中学受験 2・1まであと100日 3つの注意点
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◆中学受験の窓口 今日のメニュー
・「詰め」を誤ると後悔する
・何よりも優先「睡眠時間」
・「そっくり」よりも実戦の場数
・「最強」は親が与える安心感
「詰め」を誤ると後悔する
東京・神奈川入試解禁日の来年2月1日まで、あと100日となりました。
年が明ければ10日後には埼玉入試が始まります。関西や九州の首都圏会場入試も松の内が明けたころから順次行われます。
残り100日だからといって特別なことをする必要はなく「ジタバタするな」というのが「詰め」の心得です。
新しい問題集をやるなら塾のテキストの復習を、できない問題でいつまでも頭をひねるよりできる問題を確実に正解にする確認を…出来得る範囲の「詰め」を心がけます。
この終盤の「詰め」を誤ると、中学受験は「こんなはずでは…」という結果につながり「後悔」することになる可能性が高くなります。
直前期にできない問題や届かない偏差値に焦りを感じる気持ちはよくわかります。しかし、ここで一気に差を縮めようとして動くと、逆に沼にハマります。
今まで積み上げてきたものをおろそかにすることにつながり、「財産」として培ってきたものが最後の「仕上げ」の段階で磨きをかけられずに入試を迎えることになります。
最後の段階で親御さんが頭に入れておいてもらいたい注意点は「睡眠」「実戦」「言動」の3点です。
何よりも優先「睡眠時間」
最優先されるべきは受験生の体調です。
インフルエンザの感染に気をつけることはもちろんですが、親御さんが気にしてほしいのは「十分な睡眠と休養」です。
入試直前になり、のんびりしている子でもさすがに緊張感からエンジンがかかり始めます。
そうなると「あれも足りない、これもやっていない」という焦りから「頑張る子」が続出、親御さんも夜遅くまで勉強する子どもを容認しがちになります。
しかし、入試直前だからこそ「睡眠と休養」を第一に考えます。
夜頑張っても、塾での授業中に頭が働かなかったり、机の前に座っているけど眠気で朦朧として…では意味がありません。
それよりも起きているときはいつでも頭が回る状態にしておき「疲れたら休む、仮眠をとる」くらいのスタンスの方が勉強効率ははるかに良くなります。
やらなければいけない課題、克服したい単元、確認したい問題…不安なことはたくさんありますが、決めた時間が来たら「強制終了」です。
遅くとも日付が変わる前には床に就くようにします。
「終わり」が決まっていますから、どうすれば終了時間までに少しでも「前に進めるか」を考えてスケジュールを組みます。個人でやるべきことの「優先順位」は違いますが、その順位の高いものから順に並べるのが基本です。
計画を立てるときは必ず「予備の時間」を多めに取ります。
休養に充てるも良し、前日未消化の部分に取り組むも良しです。
パンパンに詰め込んだスケジュールは必ず破綻します。
「未消化」を気にするよりも「消化できたこと」を数えた方が、気持ちは前向きになり、実際の入試でも得点が積み重なります。
時間の管理は親御さんが担当するのが理想的です。
難しい場合でもタイムスケジュールを組むところまでは関わってほしいところです。
子どもに「丸投げ」だけは絶対NGです。
「そっくり」よりも実戦の場数
直前期になると一部の塾では志望校の予想問題による「そっくりテスト」のようなものが行われます。
得点や順位だけでなく「合格点を●点超えている」とか「合格点まであと●点」とか、気にするなと言っても無理な成績表が突き付けられます。
熱望校の合格判定は自信になる時もありますが、逆のケースの方がはるかに多いです。
「そっくり…」系の問題は実際の入試より難しくつくられたり、塾側が「的中」を狙って凝った作問をしがちなのにもかかわらず、できなかった場合に生徒が必要以上に気にしてしまうことがよくあります。
1月は志望校対策の模試以上に、埼玉、千葉あるいは地方の首都圏会場入試など実際の入学試験=「実戦」の方が受験生にとって何倍も「有益」です。
2月までに前受け校を複数受験するのは「イチオシ」の直前対策です。
時間配分を間違えたこと、焦って計算ミスをしたこと、度忘れして頭の中が真っ白になったこと…実際の入試は難易度に関係なく「気づきの宝庫」です。
模試で一喜一憂するくらいなら、さまざまなシチュエーションの中で実戦を経験した方が、志望校合格に大きく前進します。
「最強」は親が与える安心感
最後は「親御さんの言動」がカギを握っています。
親御さんも入試直前は心が揺れます。
子どもののんびりした態度につい「そんなことでは合格しない」とか「やる気あるの?」「なんでこんなことができないの?」という、「それを言っちゃぁ…」という言葉をぶつけがちです。
しかし、子どもは親御さん以上に不安だし、言われなくてもわかっています。
そこで「追い打ち」をかけてしまうと、子どもは反発こそしても奮起はしません。余計頑なになります。
こうなると、直前期に何をやっても頭の中がモヤモヤして勉強したことを「吸収」しません。
親御さんがどっしり構えていると、子どもは安心します。
安心するからこそだんだん素直になって、不安を吐露してきたり、勉強でできないこと、分からないこと、困っていることを話す気になります。
素直は学ぶうえで「最強の武器」です。
素直になると、やっていることの吸収力が違います。
子どもの素直な気持ちを引き出すのも、親御さんの悠然とした態度からです。
内心は不安で仕方がないと思いますが、親御さんはしばらく「演じる」ことも務めになります。
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