中学受験 できないの正体は「勉強の消化不良」
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・知識の洪水に溺れる受験生
・「勉強の消化不良」の正体
・決定的な「幼い」と「素直」の差
・「好奇心」のある子は暗記も強い
知識の洪水に溺れる受験生
中学受験は「暗記」しなければならないものが数えきれないほどあります。
もちろん、暗記だけで突破できるほど甘いものではなく、意味もなくただ単に覚えるという概念で使う「暗記」では全く歯が立たないのが昨今の中学入試です。
中学受験でいう「暗記」とは、最低限マスターしておくべき「知識」、これを知らないと入試で勝負にならないというもの、といえます。
理科社会を中心に、国語の漢字、慣用句、ことわざ、算数なら「3.14の掛け算」「平方数」(同じ数字同士の掛け算)など、覚えていれば問題を解く上で直接「武器」になる知識は、数限りなくあります。
ただ、この知識の「洪水」に多くの受験生が溺れて、得点に結び付け切れていないのが現状です。
塾で馬に食わせるほど知識を与えられても、消化不良で終わってしまっていることが多いのです。
「勉強の消化不良」の正体
なぜ消化不良になるのでしょうか。
授業で取り扱っている内容は、小学校と違ってレベルが高く、自分から関心を持って授業の輪の中へ入り、その場その場で「消化」していかないと「おいてけぼり」になります。
「おいてけぼり」の場面が積み重なると、先生が「何を言っているか分からない」「興味がない」という状態が連鎖していきます。
「わからない」、だから「興味がわいてこない」の連鎖が「勉強の消化不良」の正体です。
ここで何とかしようと、授業中「先生、それってどういうこと」と自ら食いつけば、何とかなる可能性は高くなります。
しかし、ここで分からなくなると後々大変なことになるというイメージができない、勉強に対して「幼さ」が残る子は分からないまま「スルー」してしまう傾向にあります。
それでも時々耳に入る用語や言葉を何となく聞いていたら(音として)覚えてしまったり、たまたま話の筋道が理解できて、それが意外と面白かった場合は覚えていたりします。
なので、テストでいくらかは得点はできますが、あくまでも「いくらか」です。
親御さんは、我が子がきちんと勉強していない、復習が足りない、と思い「勉強しなさい」と言ってしまいます。
しかし、授業中すでに「消化不良」なので、自力で勉強しようにもどうにもできず、親御さんに強く言われたところで、どうやったらいいのか分からず、その場で足踏み(停滞)してしまうのです。
もしかしたら「足踏みしている自分」にも気がついていないかもしれません。
決定的な「幼い」と「素直」の差
一方で学んだ内容を着々と消化していく子は、授業の輪の中に入ることに「積極的」です。
授業から何かを学び取ろうという姿勢ができているので、知識として暗記しておかなければならないことを次々と頭の中に「インプット」していきます。
話が難しいときも「先生、それってどういうこと?」「何それ?面白い!」と、よくわからないからこそ、興味がわくからこそ、「素直」に自分の状態をさらけ出して「問題解決」を図ります。
あまり積み残しをせずに、授業中に問題解決をしてしまうのは、塾の授業について行くための大切な心得です。
塾の授業中にある程度頭に入れてしまい、しかも授業の記憶が残っているうちに(早ければ帰宅後すぐ、翌日には必ず)復習する子が多いので「定着」しやすくなります。
「幼い」と「素直」の差は、「幼い」子は自分の理解を超えたことは「分からない、つまんない」で終わりです。
「素直」な子は自分が理解できていないことを認めて「分からない、どうしてどうして?それからどうなるの?それで、それで」と、前に進みます。
毎回の授業の中で「学びの好奇心」があるか、ないかの差は大きいです。
「それで、それで」とやっているうちに、「知識の引き出し」を増やし、「問題を解くヒント」につながります。
算数などでよくで「ひらめき」があるかないかが、実力の差となって出る、といわれますが、一部の天才がひらめくのではなく、こういう授業での「姿勢」の差がいざというときに力を発揮します。
「好奇心」のある子は暗記も強い
記憶力の良さの差は多少あるにしても、受験に関しては暗記力の一番の差は「好奇心」です。
「新しいことを学ぶ」ということを楽しんで、今日はどんなことをやるのかな、とワクワクしながら塾に来る子と、親が言うから塾に「来てやっている」とでは差がついて当然です。
中学受験は子どもの精神的な成長、気持ちの持ち方次第で勉強の進み具合、吸収度、表にあらわれる学力(成績)に大きな違いが出ます。
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