24年 早実5年ぶり「逆襲」 早稲田系併願はココ
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・早稲田中に「駆け込み」殺到
・早実が5年ぶりの志願者増
・逆転至難…早稲田熱望の「鉄則」
・早大学院、実質倍率緩和の可能性
早稲田中に「駆け込み」組殺到
MARCHなど大学附属・系属の中高一貫校人気が一時期ほどではない中で、首都圏の早稲田系の3校は凸凹があるにせよ、総じて人気をキープしてきました。
慶應系とともに「東大は難しくてもせめて早慶へ」という親御さんの強い思いの一端が志望校選びにも影響しています。
その中で24年度入試は例年と少し違う傾向になりました。
このところ敬遠傾向が続いていた早稲田実業が志願者を増やし、男子校の系属校・早稲田中学の志願者数が最後の最後に「駆け込み」出願が殺到、大学「直系」の早大学院は志願者を減らして募集を締め切りました。
早実が5年ぶりの志願者増
女子が入学できる首都圏唯一の早大系属校、昨年まで早稲田実業学校中等部は4年連続で志願者減でしたが、24年入試は男女とも出願が増えました。5年ぶりの「逆襲」です。
24年度は男子が前年比16%増(52人増)の372人、女子は同4%増(9人増)の213人が志願しています。
女子は割と微増微減の中での変動ですが、男子は定員が15人減となった22年から「志願者増」の兆しが見えない流れから一転して活況です。
高校で野球部だけでなく、サッカー部の全国大会初出場、ラグビー部も3大会ぶり花園へという運動部の活躍が人気の一端にあるようです。
早実は熱望組の受験生が大半で、合格すれば即進学決定の「歩留まりの良さ」から、定員より若干多い程度の合格者しか出しません。実質倍率3倍台後半の競争になりますが、24年は4倍に届いてもおかしくない状況です。
1日入試の3日合格発表ですが、2日の併願校は男子は明大明治、明大中野が「定番」。青山学院中等部、桐朋を選ぶ受験生も一定数います。
早実志望の男女とも大学付属系への進学を前提にしている傾向が強く、3日は男子だと早稲田の2回目、慶應義塾中等部受験が目立ちます。明大明治、明大中野八王子、法政大中のそれぞれ2回目に進む子もいます。
女子は2日の併願校として明大明治、青山学院中等部、立教系の香蘭女学校が主流。3日も慶應義塾中等部、明大明治、明大中野八王子、法政大中、学習院女子中等科などの中から受験するケースが大半です。
逆転至難…早稲田熱望の「鉄則」
半数が早大、半数が東大や国公立、医学部など他大学へ進む早稲田中・高。中学入試は2回行われ、23年度は1日の1回目が前年比3%増(25人増)の855人、3日の2回目が同5%増 (69人増)の1460人 が出願しました。
1回目が2年連続、2回目が4年連続の志願者増という相変わらずの人気です。
当初、出願ペースは例年よりスローペースでした。1回目は難易度が高止まりし、2回目の入試での「逆転劇」がかなり厳しいことが出願に二の足を踏んでいる要因の1つとみられていました。
ところが最終日に「駆け込み」出願が押し寄せて様相が一変。2回の試験合計で約450人カウントされ、前年比志願者増となりました。
2回目は1回目残念組が再トライするものの、開成などの受験組が併願受験し、実質倍率4倍以上となって1回目以上に厳しい戦いになるため、安全志向が主流の24年入試は避けられた可能性があります。
1回目不合格で、2回目に合格する確率は例年2割未満。早稲田熱望なら「1回目必殺」が鉄則です。
1日受験組の併願校は、3割強が巣鴨算数1科、世田谷学園算数1科、東京都市大付属などを午後受験します。2日は明大中野、城北を受ける子もいますが、本郷の2回目併願が圧倒的に多いです。
3日までに結果が出ない場合は、4日に芝2回目、巣鴨3回目、5日に立教池袋3回目、成城、渋谷教育学園渋谷などを目指します。
早大学院、実質倍率緩和の可能性
大学直系で全員が早大への進学権利を有する、早稲田高等学院中等部(以下、早大学院)は、前年比11%減(49人減)の416人が出願。2年連続の減少ですが、昨年が1%減なので下げ幅が拡大しました。
定員120人に対し、合格者は定員プラス1割程度と毎年変わりません。24年度は若干実質倍率が緩和される可能性があります。
入試は2月1日で発表は3日。2日の併願校として多いのが、大学附属・系属の男子校、明大中野や立教池袋です。本郷や城北の2回目を併願校として選ぶ層が続きます。
3日は難易度が高くなる同じ早大系の早稲田2回目を受けるより、慶應義塾中等部受験組が割と多いのが特徴です。付属系では学習院中等科、明大明治、立教池袋の2回目に、他では成城を受けるケースが多いようです。
早大学院志望者も大学附属・系属校志向が強く、3日までに満足のいく結果が出なければ、4日以降も明大中野、中央大附属、5日の立教池袋、法政大中3回目までも視野に入れての受験になる傾向です。
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