ギャンブル!中学受験 秋に依頼急増の家庭教師
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・「最後の手段」としての駆け込み寺
・「今さら引けない」で大金が…
・プロとはうたっているが…
・有効な投資か、無駄使いか
「最後の手段」としての駆け込み寺
秋になると、家庭教師の依頼が毎年急増します。
依頼の多くが6年生。入試が近づいて最後の追い込み、というよりかなり「切羽詰まった状態」になっています。
夏休みも思ったより学習がはかどらず、学力の伸びも感じられず、このまま行くと志望校合格は…、と親御さんが「最後の手段」として駆け込んでくるケースが目立ちます。
派遣業者も「かき入れ時」です。
最近はインターネット経由の申し込みが多いのですが、秋は学校説明会会場近くでの「ビラ配り」も多く、各業者がこぞって「PR」に訪れます。
「今さら引けない」で大金が…
料金設定はまちまちで一概にはまとめられませんが、がっつり対策しようとすると家庭教師代だけで月10万円程度は必要かもしれません。
「合格のためには週2日、1回3時間は必要」などと、派遣会社の担当者(先生ではない営業の人)は、できるだけ「大型契約」を勧める傾向にあります。
2年半、中学受験のためにひた走ってきて「今さら引けない」となった親御さんの金銭感覚も麻痺しており、まさに湯水のごとく教育産業に大金を投資します。
普段なら冷静な判断ができるのですが、中学受験も終盤になると「藁にもすがる」思いになるのが、受験生の親御さんというものです。
通塾している場合は受講料もあり、最後の冬期講習、年末年始特訓とまとまったお金が右から左へと飛ぶように目の前を通り過ぎていきます。
プロとはうたっているが…
ただ、家庭教師の先生が必ずしも「中学受験に対応できる」とは言い切れないのが実情です。
むしろ秋から冬にかけては、中学受験の指導に長けている家庭教師は生徒を複数抱えていて「新規で請け負う余裕はない」というのが現状です。
「プロ家庭教師」の派遣をうたっている業者でも、それは学生ではなく「社会人として家庭教師を生活の糧にしている」という意味のことが多く、別に資格を持っているわけでもありません。
中学受験の状況やどんな問題が出題されるかもろくに把握していない「先生」もかなりいます。
「質」という点では実際に授業を受けてみないと分からない、というのが実態です。
有効な投資か、無駄使いか
中学受験の指導に精通していて、短期間でも最大限の結果を導き出す素晴らしい先生ももちろん存在します。
ウマい先生は短時間で子どもをノセる術を知っていまし、学生さんでもいい教え方をする人もたくさんいます。
一方で学歴は立派、知識も豊富なのに自分だけ突っ走り、生徒は「置いてけぼり」という先生も少なくありません。
無責任な言い方ですが、「運が良ければ」いい先生に当たり「救ってもらえる」かもしれません。
依頼すれば百発百中というわけにいかないのが、家庭教師です。受験終盤に家庭教師で起死回生を狙うのは、正直「ギャンブル」です。
自分で努力は重ねてきたけど「もうひと押し」「起爆剤がほしい」という場合は、いい先生に当たればかなり志望校合格へ近づきます。
家庭教師投入も「有効な投資」といえます。
しかし、大した努力もせず「子どものやる気を引き出してほしい」とか「逆転合格のコツを」家庭教師に期待しているとしたら、十中八九「お金の無駄」になります。
多少の効果はあっても、額に見合った進歩かどうかは疑問です。
家庭教師という「」を投入して、どうにかなるのかどうか、親御さんが冷静に考えれば判断はつくと思います。
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