変われるのか?中学受験に「向かない」子

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「引くに引けぬ」になる前に
「他人事」「現状維持」の子ども
向き合えない子は「できる」から
偏差値が「段違い」に上がる瞬間
・「数字」が上がると盛り上がる

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「引くに引けぬ」になる前に

塾に通い、親御さんが望む偏差値の学校を受験し、入学しようとすれば、子どもも親御さんも相応の「覚悟」が必要です。

もちろん「中学受験撤退」もできますが、一度「中学受験」の列車に乗ってしまうと、現実にはなかなか「途中下車」が決断できません。特に6年生になると、それまでに費やした時間と金銭を考えると「引くに引けない」となります。

このままでは通塾しても効果が期待できない、勉強をしても成績の伸びが鈍いという判断は、子どもの勉強をしている様子からわかります。どれも極めて「当たり前」のことなのですが、ここに気が付かない、あるいは見ないふりをしている親御さんは驚くほど多いです。

「他人事」「現状維持」の子ども

偏差値が低い子、勉強をしても成績枷上がらない子が中学受験に向かないのではありません。何をするにしてもどこか「他人事」、新しいことや挑戦をするよりできれば気楽で何の不自由のない「現状維持」の生活を送りたい…。中学受験に「向かない」子どもの代表的なタイプがこれです。

確かに小学校低学年、3、4年生の子で強い意志を持って「中学受験する!」とはなかなかなりません。

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しかし、ひとたび勉強を始めたら、塾、家庭教師、個別教室にしても「こんなことをやった、あんなことをやった」「小学校より面白い」「勉強楽しい」などと、目を輝かせるくらいでないと、正直6年生の2月までの長丁場の「厳しい戦い」は最後まで完走できない、というのが実際のところです。

知らないこと、新しいことを学ぶことに「無関心」で「感動の薄い」子どもだと、現状「中学受験は難しい」と言わざるを得ません。形だけ通塾しても、「親にやらされている感」が募るばかりで、ますます勉強嫌いになります。本人が視線を上げない限り、事態の好転は見通せません。

受験が「自分ごと」にならない子は受験本番までこぎつけたとしても、成績、偏差値に関わらず入試本番では不合格が続きます

入試はもちろん学力をみるものなのですが、次に必要なのは「気持ち」です。ボーダーライン上での合否の競り合いで、最後に合格を勝ち取ってくるのは、内に秘めていても「合格したい」という気持ちが強い子です。精神論を振りかざすつもりはないのですが、逆転合格、奇跡の合格は十中八九「気持ちの強い子」が勝ち取ります

向き合えない子は「できる」から

「自分に向き合えない子」も中学受験は厳しいです。

これは成績不振の子に多いのですが、自分ができないことを簡単に諦め、放置してしまいます。何とかしようとする気持ちもなくはないのですが、現状から目を背けてしまい、極端に言えば、できないことも点数の悪いテストも「なかったこと」にしてしまいます。

塾へ行っても同じようにできない子を見つけて、あれこれと理由をつけてできないことを正当化してします。「できていないのは僕だけ、私だけじゃない」と。こじれると、頑張っている子に塾の授業中に邪魔をし、おとなしい子には「いじめ」にも近いことをして学習を妨げ、間接的に「こちらの世界」に引きずり込もうとさえします。

「困った子」なのですが、親御さんの接し方次第で「自分に向き合える」ようになるだけ、「無関心」の子より処方箋があります

このタイプは「できないこと」を責めずに、まずは「できること」を探し、ここを起点に点数や成績がとれるように誘導していきます。

「できないこと」の中でもお手上げのものもあれば、ヒントを与えれば突破口が開く場合もあります。興味を示す単元や単語も1つや2つあるはずです。

そこを徐々に「攻略」して、最終的に「できる」に持って行きます。時間はかかります。短期間で結果を出そうとすると、十中八九挫折します。最初はどんな小さなことでも「できる」ことを探して、その「コレクション」を少しずつ増やします。同時に、この子は何に興味があって、何にないのか、丁寧に「できないのメカニズム」(どこでつまずいているか)を解きほぐすことから始めます。

偏差値が「段違い」に上がる瞬間

単に勉強をみるだけでなく、子どもの現状に寄り添い、学習の「流れをつくる」というのが親御さんのミッション。子どもの受験勉強に「伴走する」、初歩にして一番重要な仕事です。

「できないこと」をガミガミ言っても、子どもは「現状の自分から逃げる」だけです。適当に嘘をついて、その場をしのぐ知恵だけが発達するだけです。子ども自身に「自分はイケる」と思ってもらうこと。成績や偏差値はそういうところから「少しずつ」伸びていきます

受験勉強で「自分に向き合える」ようになった子は「確実に」伸びます。中には「段違い」のレベルに達することもしばしばあります。

偏差値40前後でくすぶっていた子が60以上になったケースは、間違いなく自分の強みを知り、自信を持ちつつ、少しずつでも弱点ややりたくないことに、周囲のアシストもありながら1つずつ乗り越えてきた子です。

「他人ごと」の子は中学受験に向かないとは真逆で「自分ごと」になると、成績はどこまでも伸びていきます。

「数字」が上がると盛り上がる

精神的に「幼く」、遊びや今楽しいことの誘惑に負けてしまう小学生はむしろ「普通」です。そういう状態から中学受験の勉強の世界へ目が向くのは「楽しさ」や「感動」が少しでもないと難しいです。勉強でその「楽しさ」や「感動」が具体的な形として表れるのが、点数であったり、偏差値です。

遊びでゲームをやっていても、やはりスコアやステージが上がっていかないと、いずれつまらなくなって見向きもしなくなります。それと同じで受験には「数字」が伴わないと、気持ちが盛り上がってきません

自分の現状と向き合えない子は「伴走者」がいれば何とかなっていくことが多いのに対し、「無感動」「無関心」はいくつもの段階を経ないと軌道に乗りません。

ただ、10歳前後の子が何に対しても「どうでもいい」ということは絶対になく、何か反応するものがあるはずです。中学受験で言えば、「この中学、なんかいいな」「この部活をやりたい」「文化祭、楽しそう。私も参加したい」「制服、かわいいな」などです。中学受験は子どもの「琴線に触れること」を探し当てた順からスムーズに流れていきます

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