中学受験 合格可能性60~30%は「うかる」のか
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・60%は「有望圏」50%も「優勢」
・30%、40%から合格に近づくには
・「終わった後」が合否の分かれ目
・6年秋の模試は「最適」の教材
60%は「有望圏」50%も「優勢」
模試での合格判定で合格可能性80%や20%は、現状の立ち位置がはっきりしていて「わかりやすい結果」といえます。
対照的に可能性60%から30%はどう捉えるか、親御さんも悩ましいところです。
60%あるいは65%は俗にいう「B判定」で、80%のA判定が「合格確実圏」なのに対し、「合格有望圏」といえます。
恐らく所々に「ミス」がある答案です。これをいくつ減らせるかで入試結果は左右されますが、合格できる力は十分あります。
合格可能性「50%」。文字通り五分五分の戦い、今後の「詰め」が合否を決めるといえます。
五分五分という緊張感が力を伸ばすのか、入試結果では不合格者の方が上回っているという結果はほとんどなく、「50%」ならば「優勢」です。
逆に「詰め」を誤ると、「30%」「40%」の子に逆転負けします。
入試が終わるまで緊張感を持って、きめの細かい学習が求められます。
30%、40%から合格に近づくには
「30%」「40%」も決して悲観する数値ではありません。
「50%」の子とは偏差値にして2~4程度しか変わりません。4教科であと1問ずつ正解するだけで、偏差値が上昇し一気に五分五分の戦いに持っていけます。
「30%」「40%」が続くということは、ミスが目立つのと「決定打」に欠けているからです。
①「ミス」といわれる類のものを丁寧につぶし「残念な失点」を減らす②得意科目をさらに伸ばす、のが合格への近道です。
入試までの時間が限られているので、個人的には勉強が苦にならないよう得意科目が伸びる余地があるのならこちらを優先的に伸ばし、その科目だけでも偏差値にして65以上できれば70に乗せるくらいのレベルにしたいところです。
得意といっても「これ以上はもう…」なら、4科目でミス撲滅を徹底します。
国語の漢字や記述の書き方、算数の計算ミス、理科と社会の漢字記述の正確さと選択肢問題の細部の違いの確認、などやれることは多いです。
ミス撲滅を注意深くやることで集中力が増し、偏差値を3カ月で12上げた子もいます。
「終わった後」が合否の分かれ目
模試の結果は良ければ信じたいし、悪ければなかったことにしたいものです。基本的にはそれで構いません。
模試を受けて大切なのは合格判定ではなく、「終わった後」です。
模試は一部の「やりすぎた」問題(難問・奇問)は別として、正答率の高い問題ほど復習、解き直し(自力で解答を再現できるようになること)をするのが有効利用といえます。
自分の「デキる・使える」のレパートリーに加えることで入試本番での得点に結びつけます。
6年秋の模試は「最適」の教材
6年生秋の公開模試は基礎ができている子は「割と易しかった」という印象を持ちます。逆に基礎が…という子は「難しい」と口をそろえて言います。
6年秋の模試の問題作成者は、7割方各校の入試で出題される可能性が高いものを毎回並べています。
いわば「受験生としてここは押えていてほしい」というメッセージが込められています。
各模試で出題された国語の素材文が本番の中学入試でもよく使われる(的中する)のは不思議な話ではなく、複数の専門家が「読解問題として適切」と判断したからです。
なので復習、解き直しには「最適」といえる教材です。
塾や専門家がよく口にする「模試の成績に一喜一憂するな」の意味は、合格判定や偏差値だけにとらわれず「模試での自分の解答をきっちり見直して入試に生かせ」、ということです。
当事者としては一喜一憂するのは当然で、しても構いません。
ただ、それで終わりにせず切り替えて「次」につなげる子が、合格可能性30、40%でも冬に「歓喜の瞬間」を迎えるのです。
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