中学受験撤退を「正しかった」にするその後の勉強
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・中学受験から即撤退すべきケース
・中学受験撤退でも勉強継続の理由
・撤退組「おいてけぼり」になりがち
・ 「負けグセ」は人生に影響する
中学受験から即撤退すべきケース
多くの親御さんが中学受験からの「撤退」を一度や二度、考えたことがあると思います。
もしかしたら「毎日のように」というケースもあるかもしれません。
特に6年生は上昇の気配すらない子どもの成績、一向に見られないやる気に見切りをつけ、「戦線離脱」を検討します。
このまま塾へ通っていても、先が見通せない状況なら、大金をつぎ込むのも…となっても無理はありません。
できないこと、成績が良くないこと自体は撤退の判断の決め手にはなりません。
むしろ「勉強をしない(できない)理由を並べて言い訳(正当化)ばかりする」場合は、中学受験即「撤退」です。
受験勉強は「自分はこうなりたい、なるために自分は何をすべきか」とベクトル(矢印)が自身に向かないと絶対に成績は伸びないからです。
中学受験撤退でも勉強継続の理由
ただ、中学受験から撤退し「高校受験で勝負」などと、漠然とした構想を描いているのなら、とても「危険」です。
善後策を具体的に用意していないと、次も良い結果につながらない可能性はかなり高いと言えます。
特に勉強を完全にやめてしまい、子どもを解放してしまうと、公立中学に進んでも成績は、中学受験以上に厳しい状態になりがちです。
中学受験をやめても、勉強をやめてはならない理由は3つあります。
1つは「教えてもらったことは簡単に忘れる」からです。
「中学受験の勉強は、やめても無駄にはならない」という人もいますが、それは「自ら積極的に学んだ場合」だけです。
自ら進んでではなく、人に教えられたこと、単に暗記したことは「受験撤退」となった時点で、1カ月もすればきれいさっぱり忘れます。
もともと「関心がない」からで、そんな子が、中学に入学したからといって心機一転頑張るとは考えにくいです。
受験からは解放されるかもしれませんが、毎日少しずつでも漢字や計算、理社の知識系、それに英語の勉強はしておくべきです。
撤退組「おいてけぼり」になりがち
2つめは「中学受験しない子でもデキる子はたくさんいる」ということです。
経済的理由やスポーツに夢中で中学受験を選択しない子でも、勉強ができる層は一定数います。
早くから英語を勉強している子、通信添削やネット配信の費用負担が軽い教材で勉強し、中学入学後に備えている子が公立中学へ進むと成績上位を占め、難関公立高校へ進みます。
さらに中学受験残念組はリベンジに燃え、頑張る子もいます(燃え尽きる子もいますが…)。
その中で途中撤退組は放っておくと、公立へ行っても乗り遅れます。
もともと性格的に「前向き」な子が少なく、中学受験でも成績が伸びなかった最大の要因「言い訳」が前面に出る子は、ここでも「逃げの一手」の姿勢で勉強しません。
気が付いた時には「おいてけぼり」です。
撤退組でも中学受験で勉強した内容を生かせば、公立中学へ行ってからも上位でスタートを切れます。
中学受験でもそうですが、高校受験でも「スタートダッシュ」は成功要因の中でも最重要です。
中学受験撤退後もやはり勉強継続です。
「負けグセ」は人生に影響する
最後は「負けグセがつきやすい」からです。
成績が伸びず、志望の中学に届かないと判断しての中学受験撤退は少なからず子どもに「敗北感」を植え付けます。
この苦い経験を、時間をかけて納得のいく高校進学へ変えるための「転進」であるはずなのに、少し時間が経つと「もう勉強しなくていい」と解釈する「幼い」子がいます。
嫌なことはしたくないという「逃げの一手」の子は、中学でも苦手や面倒なことは後回しにし、結局はやらずに終わります。
「まあ、いっか」「仕方ないじゃん」の連続で逃げまくり、高校受験も中学受験撤退時の「二の舞」になりがちです。
「負けグセ」は積み重なると何とも思わなくなり、むしろそれが普通、つまり自分から何かをしようという考えがなくなります。
こうなると受験というより、人生のステージからの「撤退」につながります。
中学受験は手を引いたけど、次へ進むための「選択」と捉え、「転進」先で前に出るためにと、英語を中心に「新たな勉強」に励むことが「負けグセ」が付かないようにする1つの方法です。
中学受験撤退は「新たな目標」への歩みと位置づけ、後々「この判断が正しかった」というようにします。
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