大切なのは入学後 「発想の転換」の中学受験
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◆中学受験の窓口 今日のメニュー
・中学受験で人生は決まらない
・一貫校で勉強苦戦だと肩身が狭い
・中受より15~20高い高校偏差値
・「合格しておしまい」はNG
中学受験で人生は決まらない
難関校や上位校への合格を目指す小学6年生の親御さんにとって、子どもの成績が振るわず「現実を見なければならない」という状況になった場合、「志望校変更」は、頭では分かっていても「気持ち」では納得できないものが現実です。
しかし、中学受験で人生が決まってしまうわけではありません。
「発想の転換」をして「合格できる中学」に軸足を移すのも中学受験では「正解」です。
「進学」という物差しで考えれば、勝負は大学だからです。
一貫校で勉強苦戦だと肩身が狭い
最後まであきらめず、果敢に挑戦するのも、もちろん「あり」です。逆転合格も「ゼロ」ではありません。
ただ、学力が入学前にその学校の「レベル」に達していない場合、入学後はより一層の努力が必要となります。もしかしたら中学受験の勉強より「キツい」かもしれません。
特に英語が小学校でやった程度の「初心者」の場合と、算数が弱いまま入学するとより苦しくなる傾向にあります。
中学入試の結果と入学後の成績に相関関係はあまり見られませんが、それは「入試だけ」を見た場合です。
それぞれの学力、中学受験でいえば日ごろの成績や偏差値で平均が合格校の合格可能性50%(Cライン)を割っている場合の合格は、「合格して万歳」ではなく「合格してからが勝負」になります。入学時は確実に我が子よりできる子が多いからです。
背伸びして難関校や上位校に入学しても、ついていくのが大変でまた塾通いとなることはよく聞く話です。
入学後、頑張っても頑張ってもという状態が続くと、だんだん勉強への意欲は薄れます。
勉強で苦戦すると、中高一貫校では肩身の狭いものです。部活、各種行事、海外研修…6年間を楽しむためにも、日常生活でウエイトを占める「勉強の出来」は大切です。
中受より15~20高い高校偏差値
難関校、上位校という「ブランド」が欲しい、という親御さんの気持ちも分かります。しかし、そのブランドが子どもの重荷になっては、元も子もありません。
志望校、受験校の「発想の転換」は「充実した6年間」の可能性を高くします。
中学受験で偏差値的に50以下の「中堅校」「一般校」のカテゴリーの学校でも、高校から入るとしたら偏差値60以上の「難関」「上位校」になることが多々あります。中学受験の偏差値より15~20高い高校は、珍しくありません。
このタイプの中学に「特待生」で入学するというのは「あり」です。
経済的にもうれしい特権が得られるだけでなく、「自己肯定感」も増して学習も円滑に回ります。
成績が良いと、精神的ゆとりから苦手科目にも目を向けることができます。勉強のステージが何段も上がります。
勉強ができる子の周りには「人が寄って」きます。先生も何かと目をかけてくれます。
それが「負担」となる子もいますが、多くは「自信」を持つようになります。
大学受験時は、中学受験時より精神的に成長を見せ、厳しい受験も勝ち抜けるタフな子として卒業します。
「勝った体験」と「タフさ」は、社会に出ると実は大きな糧になります。
「勝った経験」は自身につながり、大人になるとその経験を生かしてあらゆる場面で「成功するためには…」と難解な問いに思考を巡らせ、最終的に独自の判断と考えで粘り強く切り抜けます。
一方で中高の6年間で自信を失うと、その後が「しんどい」です。自分に自信が持てず、傷つくより防衛本能が働いて「限定的」「無難な」生き方になりがちです。
大学は無理せず入れるところ、学生生活も自分で変わりたいと思って行動しない限り、可もなく不可もなくで過ぎていきます。いざ就職となっても「入れてくれるところ」「入れそうなところ」という選択か、居心地のいいアルバイト先にズルズル…という傾向です。
「合格しておしまい」はNG
実利的な面に目を向ける親御さんの中には、鉄道などを使って通う「遠くの難関校」より徒歩や自転車で通える「近くの中堅校、一般校」を選択する場合もあります。
偏差値や学校の知名度より、通学時間や学習時間の確保、精神的なゆとりを選択します。
中堅校、一般校に通っている生徒でも御三家や難関校に合格してもおかしくないレベルの子は一定数います。
「ウチはランクを下げたから、この学校ではトップクラスでしょ」と思って入学すると「上には上がいる」ということは、中学受験「あるある」です。
それでも「深海魚」になってしまうより、そういう同級生が数人いた方がいい目標になり、子どもが伸びるきっかけにつながります。
くれぐれも「合格しておしまい」の中学受験にならないよう、進学先はさまざまな角度から検討します。
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