間に合う、それとも…5年生夏からの中学受験

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小5から参戦は「急ぎ足」になる
学校で「できる」は勝負にならず
カギは勉強のカスタマイズ化
・「意思統一」が何より大事

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小5から参戦は「急ぎ足」になる

中学受験は一般論ではくくれないところが多々あります。

早い子は小学校入学時から、遅い子は6年生の夏前後から「走り出す」のですが、どこから始めるのが正解かは一概に言えません。

ただ、小学5年生の夏ごろからの参戦となると「急ぎ足」にならざるを得ません

元々かなり優秀で「一を聞いて十を知る」ようなタイプなら、6年から始めても難関校合格、というケースもあり得ますが、それは「レアケース」と思った方が間違いないです。

合格体験記に載っているそのような例は「稀だからこそ取り上げられている」のです。

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大半が時間をかけて地道に努力した結果での合格です。

学校で「できる」は勝負にならず

5年夏ごろからの参戦で、初めて大手進学塾に入塾して…というのはなかなか難しいものがあります。

3年間かけて仕上げる入試合格カリキュラムのすでに半分が終了し、追いつこうとすれば「かなり無理をしなければならない」からです。

小3の2月から積み重ねてきた子とは、マラソンでいえば折り返し地点前くらいまできているのに、こちらはスタートラインにようやく立った、ぐらいの差です。

中学受験用の参考書を使い、自ら勉強していたり「親塾」でやっていたというのなら、「勝負」になるかもしれません。

算数あるいは国語が通塾組にひけをとらない、理社がかなり「強い」というレベルなら、これも勝ち目はあります。

しかし、小学校のクラスで「できる」部類に入る、ぐらいでは、勝負にならないでしょう、

小学校のテストで100点連発でも、初体験の中学受験用のテスト(入塾テスト)では10点、20点程度、ということが珍しくありません。偏差値にして30からせいぜい41、42くらいです。

親御さんは「こんなはずでは…」と青ざめるかもしれませんが、それが中学受験の「レベル」です。

ここで「戦わずして撤退」となる子もいます。とてもじゃないけど、残り1年半で有名私立中学合格のレベルに届かないと、親御さんが判断してしまうからです。

カギは勉強のカスタマイズ化

では、途中参戦で何とか「最短距離」で勝負になるように持ち込める有効な勉強法はあるのでしょうか。

子どもによっても違いますが、急いでみんなに追いつこうとするより「勉強スケジュールのカスタマイズ化」の方がうまく行く可能性が高いです。

例えば大手進学塾より手厚い指導が期待できる地元の個人経営の塾、信頼できる中学受験の指導にたけた家庭教師に、週3回くらいでお願いして、まずは計画を含めて受験のレールに乗れるようにします。

途中から大手塾へ通って、一番下のクラスから始めたとしても、塾には統一したカリキュラムがあり、新人の子に合わせてくれるわけではないからです。

受験勉強の土台が構築されていない状態で、通塾してもそこに穴が開いたバケツで水を汲んでいるようなものです。

個人塾や家庭教師なら、やるべきことを優先順位をつけて、個々の出来に応じてカスタマイズした勉強が可能です。

ただ、中学受験の勉強計画を個人の事情に合わせてカスタマイズしてくれる先生はとても少なく、「アタリ」を引くかどうかは「運次第」というのが現実です。

見つからない場合は、親御さんの力で…ということもあります。

早くて半年から9カ月くらいで「中学受験の土俵に上がれる」というレベルに達すれば御の字です。

死力を尽くしてたどり着くかどうか、今後の成績の伸びも含め子どもの「勉強体力」がカギになるため、性格的にガッツのある子は伸びやすいと言えます。

「意思統一」が何より大事

中学受験は何年も前から準備した家庭でも思い描いた結果にならないことがあります。

中学受験が原因で親子関係、夫婦関係が悪化、壊れることもあるくらいです。

時間がタイトな中で。中学受験を成功させる最大のポイントは、親子、夫婦間で「意思統一」ができていることです。

偏差値帯としてどのレベルの学校を目指すのか、4科受験なのか2科受験、あるいは思考型なのか、英語を使って臨むのか、どれくらいの時間を勉強に割けるのか、など「進むべき道」を具体的に書き出すなどして、受験を少しでもイメージできるようにします

家族が同じ方向を向いている状態で進めば、少なくとも「失敗の受験」にはなりません。第1志望を含め、第3志望以内くらいで進学先が決まる傾向です。

5年生途中からの参戦での成功の秘訣は「どう受験を進めるのか」の軸がブレていないこと。これが「出遅れ」をカバーできる一本道になります。

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