中学受験理科 4年生秋にやっておきたいこと

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親御さんが仕掛ける理科の学びの空間
教室の外でも理科の受験勉強は十分できる
家で実験、動植物を育てるのもアリ
・理科実験キットも優れモノが多い
動画授業を有効に使うには?
理科ができない=「イメージがわかない」

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親御さんが仕掛ける理科の学びの空間
 小学4年に習う中学受験の理科は机の上の勉強以上に、さまざまな経験が後々子どもの糧になります。時間的にはまだ余裕がある時期です。親御さんもさりげなく日常の中で仕掛けをしてみてください。

 わかりやすい仕掛けの1つは、科学館や実験教室、プラネタリウムやジオパークなどに足を運ぶ機会を積極的につくってあげることです。

子どもが興味を持つさまざまな仕掛けを

教室の外でも理科の受験勉強は十分できる
例えば各自治体にある科学館は、テキストや先生の話だけではイメージしにくいものもを展示物や模型によって立体的に解説してくれます。また、休日を中心に多種多様なワークショップ(体験型講習会)が行われ、実験を通じてさまざまな現象を実感する手助けになります。

 受験の理科で苦戦する単元の一つに天体がありますが、プラネタリウムを利用することによって天体の全体像を捉えることが可能になります。ジオパークは普段あまり目にしない珍しい地層や火山噴火の形跡など、イメージが大切な地学の学習に大いに効果を発揮します。

 教室で先生の話を聞いているだけだと無味乾燥な気がする理科ですが、外へ足を踏み出すと理科をリアルに感じる空間が至るところにあるのです。塾だけが受験勉強の場ではありません。

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プラネタリウムは大いに勉強になる

★家で実験、動植物を育てるのもアリ
 理科は家庭でも簡単な「実験」ができます。よく子どもが風呂でやる、湯船に洗面器を押し付けてやる遊び。あれは浮力を体感するのにもつてこいの「実験」です。ペットボトルを湯船の中からロケットのように“発射”することで、入っている水の量によって浮力の違いも認識できます。

 冷凍庫に水を入れたカップを入れ、水位のところに印を付けておくと、凍った際に印を超えて体積が得ていることが分かります。氷が溶けると水位が戻り、そこから水の性質も分かってきます。

 植物や野菜を育て、それにメダカや昆虫を飼うこともいい体験になります。図鑑などを片手に日々の変化を観察してください。理科という科目は「ものの変化に気が付くかどうか」が、勝負の分かれ目です。テキストの上だけでは体感できないことを、家庭で日々経験することで成績アップにつながります。

お風呂で実験を

理科実験キットも優れモノが多い
 理科は実験キットを使ったり、映像を数多く見ることでも学力は格段に上がります。

 実験キットは豆電球や銅線、乾電池ホルダーなどがセットになっている電気回路セットものの溶け方が実験できるろ紙やビーカー、スポイトが備わったセットなどさまざま。中には「内臓の大きさ説明エプロン」というものもあり、マジックテープでエプロンに貼っていって、位置や大きさなどを認識できます。

実験キットで勉強の手助けを

動画授業を有効に使うには?
 最近はスマホのアプリやYouTubeでも「分かりやすい」ものが多数出ています。どれがいい、というよりこれはお好みやニーズに沿って選んでみてください。動画など再生回数が少ないからといって、内容も今一つというわけではなく“掘り出し物”も転がっています。

 NHKのEテレが編集して出している「ふしぎがいっぱい」シリーズや中学生向きながら分かりやすい「10min」シリーズは、とても分かりやすく、取り掛かりやすいのが特徴です。

 各大手進学塾も動画コンテンツを充実させています。料金がそれなりにかかりますが、何度も再生できる利点もあり、「徹底復習」には強い味方です。ただ、同じものを繰り返し見るのは疲れます。全てを見るというよりは、もう一度見たいところだけをピンポイントで見るようにします。

 各単元の一覧表に学んだ内容を記入しておいたり、テキストに印を付けておくなどして、見たいところを引き出しやすいようにしておきましょう。

動画視聴で復習がやりやすくなった

理科ができない=「イメージがわかない」
 理科ができない子の多くは「イメージがわかない」と口々に言います。塾のテキストは先生や教務課の人が、少しでも分かりやすく、けっこうかみ砕いて説明していますが、どうしても「大人の言葉」は子どもには難しいようで、大人には意外と思う個所で子どもの思考は停止してしまうようです。

 なので、言葉よりも実際に経験して「イメージがわく」ように、さまざまな手段を用意して、理科の各単元に興味が持てるようにアシストしてあげてほしいと思います。イメージができれば、事は進みます。時間のある4年生のうちに、仕掛けてみてください。(受験デザイナー 池ノ内潤)

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