図、地形図、雨温図、グラフ、写真などを駆使した総合問題。歴史は古代から現代までの標準問題で取り組み易いものでした。
驚きは最後の公民。さまざまな資料、グラフ、説明文が延々6ページ半ほどあり、ようやく問1が顔を見せます。
しかも「民主主義の実現、という視点で、あなたが特に重要だと考えるものを資料から1つ取り上げ、そのように考えた理由を述べなさい。その際、あなたの考える民主主義の望ましいあり方についても述べなさい」という問題が、最後から2問目に用意されています。
1日の入試は即日発表で、午後入試もあるため「軽め」の分量になる気もしますが、社会は「大盛り」だと思っていた方が無難かもしれません。
合格者平均は直近4年で69.4点とやや高く、目標は70点前後が妥当なところになります。
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