中学受験 デキる子母の「塾にお任せ」は本当か?
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・ 「環境整備」は親が9割
・「子どもと先生任せ」はほぼウソ
・ 「間違いノート」親の監修の仕方
・○✕、偏差値より大切な「観察」
「環境整備」は親が9割
中学受験は親が9割――。そんな言葉があります。
同じタイトルの書籍も出版され、中学受験に参戦している親御さんなら一度は書店などで手にしたことがあるかもしれません。
最終的には「勝負する」のは子どもですから、正確には「中学受験の環境整備」は親が9割といったところです。
子どもの体調管理をはじめ、塾で食べるお弁当の用意、人によっては送迎など、子どもだけではどうにもならないことを親御さんが引き受けます。
学習面でのサポートとしてはテキスト・教材の整理、仕分け、必要に応じてコピーなど、子どもが勉強しやすい状態を常にキープすることは重要です。
「マネージャー」がしっかりしているチーム(家庭)は、受験ではやはり「強い」(成績が良い)傾向にあります。
「子どもと先生任せ」はほぼウソ
勉強の面においても、デキる子の約3分の2くらいは親御さんが何らかの「整備」をしているとみられます。
「うちは子どもと塾の先生に任せているから」という話を、難関・上位校に合格した親御さんからよく聞きます。
これは「ほぼウソ」です。中には本当に塾任せ、先生任せだったというの場合もありますが、大なり小なり子どもの家庭学習にタッチしている親御さんが相当数います。
大抵はどの親御さんも我が家の「手の内」は明かしません。
逆に「ウチはこれだけやっている」というのを自慢げにご披露する親御さんは語弊はありますが、その場合は実は大したことありません。
「 黙ってニコニコ」のお母さんが一番「ツワモノ」です。
中高一貫校へ入学して他の親御さんと接すると分かるのですが、多くが自身も学生時代に受験勉強でそれなりの成果を挙げてきた方です。特に難関校ではそれが顕著です。
別に私は●●大学出身で…とは口に出しませんが、話の端々から漂ってくるものを感じます。
中学受験では自らの学習スキルをベースにそれを「子どもに合わせてアレンジしながら伴走した」と推測できる親御さんが子どもを志望校の合格に導いているケースが目立ちます。
「間違いノート」親の監修の仕方
子どもの伴走の一例が「間違いノート」の監修、アシストです。
自分のできなかった問題や苦手なものを集めて科目ごとにまとめる「間違いノート」。テスト前にこれを重点的にやり直せば、得点がアップする可能性が高くなります。
「デキる」親御さんは、子どもができなかった問題や理解があいまいな問題の分析とアフターフォローが素晴らしいです。
子どもは自分の間違いを客観的に見つめ直すのが難しいため、冷静につまづいている場所を見つけられる親御さんの出番となります。
親御さんは子どもがつまずいた問題に付箋を使って目印とし「暗算で×」とか「勘違い、掛ける数を間違う」「字が汚くて読み間違い」「うしろめたい、の言葉の意味が分からず」など、必ず「なぜできなかったのか」の具体的なメモ書きをします。
これが後々、効いてきます。子どもの弱点や間違える傾向を把握することで「どこを勉強していけば実力アップにつながるか」が見えてくるからです。
ノートは見開きページを使い、左側に子どもが問題を解いたこん跡をコピーしたものを張り付けます。
余白を大胆に広く取り、間違えたポイント、正解への道筋を詳細に書きます。塾の先生のアドバイスも加えておくと完璧です。
これは親御さんが書くのではなく、子ども自身が埋めます。テストで、入試で解答するのは子ども自身だからです。
親御さんがキレイな間違いノートを作って手渡しても効果はありません。子どもが道筋を誤らないように注意を促しながら見守る(監修する)のが親御さんの務めです。
○✕、偏差値より大切な「観察」
親御さんは塾でやった問題が○だったのか✕だったのか、点数は?偏差値は?と、目に入りやすい「結果」に関心が行きがちです。
「結果」を改善するには、出来の良しあしを評価するのではなく、その問題ができなかった「過程」、その点数や偏差値になった「具体的な分析」が最初にやるべきことです。子どもの勉強内容の「観察」です。
これを1つずつ丁寧にやることで実力は必ずつき、偏差値も上がります。子どもによっては爆発的な伸びをみせます。
ただ成績に一喜一憂することに終始していると、目先の「弱点補強講習」とか市販の教材などに飛びつき、結果として「何も変わらない」ということの繰り返しになります。
できない「ポイント」は子どもそれぞれで違います。それを「観察」しないで、塾に通わせても、勉強しろと口うるさく言っても、小学生自らが改善していくのは至難の業です。
勉強の基本線は塾のカリキュラムに沿って「お任せ」ですが、その後の子どもそれぞれに合ったカスタマイズは親御さんがやる――。こうやって我が子をフォローしている親御さんが、成績上位層では珍しくありません。
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