中学受験 子どもを「口撃」する前に親がやること
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・親と一緒に考える「つまずき」
・子に対し感情的にならず淡々と
・「岩石」を取り除き「流れ」を変える
・「どうにも…」の前に手を打て
親と一緒に考える「つまずき」
子どもの「やる気が感じられない」夏休み。叱咤激励や強い口調で「口撃」しても、子どものやる気には絶対と言っていいほど火は付きません。
勉強について「どうしていいのか分からない」ところが多すぎて走り出そうにも走り出せないのですから「口撃」されたところで、「どうしょうもないよ、お母さん」というのがホンネです。
説教をする前に、暴言をぶつける前に、冷静になって子どもが「どこでつまずいているのか」を親御さんが一緒になって考えます。
やるべき課題がこれでもか、これでもかと出てきてうんざりするかもしれませんが、嘆いていても仕方ありません。
手が付けられると親御さんが判断したものから、優先的に勉強の「障害」になっているものを子どもと一緒に取り除いていきます。
本来は塾にお願いした方が、なのですが、家庭である程度「問題点を洗い出す」ことで、親御さんも子どもの現状をきちんと把握します。
意外と親御さんで解決できるレベルでの「つまずき」ということもよくあります。
加えて、子どもの「思考のくせ」を知ることで、なぜつまずいているかの理由も分かってきます。
塾の先生に相談、知恵を拝借するにしても、親御さんも子どもの「現状把握」をしていないと、「ふわっとしたアドバイス」で具体性に欠けたものになります。
子に対し感情的にならず淡々と
子どもは「できない」「分からない」と向き合うことを嫌がります。
まして親御さんが「一緒に」となれば、激しく抵抗するかもしれません。自分がひた隠していたい「勉強の実態」が白日の下にさらされるわけですから当然です。
でも、そこは親御さんがきっちり説得します。
「できないことを責めているのではなく、今までやってきたことを無駄にしないために分からないところを点検するの。正直、あなた一人では分かっていないところを分かった、にするのは難しい。一緒に点検することで早くできるようになるから」。
あくまでも「前に進む」ために必要なことであると強調します。絶対に責めるような口調になったり、感情的にならず「淡々と」がコツです。
子どもは「いつもと違う」雰囲気を感じて、聞く耳を持ちます。最初はそういう態度でなくても「いつもと違う」の迫力は必ず通じます。
親御さんの真剣な眼差しに子どもは「どうしていいかわからない状態」から脱することに目を向け始めます。
「岩石」を取り除き「流れ」を変える
親御さんとつまずいている部分に向き合った結果、「どうしていいかのか分からない」という「岩石」を1つ取り除くことによって、水が堰を切って流れ出すように、勉強が前に進む可能性は大です。
障害物を除去して「流れ」が変わるからです。
「ここが分からない」がなくなることで、さまざまな要素がつながりだします。今まで理解できなかったことが「そうだったのか!」となります。
1つの「そうだったのか」が、2つ3つ4つの「そうだったのか」を呼び込むこともあります。他の岩石も連動して崩れ落ち、一気に「勉強の視界」が開ける状態です。
これが加速し、数が多くなると成績がアップします。
成績が上がるまでに時間がかかるのは、1度の「そうだったのか」では不十分で、同じ「そうだったのか」を何度も繰り返すことで定着し、初めて自分で使える武器になるからなのです。
もちろん岩石が数多くあって、取り除くことが容易でないケースの方が多いというケースもあります。
それでも「1つずつ」です。
「どうしていいのか分からない」を何とかするのに「効率」「スピード」重視はNGです。そうなった前提として子どもそれぞれで違う「のみこみ」の差があるからです。
親御さんの「都合」ではなく、「子どもファースト」で。親御さんの「我慢強さ」が勉強の流れを変えられるかどうかの分岐点になります。
「どうにも…」の前に手を打て
4,5年生の場合は「もうどうにもならない」状態になる前に放置せず、手を打つことです。
6年生の終盤、残されたわずかな時間に、膨大な量の「分からない」では、打てる手はほとんどなく、受験できる中学校も限定されてしまいます。
普段より接する時間が長い夏休みは、子どもと向き合って「現状」を把握するチャンスです。
入試まで「打てる手」も「時間」もまだあります。あまりにも「厳しい事実」が多くて衝撃を覚えるかもしれませんが、ここは親御さんが一歩踏み込んで、我が子の現状を認識します。
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