偏差値はこんなに変わった 30年前との比較
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・親世代とは変わった偏差値
・30年で偏差値25UPの女子校
・ 神奈川御三家の30年
・ 先入観でなく「今は…」の視点で
親世代とは変わった偏差値
自身も中学受験を経験した親御さんが驚くのは、「偏差値の変動」です。
自分が受験したころには「最難関」だった中学が、偏差値的にみると2022年には「中堅校」のカテゴリーに入っていたり、偏差値ランキングに校名もなかった学校が「難関校」に位置づけられていたりします。
親御さん世代が中学受験をした、30年前の1992年(平成4年)の四谷大塚の合格可能性80%偏差値と2022年のものを見比べてみると、大変興味深いものがあります。
偏差値が上がったから良い学校で、下がったからちょっと…と単純に判断しできません。上がったなりの、下がったなりの理由はありますが、そのあたりを学校見学や説明会を通じて感じることができるかもしれません。
30年で偏差値25UPの女子校
男女で比べると、女子の方が変動が激しいようです。
92年当時、女子の最難関は慶應義塾中等部で偏差値は「74」。22年での女子最難関は1月22日の渋谷教育学園幕張の「72」で、慶應は「70」。今でも難関校には変わりありませんが、当時の偏差値74は男子最難関の筑波大附属駒場「72」、開成「71」より頭一つ抜き出ていました。
慶應中等部の次が青山学院で「70.5」。22年は「65」となっています。青山学院同様、この30年で偏差値が5ポイント以上ダウンしたのが、共立女子(92年66→22年52)、光塩女子学院(63→45)、日本女子大附属(61→55)、カリタス女子(59→44)などです。
逆に30年前より、偏差値が5ポイント以上アップして難しくなっているのが、桜蔭(92年66→22年71)、女子学院(65→70)、頌栄女子学院(52→62)など、現在の難関校・人気校です。
驚きは洗足学園で92年は「40」でしたが、22年はなんと「65」!。25ポイント近くの上昇となると、まったく別の学校という雰囲気です。
神奈川御三家の30年
男子はどうでしょうか。22年と比べると大学附属や系属校で偏差値のダウンが見られます。
慶應義塾中等部は92年の「70」から22年は「64」、中等部ほどではありませんが普通部も「67」から「64」と推移しています。ちなみに早稲田系は早稲田中も早稲田実業も「64」で30年前と変わりませんでした。
ともに92年は「67」だった立教新座と立教池袋は、22年はそれぞれ「59」と「56」に。そのほか青山学院(92年65.5→22年59)、学習院中等科(61→55)、成蹊(61→52)となっています。
神奈川御三家はトップが逆転しています。92年は栄光学園が「69」で、聖光学院の「63」を引き離していましたが、22年は栄光が「67」で2ポイントダウン、聖光は「70」でプラス7ポイントに。浅野は92年「61.5」で22年「65」と栄光に迫っています。
先入観でなく「今は…」の視点で
30年前にはランキングに名を連ねていなかった中学が、22年には数多くラインナップされています。
代表格は渋谷教育学園系の2校と広尾学園系の中学です。
渋谷幕張は中学校の開校が1986年(昭和61年)で、開校5年を過ぎたあたりからクローズアップされてきました。渋谷教育学園渋谷(渋渋)は96年に、大正時代創立の女子校から中高一貫校へ。渋幕に追いつけ追い越せで、21世紀になると女子校時代には考えられないほど急速に偏差値アップしました。
広尾学園も元は女子校の順心女子学園。こちらも創立は大正時代で、07年に広尾学園に改称。当時はまだ珍しかったインターナショナルコースを設置し、生徒が中にか集まらない状況から劇的に変身。現在の私立中学「国際」ブームの先駆けとなりました。
時代が流れると、学校の様相もガラリと変わります。親御さんにはかつての「先入観」があって、そのイメージからなかなか脱却できないかもしれませんが、「今は…」という視点も忘れずに、子どもの学校選びをする方が賢明です。
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