志望校対策に「Wスクール」は必須なのか?

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・「Wスクール」を選択する理由
・「Wスクール」で合格の子の特徴
・「Wスクール」で最悪の消化不良
・「Wスクール」より気持ちの強さ

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「Wスクール」を選択する理由

学校説明会、県学会が進むにつれて気になるのが我が子の「志望校対策」です。

御三家を中心に難関校は各進学塾で学校名の付いた「●●中対策」「●●中特訓」などの「冠講座」があります。過去問を含め、予想問題や他校の問題をアレンジした類題まで、あらゆる可能性想定して塾側は合格に向かって手を尽くします。

答えは簡単。難関校合格実績は、来年度以降の塾の「売り上げ」のカギを握っているからです。「開成合格●人 桜蔭合格●人」の効果は、それほど中学受験を考えている親御さんの気持ちを揺さぶります。

しかし、どうも現状では難関校合格は厳しいとか、目指す学校の「冠講座」がない、という場合は、個々のニーズにカスタマイズした塾なり、個別なり、家庭教師なりにそのフォローを依頼するという選択肢が考えられます。いわゆる「ダブルスクール」です。

平日はAメインのA塾へ行きながら、土曜や日曜は個別指導塾に志望校対策をお願いする、通塾している教室の志望校特訓に出席しつつ、平日の空き日に家庭教師を入れる――などのパターンです。

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「追跡調査」は難しいとは思いますが、「タプルスクール率」なるものが分かれば、中学受験の厳しさがより鮮明になるのではないかと思います。

親御さんが面倒みる、というパターンもありますが、「膨大な時間、ハイレベルの学力、かなりの忍耐力」が必要です。経験者が口をそろえて言うのは「自分が受験した方がはるかに楽」です。

難関大学出身者の親御さんが「昔取った…」で、志望校対策に挑みますが、向こう岸までたどり着くのは「まれ」です。中学受験は大学受験とは全く違います。

「Wスクール」で合格の子の特徴

親御さんが精神的に不安になり、「ダブルスクール」に舵を切るというのが実際のところとても多いのですが、効果のほどはどうなのでしょうか。

多くの進学塾や個別塾、家庭教師派遣会社が夏休み前から志望校対策を掲げた入塾、入会プランを提示、親御さんを誘います。

「逆転合格」「偏差値が届いていなくても受かります」など「ここに来れば」合格が手に入るかのような魅力的な文言が並びます。

確かに「逆転合格」もあれば「偏差値が届いていなくても」合格した例は数多くあります。

中学受験は入試当日、試験の最中でさえ実力が伸びるもので、持ち偏差値では計り知れない結果になることはそれほど珍しくありません。

しかし、多くはほぼ「予想通り」「偏差値通り」の結果になります

逆転合格の背景には、遅くても6年生の夏から秋にかけて、子どもなりに「正しい方向性の努力」をしていた子です。急にできるようになったのではなく、入試までに「間に合った」というのが、逆転合格の「真相」です。

タプルスクールで合格する子は「もうひと押しすれば」「この点を克服すれば」と課題がはっきりしている子が、適切なアプローチ(先生の教え方、上手な気づかせ方)によって課題をクリアした子が大半です。

「タプルスクール」=「合格への特効薬」ではないのです。

「Wスクール」で最悪の消化不良

ダブルスクールは「特効薬」ではありませんが、「使い方によって」は時間をかけてじわじわ効いてくる「漢方薬」の効果は期待できます

「タプルスクール」を有効活用するための前提は、「復習」「やったことのアウトプット」の時間をきちんと確保できるかどうかというのがポイントです。

いくら「解法への考え方」や「新しい知識」をおなかに入れても(頭に入れても)、消化吸収しないと「栄養」にはなりません。

栄養だから、と大量に食べても消化不良を起こしたり、排泄物になってしまえば何の意味もありません。

秋になって、通塾や個別、家庭教師でスケジュールが埋まっている状態の6年生はかなりいます。

塾では演習中心の授業になりますが、個別でも家庭教師でも演習に取り組む傾向になります。

次々と問題を解き進めるのも「経験値を高める」という点で大事ですが、入試本番で解答用紙に正解を再現できるように自力でアウトプットする時間はもっと大事です。

そういう時期に「ダブルスクール」でスケジュールをパンパンにして、復習やアウトプットの時間が確保できないのでは、意味がありません。アウトプットの時間を確保することを前提にしてこそ「ダブルスクール」は生きてきます

インプット以上にアウトプット。この考え方はタブルスクールを選ぶうえでの「判断基準」にもなります。この点を考慮せず、受講のコマ数や長時間の授業を提案してくる個別指導や家庭教師は……です。

「Wスクール」より気持ちの強さ

通塾している志望校対策講座一本勝負にせよ、タプルスクールにせよ、結局最後に合格をもぎ取ってくるのは、生徒本人の「意志の強さ」です。

普段の生活での気が強いとか、気が弱いではなく「その学校に入る。入って●●をする」という「目標と目的」に対する気持ちの強さです。

学力が同程度、やや劣っているくらいなら、気持ちの強い子の方が合格します。精神論だけで受験を語ることはナンセンスですが、気持ちの強さは入試本番で最後のひと押しになります。

気持ちの強さが空回りせず、本番で力になるのは「やることはやってきた」という自信です。

自信は繰り返し復習してきた量、何度も問題を解き解答をアウトプットしてきた経験によって培われます

無闇に対策講座に申し込んだり、「これをやれば」的なものにすがるよりも、自力で使いこなせる「引き出し」を1つでも多くしていくことが、「合格への近道」になります。

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